神の使いと呼ばれた男【僕は元地球人だった気がしないでもない】

ろっこつ

文字の大きさ
14 / 62

白亜の城

しおりを挟む


 湖に浮かぶように鎮座するその白亜の城は、周りを天然の堀に囲まれ、幾つかの小島を浮かべたその水面に美しい佇まいを写している。

 その美しい造形を見せる城の城門に、ルキアは凱旋するよう誇らしく立っていた。
 一行を見つけた門兵は、慌ただしくラッパを吹き、跳ね橋を下ろはじめる。
 城に招かれるのは三人とも初めての経験である。

「そういえば、こんな恰好で来ちゃったけど、これ大丈夫かね… 僕正装なんて持ってないぞ」

 ナオヤは改めて自分恰好を見下ろしそうつぶやいた。
 長旅となると聞き、かなりの手荷物や装備を用意していた。
 ピクセルグレーのB・D・Uバトル・ドレス・ユニフォーム、マガジンポーチが並ぶプレートキャリア、腰には空のマガジンを入れるダンプポーチ。
 同色のパンツを穿いたその太ももにはレッグプラットフォームを付け、サイホルスターにハンドガンを入れ、膝にはニーパッドもつけている。

 軍装品を体中に装備た特殊部隊の様なそれを、イーノイの仕立て直したローブで覆って隠すようにしていた。
 もっているアサルトライフルは布でぐるぐる巻きにし、アサルトバックパックと一緒に背負っている。

「わたしも… 緊張して来ちゃった… どうしよ…」

 いつものように白いブラウスに茶色のベスト、普段通り垢ぬけない格好のイーノイも不安そうだった。

「なに、招かれたから来たのだ。そこまで緊張する必要はないだろう」

 物怖じという概念が無さそうなヴィータが、他人事の様に二人に声をかける。

「そうよー。パパは見た目の違いで煩く言うような人じゃないから、ぜーんぜんへーきよ?」

「姫… そろそろその口調は…」

「堅苦しいのだいっ嫌なの知ってるじゃないエンバラン。ギリギリまでこうさせてよ… ね? ね?」

「し、しかし姫、もう城に…」

 先の戦闘でエンバランと呼ばれた、隊を率いる熟練の単槍使いの戦士は、どうやら姫のお目付け役のようだ。
 誰に対してもあの様に接するルキアの手綱を握るのに、かなり梃子摺って居ることが付き合いの短いナオヤにでも察することができた。
 そのためか彼はいつも難しい顔をしている。
 大変そうだなとナオヤは心のどこかで同情するのである。

 そうした間に跳ね橋は降り、城門は完全に開かれ両脇を数々の兵に出迎えられながら。ナオヤ達は城門を通過する。
 あれよあれよという間に、謁見の間に辿り着いた三人、そのうち二人は少し緊張の色を浮かべていた。
 謁見が始まる前に跪こうとすると、ルキアがそのままでいろとジェスチャーで伝えてきた。

 そこへエルフェンの王、ヴァンカネー=ウル=エレジアが恭しい口上と共に現れた。
 白い髭を蓄え、ルキアと同じ白い髪を短めにそろえ、優しそうな眼に深みのある皺を刻んではいるが、その目には王たる威厳が間違いなくあった。
 ほっそりした体つきだが背は高く豪奢な召し物を纏い、エレジア王は王座に座ること無く、そこに王冠を置き、真っ直ぐ三人の元へ歩いてきた。
 周りに立っていた近衛兵や宰相は、王の思わぬ行動にうろたえ、騒めき立つ。

「おお… 良くぞ… 良くぞ参られたぞ… 太陽の使者よ…」

 うっすらとその目には光るものすらうかがえる。
 王自らナオヤの手を取り、何度も何度も頷いた。
 握られた手は暖かく、身体の割にがっしりと力強い。

「初めてお目にかかります。ナオヤ・ヨシダと申します。お招きに預かり、光栄です。エレジア王…」

「よいのだ、本来なら余自ら出向く事と考えていた… 呼び付ける形になって申し訳ない…、旅は窮屈な思いをさせたであろう… さあ、くだらぬ礼節など忘れ、大いに寛いで頂きたい」

 エレジア王は、順にヴィータの前へ来て。

「これが… アラマズドの使者に仕えたとされる伝承のゴーレム…」

「お逢いできて大変光栄です、エレジア王。私は型式番号HR36。識別コードVITA。ヴィータと申し、ナオヤヨシダの支援アンドロイドです。以後お見知りおきを」

「なんと流暢に話すゴーレムか… あいや、ヴィータと申したな… うむ。正に伝承の通り、よくぞ参られた」

 生きた心地がしなかったのはイーノイであった。
 自分はあの船で少しの間生活はしたが、船に乗って来た訳じゃない。
 なのに、ノコノコとナオヤに付いて来て、今何故かナオヤの横に並び、エレジア王と謁見する事態になってしまったのだから。
 それなのにエレジア王は、ナオヤと同じようにイーノイにも声をかける。

「使者が認めし、テスカの姫よ…。母上の話は聞いておる…。良くぞ辺境で耐え、生き延びた…。このレジア国内におったと言うのに余の力及ばず、辛い思いをさせたであろうに…、国を代表して、謝罪しよう」

「ひ、姫だなんて…あぁ。そ! そんなっ…! あぁ王様…」

 あわあわと狼狽えるイーノイの両肩にそっと優しく手を置おいて、無事を労った後、エレジア王は胸に手を当て謝意を表す、すると再び周囲が騒めく。
 するとエレジア王は一度手を叩き、場を和ませるように言う。
 
「さあさあ。皆もそんな畏まるでない。我ら悠久の時を越え、今、再びここに、相まみえたではないか…。国を挙げてとまではいかぬが、今宵は宴を開こう! ゆっくりと旅の疲れを癒してほしい」




 国賓の様なもてなしを受ける事になったナオヤ達一行は、現在貴賓室でふかふかのソファーに座り、寛いでいた。
 大きなテーブルには香りの良い紅茶を入れたティーカップや焼き菓子などが並べられ、二人はおずおずとそのカップに口をつけている。
 ヴィータだけは、その重量で座面を潰して壊す恐れがあるので、立っている。

「なんか、大事になっちゃってるよなぁ… もっとひっそり隠れるように生活するもんだと思ってたよ」

 ナオヤが小さな声で豪華な室内を見渡しながら呟くと、それにヴィータが反応する。

「確かにそれは言えるな、私も急にここまでの事態になるとは、予想していなかった」

「僕達の前にここへ来たって連中は、何をしてくれちゃったんだか…」

 ナオヤは出された飲み物を啜りながら、しみじみと遠い目をしていると、横で同じくカップに口をつけていたイーノがナオヤを横目に言った。

「やっぱりアラマズドの使者だと思ったのは間違いじゃなかったんですね、わたしの勘は正しかった。フフフ…」

「まわりが勝手にそう言ってるだけでさ、僕らにはそれが一体何なのか全くわからないから困るんだよ…。僕らの前にここへ来たその人たちの資料かなんかあれば良いんだけどね…」

「歴史が古い都だというし、今までその伝承を受け継いできたのだから、多かれ少なかれ文献くらいは残ってるだろう」

 そこへノックと同時にドアが開き、ルキアが現れた。

「やっほー! 元気してるぅ?」

 元気よくドアを開け放ち、中へ入ってきた見た目と言動のギャップが激しい姫に、二人は立ち上がり頭を下げようとする。

「いやんいやんっ! そんな堅っ苦しい事やめてよぉ! わたしたちの仲じゃない? で、お城はどう? なにか困ったことがあったらそこの侍女になんでも言い付けてね?」

「素敵なお城ですっ! 王様も優しくて、とてもいい国なんだなぁって」

「でしょでしょう、ウフフッ!」

「正直すこし戸惑ってるよ、今も話してたけど、こんな事になるなんて」

「それで、昔盟約を交わしたというその使者についてだが、資料は残ってないだろうか?」

「あらあら、せっかちねぇ。でもあるわッ! その事で来たのッ! ウフフッ」

 そういって城の蔵書から持ち出したという分厚い書物を数冊、ナオヤの前に差し出した。

 中身を開いたナオヤ、5秒ほどすると眉根にしわを寄せ、額に汗をしてこう呟いた。

「… … 文字が… 読めない…」

「ええぇ!?」

 ここへきて新たな問題が浮き彫りになった、言葉は通じるのに文字が読めないのだ。
 これは今までナオヤ達がイーノイと山奥でサバイバルのような生活をしてきたため、特に問題視されてなかったのが原因だった。
 船内のコンピューターに記録されている膨大な録画番組もナオヤとイーノイは一緒に見てはいたが、ナオヤの趣味の為か、アニメ番組ばかり見ていたため、両者は文章を気にするようなことはなかった。
 だが都に着いてその文化に触れた時、その文化が育んだ文字に触れた。

「うわぁ… どうしよう…」

 ナオヤは頭を抱え困っていると。

「ルキア殿。リンゴを文字で書いてはくれないか?」

 そうヴィータが言い出した。

「いいわよ、紙とペンを持ってきて頂戴」

 侍女から渡されたパピルスに、インクを付けたペンをすらすらと走らせるルキアの文字を見て、ヴィータはひとつ頷いた。

「では、今度は『リンゴを齧る人』と書いて欲しい」

「ウフッ、いいわ、なんか読み書きのお勉強みたいで楽しいわね、昔は嫌いだったけど」

「いや、まさに読み書きの勉強が我々には必要だ。だがどうやらそう難しくないぞナオヤ。言葉は通じているのだし、アルゴリズム解析によると文字の形だけが違うようだ。これならば簡単に解読できるだろう」

 ルキアから渡された紙を片手にヴィータは顎に手を当てそう言っていた。
 アメイジアに言葉を伝播させたという昔の使者は、文字までは教えていなかったのか、それとも教えた文字が長い歴史でその形を変えたのか、そんな疑問が過っていくナオヤだった。
 因みにアメイジアの識字率はそれほど高くなく、大きな都市から地方に行くにつれ識字率は低くなるという。
 野山で育ったイーノイも、文字は読めるが書くのは苦手だと言っていた。

「ここへきて文字の勉強から始めないとだめなのか…」

「じゃあ、わたしも一緒にお勉強するから、頑張りましょう? ね? ナオヤさん」

 落胆してこうべを垂れるナオヤを励ますように、ルキアはぽんぽんとその頭をさすり。

「よしよし、ウフフッ そうがっかりしないでよッ! 見せたいものはこの書物だけじゃないわ、だから安心して? それに歴史に詳しい人を紹介してあげちゃう!」

「何から何まで本当にすまない…ありがとうルキア姫」

「んも~、姫なんて他人行儀な呼び方は、いやだって言ってるじゃない、公式な場以外では呼び捨てでいいのよッ!」

 呼び捨て。という部分に反応して、また悪い癖が始まったといった表情をする侍女を他所に、しばらくそうした歓談を続けていると、宴の準備のため、ナオヤ達は男女に分かれ、別室に連れ出されていく。

 謁見の前に身体中の軍装は外してあるが、今まで着ていたピクセルグレーのユニフォームから、用意されていた召し物に侍女に手伝われ着替える。

「素敵ですよ。」

 と侍女に褒められたナオヤの格好は、背中に豪華な意匠が施されたダブレットに少し袖に余裕のある白いシルクのシャツ、太ももの少し膨らんだズボンに膝下まであるブーツ。そんな身ごしらえをさせられ、目の前に居るヴィータを羨ましがっていた。

「いいよなぁ、お前は。普段通りでさ」

「このボディにそもそも服のそれ事態があり得ないだろ? イーノイが用意した身を隠すローブなら話も分かるが、ここじゃそれも必要ない。人間でもなければ着せ替え人形でもないからな、私は」

 そういうヴィータはいつも通りの白い外殻を晒して腕を組んでいた。
 そこへ現れてナオヤを釘づけにしたのがイーノイであった。
 少し広めの袖に、大きく胸と背中のあいたフリルがついた襟元、身体の線を強調する様なぴったりとした胴周りに、地面を擦る程長い裾の、気品ある薄い桃色のドレスを身に着けていた。

 初めて見るイーノイの胸元の谷間に目を奪われ、ナオヤは頭に血がのぼる様な感覚を味わった。
 イーノイもドレスを着たのが初めてで、恥ずかしそうに俯いて尻尾をふわふわさせていた。尻尾を出す部分は急遽、仕立てなおされたらしい。

「…おお… 素敵じゃないかイーノイ、お姫様みたいだ」

「あうぅ… ありがとうござます…。あの、あまり、見ないで…」

「あ~らら? 本物のお姫様は私よぉ? イーノイちゃんは私の小さい頃のドレスがぴったりだったのよぉ! もう私の体に合わないから着れないけれどもね」

 そう言ってイーノイの後ろか現れドアの縁に寄り掛かり大きな胸の下で腕を組んだルキアも、艶やかな紫のドレスを纏い、隠しきれない胸元や、際どくあいた裾のスリットから破壊力抜群な肌を惜しげもなく露出していた。
 こちらの女性は少々あけっぴろげな所があるのか、ナオヤに褒められないのが納得いかないのか、そのたわわに実った質量の胸をこれでもかとナオヤに、ホレ! ホレ! といった感じでアピールしている。
 二人の美女を目の前にしたナオヤの頭は沸騰寸前だった

「ナオヤ? 心拍数がもの「うるさい!!」」




 次々と運ばれる豪華な料理とワイン。その夜の宴はナオヤ達の目を回すには充分過ぎる程の内容だ。
 会場にはエレジア王が最も信頼できる封臣や貴族に加え、王国でも指折りな豪商も参加して居る。
 楽器が演奏され、それを合図に皆がカップルになりダンスを踊りだす。
 イーノイとナオヤはもちろん踊ったことはなく、周りの雰囲気に取り残されそうになっていると、ルキアがナオヤの手を引いてきた。

「エスコート、しますわ。フフッ」

「え? だけど…」

「心配しないで」

 ルキアに連れ去られる様にフロアの真ん中に消えていくナオヤ、それをただ見ていたイーノイが益々困惑していると、今度はヴィータがイーノイの手を取った。 

「私がエスコートしよう」

「え? 踊れるの?」

「たった今覚えた、私のエスコートの通りに体を動かせば良い」

 二つのカップルはフロア中の目を引く、ルキア姫と流星の使者。そしてテスカの少女と真っ白なゴーレム。
 異質のカップルだが、ルキアとヴィータのエスコートが上手いのか、二つのカップルは中々に様になったダンスを披露し、一曲終わると周りから喝采が沸き起こる。
 初めて踊った二人が照れながらも恭しく周りに礼をする。
 すると、周りに人が集まってきた。ナオヤの方には貴族の娘と思われる若い女性が次は私と、といった具合に詰めかける。
 ヴィータの方はというと何故か妙齢の奥様方が詰めかけ、イーノイには金持ちそうな若い男が群がる。 

 そんな事もあってさらに深く皆に認知されたナオヤ達は、当初方針の一つ『目立たない存在でいる事』を、大幅に逸れてしまっている事に少し頭を悩ませ、エレジア王に本音を打ち明ける。
 が、既に船が地上に着陸する時に、地域の殆どの人々が昼間なのに煌々と光る流星を目撃し、その予言された存在が現れたと噂されている事実を、まるで笑い話のように語られ、その考えは杞憂だったと実感させられた。

 酒が入り、元々印象の良かった親しみやすいエレジア王と、胸襟を開いて語り合う程打ち解けるまでに、そう時間はかからなかった。
 そしてエレジア王とナオヤは、一段落付くと会場のテラスで夜風に当たりながら、静かに語りあった。

「このような豪華なもてなし、大変恐縮です」

「そう畏まらないでくれ、ヨシダ殿」

「ですが、我々はなぜエレジア王がこんなにも良くして頂けるのか、理由がいまだ釈然としないのです」

「ふむ… ナオヤ殿、どう思うかね、この都を見て」

「は… 城下を通った時、沢山の種族の笑顔を見ました、人々は活気に溢れ、とても良い国だと、率直にそう感じました」

「そうか… そう思ってくれて良かった、かつて、この地に下り、我らエルフェンに力を与えてくれた者達は、戦乱で次々と消えゆく種を憂い、和の素晴らしさを説いていたという。その言葉を礎に、我らの祖先はこの地に国を興した… お主のその言葉で古の使者と祖先がみた夢を、少しでも叶える事が出来たと、そう信じたいものだ…」

 感慨深く語るエレジア王は一度言葉を切り。

「この地に降り立ち、なにか困っている事案はあるかね? 王家の家訓として、使者には出来うる限りの助力をする様にと言い伝わっている… どうだ。余に出来る事はないか? アラマズドの使い。流星の使者ヨシダ殿。お主の力添えに余を使えぬか?」

「そんな! エレジア王を使うだなんて恐れ多くて、出来ません… それに、僕は。あの…」

「どうした? なんでも話すとよい。聞かれたくないのなら人払いも構わぬぞ」

 口籠るナオヤの顔を覗き込むようにエレジア王が訪ねる。

「いや…。すみません。心配事といえば残してきたフロンティア号です」

 言いかけた事とは違う事を話しているのはエレジア王も察しがついた、だが敢えてそこには言及せずに会話に乗る。

「フロンティア号とな?」

「はい、皆が流星と呼んでいるあれは、実は宇宙を、この空の、さらにもっと上を飛ぶ事の出来る船なのです」 

「ほう… 船、か…」

「そうです、あの船をあのまま山奥に放置しておく訳にもいかない」

「なるほど、そういう事なら協力は惜しまない、その件はしっかり詰めるとしよう」

 二人が密談染みた会話をしてると、口当たりの良いワインを片手に頬を赤らめ、怪しい目になっているルキアが割り込んできた。

「あーんもう! パーパー! ナオヤを一人占めしちゃだめよぉ!」

「これ…、ルキアいい加減その口調をどうにかせんか!」

 ルキアの乱入で話の腰を折られる形となり、両者は苦笑しながら会場に戻る、イーノイは貴族の男に囲まれ、それに構う事無く料理を小動物のようにハムハムと幸せそうに頬張っている。
 酔っているのか頬が赤くなっていた。

 説教をされかけたルキアは、エレジア王にナオヤを連れてくる事が出来たのは自分の手柄なのだと力説し、エレジア王を困らせていた。

「ルキアはあれでももう齢60をゆうに越えておってな、もらい手が付かなく困っておる。どうじゃ…?」

「ろ!? 60!?」

「ふっははははッ! いや冗談よ! 人とエルフェン、伴侶とするには寿命が違いすきたな。忘れてくれよ」

「いやぁー! それを言っちゃだめじゃないッ! もーパパなんか嫌いっ!」

「お前はもう少し淑やかにせんか」

 ナオヤは傍目の親子喧嘩から逃げるように離れ、料理の乗ったテーブルにいるイーノイに声をかけた。

「凄い料理だよね、こんな豪華な食事、たぶん一度も食べた事がなさそうだ」

「へぇ~。なおやさんは~おおきなじょせいが~すきレすか~。へぇ~」

「へ?」

「おむねの、おおきなひとが~、すきレすかって!」

「の… 飲みすぎだよイーノイ…」

「こんなにお酒があればッ、のむレしょーがッ!」

 完全に目の据わったイーノイ。
 思わずヴィータに助けを求めるように当たりを見まわすナオヤ。
 ヴィータは上座に戻ったエレジア王のそばで、貴族達に囲まれ、なにやら身ぶり手ぶり話をしている。
 その話に周りのエレジア王のはじめ、取り巻き達は驚いたり笑ったりと、良く打ち解けている様子で、こちらにかまってる暇はなさそうだ。

「イーノイ誤解だよ、胸とかあまり関係ないって…」

「あまりって何!?」

「いや、あの…」

 このように楽しい宴は遅くまで続いた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

通販で買った妖刀がガチだった ~試し斬りしたら空間が裂けて異世界に飛ばされた挙句、伝説の勇者だと勘違いされて困っています~

日之影ソラ
ファンタジー
ゲームや漫画が好きな大学生、宮本総司は、なんとなくネットサーフィンをしていると、アムゾンの購入サイトで妖刀が1000円で売っているのを見つけた。デザインは格好よく、どことなく惹かれるものを感じたから購入し、家に届いて試し切りをしたら……空間が斬れた!  斬れた空間に吸い込まれ、気がつけばそこは見たことがない異世界。勇者召喚の儀式最中だった王城に現れたことで、伝説の勇者が現れたと勘違いされてしまう。好待遇や周りの人の期待に流され、人違いだとは言えずにいたら、王女様に偽者だとバレてしまった。  偽物だったと世に知られたら死刑と脅され、死刑を免れるためには本当に魔王を倒して、勇者としての責任を果たすしかないと宣言される。 「偽者として死ぬか。本物の英雄になるか――どちらか選びなさい」  選択肢は一つしかない。死にたくない総司は嘘を本当にするため、伝説の勇者の名を騙る。

処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。  だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。 かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。 だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。 「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。 国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。 そして、勇者は 死んだ。 ──はずだった。 十年後。 王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。 しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。 「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」 これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。 彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。

ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います

とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。 食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。 もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。 ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。 ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。

魔法物語 - 倒したモンスターの魔法を習得する加護がチートすぎる件について -

花京院 光
ファンタジー
全ての生命が生まれながらにして持つ魔力。 魔力によって作られる魔法は、日常生活を潤し、モンスターの魔の手から地域を守る。 十五歳の誕生日を迎え、魔術師になる夢を叶えるために、俺は魔法都市を目指して旅に出た。 俺は旅の途中で、「討伐したモンスターの魔法を習得する」という反則的な加護を手に入れた……。 モンスターが巣食う剣と魔法の世界で、チート級の能力に慢心しない主人公が、努力を重ねて魔術師を目指す物語です。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

処理中です...