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「マルティナさまは、働くことが嫌になったりしないのですか?」
なんだか今日の使者さんは変ですね。質問ばかりで、小さな子どもみたいです。
「なりますよ。いつも、大金持ちになってぐうたら過ごしたいなあと思っています」
「でも毎日働いていらっしゃる」
「働かなければ、食べてはいけませんから」
貧乏暇なしなのです。
「では、質問を変えましょう。あなたは税の代わりにここに連れてこられたはずです。自分と引き換えに暮らしを守った家族や村、問答無用で聖女としての労働を課す教会に、怒りを持つことはないのですか」
「……今日の使者さんはなんだか意地悪ですね」
「マルティナさま、答えてください」
その勢いに私は驚くばかりです。いつも穏やかな使者さんのどこに、こんなどろどろしたものがくすぶっていたのでしょう。
「言われた全部のものに対してですが……。いろいろと思うところは、正直ありますよ。でもあの時何ができただろうと思うと、何にも思いつかないんですよね。あそこで、『村のために犠牲になってくれ』なんて泣いて土下座されても困るじゃないですか。娼館に売られたわけでもありませんし、笑って『玉の輿を目指せ』と言われるほうがマシかもしれません」
「マシ、ですか」
「……税金も無しというわけにはいかないでしょうから、負担額や徴収方法などを考えてもらえると嬉しいですね」
やっぱり私は、家族や村を恨みたくはありません。ただのきれいごとかもしれませんが、積み重ねてきた日々を、あの出来事だけで全否定するのは嫌なのです。
なんだか、自分でも何を言っているのかよくわからなくなってきました。でも、そうですね。ただひとつ言えることは。
「それでも私は、いつか機会があれば家族や村のみんなに会いたいと思いますよ。そう思えるくらい、たぶん私は幸せなんだと思います」
「そういうものでしょうか」
まだ納得いかないという感じですね。いいでしょう、次は私の番です。答えたくないなんて、許しませんからね。
なんだか今日の使者さんは変ですね。質問ばかりで、小さな子どもみたいです。
「なりますよ。いつも、大金持ちになってぐうたら過ごしたいなあと思っています」
「でも毎日働いていらっしゃる」
「働かなければ、食べてはいけませんから」
貧乏暇なしなのです。
「では、質問を変えましょう。あなたは税の代わりにここに連れてこられたはずです。自分と引き換えに暮らしを守った家族や村、問答無用で聖女としての労働を課す教会に、怒りを持つことはないのですか」
「……今日の使者さんはなんだか意地悪ですね」
「マルティナさま、答えてください」
その勢いに私は驚くばかりです。いつも穏やかな使者さんのどこに、こんなどろどろしたものがくすぶっていたのでしょう。
「言われた全部のものに対してですが……。いろいろと思うところは、正直ありますよ。でもあの時何ができただろうと思うと、何にも思いつかないんですよね。あそこで、『村のために犠牲になってくれ』なんて泣いて土下座されても困るじゃないですか。娼館に売られたわけでもありませんし、笑って『玉の輿を目指せ』と言われるほうがマシかもしれません」
「マシ、ですか」
「……税金も無しというわけにはいかないでしょうから、負担額や徴収方法などを考えてもらえると嬉しいですね」
やっぱり私は、家族や村を恨みたくはありません。ただのきれいごとかもしれませんが、積み重ねてきた日々を、あの出来事だけで全否定するのは嫌なのです。
なんだか、自分でも何を言っているのかよくわからなくなってきました。でも、そうですね。ただひとつ言えることは。
「それでも私は、いつか機会があれば家族や村のみんなに会いたいと思いますよ。そう思えるくらい、たぶん私は幸せなんだと思います」
「そういうものでしょうか」
まだ納得いかないという感じですね。いいでしょう、次は私の番です。答えたくないなんて、許しませんからね。
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