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取り敢えず現状把握(2)

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 私が目を覚ましてから一週間。
 予想通り私はベッドの住人と化している。
 どうやら私は一週間もの間意識を失っていたらしい。
 しかも体的には何の異変も無いのに私は全く目を覚ます様子はなく、精神的な攻撃を受けたのかと言う事で高名な魔術師や錬金術師を呼び寄せて診てもらったりしたけど、それも不発。
 結局目を覚ますかどうかも分からない私が自然に目を覚ますのを待つしかなかったらしい。
 そりゃ目を覚ました私を見てリアが取り乱すのも当たり前だし、その後お父様やお母様、お兄様、果てには使用人の人達が押しかけてくるのは仕方のない事で。
 未だにベッドの住人なのも納得しなきゃいけない事……なんだけどね?
 正直、そろそろベッドから降りて家の中で良いから歩きたいです。
 渡された本を読むだけの生活とか飽きました。
 理由は分かってるし心配掛けたのも分かってるから口には出しませんけど何時までこんな日が続くのかなぁと考えるとため息しか出ない。
 深窓のご令嬢はごめんです。
 地位的には本気で洒落にならないしね。

 と言うよりも結局私がこうなった原因のあの男はどうなったんだろう?
 【魔力属性検査】のために招いた魔術師だか錬金術師なんだろうけど、どういった経緯であの男に任せたんだろう?
 多分、元々の知り合いではないと思う。
 出来るだけ丁寧に記憶を掘り起こして、その時のお母様、お父様と男の間の会話もある程度思い出したけど、その時の会話は親しい相手という感じではなかったと思う。
 水晶玉から吹き出した黒い何か――あれはもしかしたら【呪い】とかに分類されるのかもしれない――によって私の身に異変が起こった。
 って事は十中八九疑われるのはあの男だ。
 お兄様もあの時男の歪んだ笑みを浮かべていた所を見て居るし、あの状況で言い逃れが出来る訳もない。
 妙に落ち着いていたのが気になるけどお父様が易々と逃がすはずもない。
 つまり今回の件はもう既に終わっているんだと思う。
 どういう終結が付いたか私に知る術はないけど。
 
「(まぁ、私がお父様達の立場だったとしても五歳の子供……しかも被害者に色々話したりはしないもんね)」

 大方、私を嫌な目で見てあからさまに聞こえるように私達を嘲笑っていた親戚筋の誰かがやらかしたんだと思う。
 ……もし見覚えのある家が無くなっていたとしても知らないふりしよう、っと。
 お父様ならその家に勤めていただけの無関係な人達のフォローくらいするだろうし。
 関わって止めなかった人達は同類認定されても仕方無いしね。
 
 ……顔見知りの人間が処罰を受ける、又は受けたかもしれない。
 その事に口を挟みたくなるのは平和な『地球』で生きて培われた倫理観のせいだ。
 上手くいけば目の前で人の『死』を見る事無く生きていくことが出来る『日本』で生まれ育った『わたし』の倫理観は顔見知り程度であれ人間の『死』に対してどうにかならないのか? と訴えかけてくる。
 それを「わたくし」は無理だと言い切る。
 多分、ドチラの言い分も間違って居る訳じゃ無い。
 生きて培ったモノが一点おいて対立関係を取っているだけなのだから。
 けれど私が生きているのは『地球』じゃない。
 だから『地球の倫理観』を持ち出して咎める事自体無意味だ。
 かなり影響している『地球の倫理観』がちょっと喧しいけど、この世界に全てを持ってくるのはナンセンスだから無視する他ない。
 だってそれを貫くって事はこの世界の色々な事に喧嘩を売るという事だから。
 それ―地球で培った倫理観―を理由を考え出す賢さも貫く強さも今の私には足りてない。
 もし本当に何か―今回で云えば目の前で損なうかもしれない顔見知りの人間―を救いたいと思うなら、誰もが納得出来る理由を考え出す賢さか、守り通すための強さが必要。
 それを持たない私に今の所出来る事は無い、はず。
 言い切れないくらいには気になってるんだけどね。
 ただ、今回に関しては目の前の『死』にびびっているだけという意味合いがとても高いけど。
 これからだって幾らでも当たる壁の一つって所かな?
 けどこれからは此が当たり前になる世界で私は生きていく。
 生きていくのだと改めて覚悟しなければならない。

「(「公爵家たる矜持を持ち優雅に気品を湛えて微笑みなさい」というお母様の言葉を忘れちゃいけないから)」

 ある程度は割り切り、どうしても譲れない思いや信念を貫ける強さを培えば良い。
 力量以上に求めて大切な人や大切な思いすらも失ってしまっては本末転倒なんだから。
 そもそも『わたし』だって全てを救いたいとか言い出すようなお人好しって訳じゃない。
 殆どの人が目の当たりにする事が無かった『死』に生理的な嫌悪を感じているだけなんだと思う。
 慣れきって命の価値を見誤るなら問題だけど、一々左右されて定まらないのも問題だもんね。
 
「(此処は『地球』じゃない。人の命は等価だという考え方は大切だし尊いモノだけど。全てをお咎め無しにするなんて事は決して許されない)」

 例え後味が悪い結末になったとしても、それはある意味で自業自得なんだから、私がしなければいけないのは『地球の倫理観』に呑まれず、冷静に素晴らしい部分だけを取り込む事だけ。
 そして今後こんな後味の悪い結末を少しでも減らせるように色々身につける事よね。
 特に大切な人達に降りかかる災難を決して許さずはね除ける強さを培いたい。
 ううん、培ってみせる。

「(ここまで覚悟していて実は然程お咎め無しとかだったりしたら少しだけ恥ずかしいかも)」

 私は自分の考えに苦笑するしかなかった。
 どちらにしろ今の所知る術は無いわけだしね。

「それにしても……本当に此処『虹色の翼』にそっくりな世界なんだなぁ」

 私は読んでいる本を見て期待が胸に灯るのを感じていた。

 恋愛シミュレーションゲーム『虹色の翼を纏い舞う乙女』

 本来なら男の子が主人公で女の子を攻略するゲームをギャルゲーなんて言うけど、これはその女の子が主人公で男の子が攻略対象バージョンのゲーム……乙女ゲーと言われる物に分類されるゲームの内の一つ。
 ファンタジーを舞台にしたディルアマート王国にあるレンリゲル学園で過ごす六年間。
 その六年間の中で攻略対象者である男の子と交流を深めて、恋愛するなんて言う乙女ゲームの中ではベタなストーリーだったと思う。
 正直、私は乙女ゲーって殆どやってないから多分ベタだと思うとしか言えないけど。
 
 ヒロインである「リーゲル」は貴族の庶子で膨大な魔力の多さに目を付けられて貴族の世界で生きる事を余儀なくされた。
 その一貫でレンリゲル学園にも入学する……って言うのがゲームのプロローグだったはず。
 攻略対象者は第二王子なんだけど第一王位継承権を持っていた人に貴族の子息が二人。
 一人は宰相の息子だったかな?
 眼鏡でクールで確か腹黒とか言う設定だったはず。
 もう一人は女好きで色気がただ漏れな感じの男の子だったように思う。
 後は熱血でわんこ疑惑のある騎士団長の息子とか天才的魔法センスを持ったネガティブっ子である平民の子。
 そしてヒロインが平民だった頃の幼馴染みだった男の子。
 そこら辺はありきたりな面子だったんじゃないかなぁ?
 ただ一筋縄じゃないかない所があるのはお約束らしく、攻略するためにはその子等が持つ心の傷や闇を晴らして行かなければいけない……らしい。
 
 何でここまで色々曖昧って事と乙女ゲーなんて殆どやらない私がこのゲームの事をやった事がある風に言っているかと言うと、私はこの乙女ゲーやり込んでいたからだ。
 ただし正規の楽しみ方をしていたか? と問われると違うと言わざるを得ないけど。

 この『虹色の翼』には恋愛を楽しむ本筋とは別にやり込み要素が存在した。
 それは【錬金術】という要素だった。
 このゲームは最初の選択によってゲームの中で物を創造する【錬金術】と言う副要素を遊ぶ事が出来た。
 ……私がこのゲームにド嵌まりしていたのはこの要素があったからだし、この要素ばっかりやっていたから他の部分が色々曖昧なんだよね。

 ヒロインに限らないんだけどレンリゲル学園では入学時に魔法科と錬金科、騎士科を選択する。
 ただ騎士科は基本的に男性しか入れない。
 酷似しているこの世界では分からないけど、少なくともゲームの中では女性の騎士は存在しなかった。
 だからヒロインが選択出来るのは魔法科と錬金科の実質二択だった。
 此処で錬金科を選ぶと工房を兼任している個室を与えられる。
 錬金科は六年間で【錬金術】を習い、極める事も可能だった。
 ミニゲームなんて付け足しレベルじゃなくて様々な物を創り出し、卒業試験なる物も存在する熱の入れようだった。
 まぁ卒業試験に関しては魔法科にもあるし、多分騎士科にもあると思うけど。
 錬金科を選択すると自ら採取に行く事も出来るし、自作の武器や道具を作成する事も出来た。
 ミニゲームの域を出たと思ったのは冒険者ギルドが存在していて、そこで作った物を売買出来るって所だった。
 其処までやる? って本気で思ったし。
 錬金術師としてそこそこ使えるようになればギルドから依頼された物を作ったりもするし、いっそ【錬金術】の部分だけ独立してゲーム作ったら? と思ったりするレベルの作り込みだったと思う。
 ……どこかの掲示板で実際そういった書き込みが多数されていたから私だけが思っていた事じゃないと思う。
 ただ本筋はやっぱり恋愛ゲームだから、採取に騎士科や魔法科の攻略対象者に護衛を頼んだり、依頼を受けて色々作ったり、恋愛イベントは存在していた。
 じゃあ魔法科に所属したら内容が薄いのか? って思うかもしれないけど、実際そんな事は無かった。
 結局私は一回しかしていないけど、逆に錬金科の生徒の護衛として外に一緒に出たり、騎士科の攻略対象者と共にダンジョンに共に潜ったりも出来た。
 ……こう考えると甘酸っぱい恋愛って何? 的な展開が多々繰り広げられてそうなんだけどね。
 
「(これって今考えても誰向けなんだろう? と思わなくも無いわね)」

 結構売れていたはずだけど、よっぽど声優さんが良かったのかスチル――イベントで出てくる一枚絵の事――が良かったのか。
 サブの方に嵌まっていたからそこら辺の事情は全く分からない。
 多分錬金科じゃないと攻略出来ないとか魔法科じゃないと攻略出来ないとかはあったと思う。
 実際使い勝手の面で護衛を頼みまくっていたのに一切恋愛イベントが起こらなかったキャラもいたし。
 あのキャラはきっと錬金科じゃなくて魔法科を選ばないと駄目だったんだろうね。

 そんな感じで乙女ゲーとしては多分異色だった『虹色の翼』に私は【錬金術】の部分をしたいがためにやり込んでいた。
 お陰で【錬金術】の部分は極めたし思い切り楽しめた。
 そのせいで私は攻略相手の情報とかライバルキャラの情報とか肝心要な情報はさっぱり分からない。

「(【錬金術】の部分に没頭するあまり何度友情EndやノーマルEndになった事か)」

 乙女ゲーはマルチエンディング――エンディングが一つじゃなくて分岐点によってエンディングが変わる様式の事――が主だったから、恋愛イベントをそこそこにゲームを終えると、特定のキャラとの「友情End」になるか、誰とも特別仲良く無く全員と平均的に仲良くなっての「ノーマルEnd」になる。
 誰かとの恋愛ゲージや友情ゲージがマイナスまでいくと起こる「バッドEnd」もあったと思うけど、私は別に誰かを無駄に傷つけたりもしなかったから、そのエンディングもあるんだろうなぁ、程度の認識だったし。
 ステータスの関係で使いまくったら上手く恋愛イベントに当たったから、そんな方法での「恋愛End」なんて、他の人が聞いたらしょっぱい方法でエンディングを迎えた事もあった。
 普段乙女ゲーをやらない私は本来乙女ゲーとは相性が良くないのかもしれない。

「(ま。楽しみ方なんて人それぞれだと思うんだけどさ)」

 ただサブの部分だけやり込み過ぎて、私本気で「この錬金術の部分だけゲームならないかなぁ」と友人に零して物理的に痛い突っ込みを貰ったんだよなぁ。
 だってそういう系統のゲーム好きだったんだもん。
 
 その『虹色の翼』の世界と此の世界は酷似している。
 いくら何でも同一の世界じゃないってのは私でも分かるんだけどさ。
 明らかに酷似している部分が多すぎるから酷似した世界だと言うのは事実だと思う。
 今日読んだ本がそれを教えてくれた。
 子供向けの絵本で国の成り立ちが書かれていた本だったんだけど、その国の名前が私の記憶と合致した。
 後、元々持って居た記憶からも此処が『虹色の翼』の酷似した世界だと教えてくれたし。

「それにしてもディルアマート王国の公爵令嬢かぁ」

 『虹色の翼』の舞台となった国だから、本を読んだだけで分かったけど、それは同時にこの王国の学園が乙女ゲームの舞台になっているって事だった。
 
 この国では高い魔力を持つ子供は皆学園に通う。
 一応この世界の人は誰しも魔力を持っているし、それを扱う器官みたいな物を持って居るんだと思う。
 その器官が見えるモノかどうかは分からないけど。
 基本的に誰しもが魔力は持っているとはいえ【魔法】という異質な力を生み出し扱うためにはある程度の魔力の高さを必要とする。
 だからそう言った最低基準を超えた子供は皆学園で制御方法を学ぶために通う。
 この強い魔力っていうのは平民の子供の中でも産まれる事がある。
 だから学園の入学条件は『高い魔力』という一点で貴族も平民も関係はない。
 だからこそ貴族の庶子だったヒロインもその幼馴染み君も問題無く通えるんだけどね。
 
 私も其処に通う事になるはず。
 実は学園に通う事自体は問題は無い。
 【錬金術】を基礎から学ぶ事が出来る絶好の機会だから。
 此処で【才能】が無かったら本気で凹むけど、それは今は考えないでおく。
 取り敢えず通う事が問題なんじゃ無くて、丁度『虹色の翼』と同じ時期に学園に通うのが問題なんだよね。
 直接関わらないなら良いって訳じゃ無くて、あの時期ってゲームらしく結構イベント的に騒がしかった。
 ゲームとして盛り上がらないといけないんだから仕方ないんだけど【錬金術】に没頭したい私にしてみれば少しでも騒がしい要因は排除したい。
 せめて時代がズレていればいいんだけど、それを知るには第二王子の年齢を調べる必要がある。
 
 それに、もし……もしだけど、私が学園に通う時期とゲームの時期が合うのなら……――

「――……私は関係者の可能性が出てくる」

 しかもとんでもない目にあう可能性が高い誰かの婚約者候補に。
 
 『虹色の翼』の世界では攻略者達には婚約者は存在しなかった。
 あくまでの皆婚約者候補だった。
 それは乙女ゲーの中でヒロインが略奪したとか悪しきように言われる事を防ぐためだったんじゃないかな?
 ただ正直な話、婚約者候補は学園に通う頃には一人に絞られていてほぼ婚約者と同じだったし、変更するには色々手続きがいるような気がする。
 ……まぁどの婚約者候補の場合も言動が貴族としてはあまり褒められたものじゃないから結果的にはヒロインを選んでもおかしくないって候補を替えるのもすんなりいったんじゃ無いかな?
 結局ゲームのご都合主義って奴なんだけどさ。
 
 そこら辺は兎も角私がその立場になる可能性は十分になるって訳。
 だって私は家格的には王家に嫁いでも問題の無い公爵家の人間なんだから。

「えぇと。攻略対象は第二王子と冷静沈着な貴族子息と女好きな貴族子息と魔法の天才と騎士団長の子息と平民でヒロインの幼馴染み……だったよね?」

 正直対象を攻略するよりも錬金術の部分を極める事に夢中で攻略対象なんて採取の際ステータスで選んでたぐらいだった。
 顔も名前も微妙だし、今私と同い年なら子供の姿なのだから余計分からない。
 とはいえ、この中で婚約者候補になりそうなのは貴族子息と騎士団長の子息と第二王子って事になるのは分かる。

「んー。一番酷い結末になったのは確か第二王子の婚約者候補のはず。まずい事に家の家格的には一番あり得るけど……」

 其処で私は自分の髪を見る。
 銀色の髪に「違うんだよなぁ」と思う。
 確か第二王子の婚約者候補は金髪碧眼だったはず。
 まさか王国に公爵家が私の所だけという事もないだろうし、第二王子の相手ではないはず。
 他の人の場合は対した邪魔をせず候補から降ろされただけだったと思う。
 なら大丈夫かなぁと思うんだよね。
 
「ってか第二王子の婚約者候補って【錬金術】を毛嫌いしてなかったっけ?」

 ゲーム内ではどっちにしろ気に入らないんだろうけど、ヒロインが錬金科に居た時の方が嫌がらせの度合いが酷かったし、直接そんな事を言われていた気がする。
 【錬金術師】と何かあったのか? と聞きたくなるレベルで酷かったし。
 
「私には【錬金術】の【才能】はあると思うんだけどなぁ」

 曲がりなりにもラーズシュタインの人間だし。
 
 ラーズシュタイン公爵家は王国建立から続く家で祖は王家付きの錬金術師だった。
 ここら辺はまだ勉強していないから色々抜けているけど、まぁそれは事実だったはず。
 ただまぁ祖先がそうだからと言って私も即【才能】がある! とは言えないのは分かる。
 だから私が大丈夫なんじゃないかと思うのはただの勘でしかない。

「それを調べるのを邪魔されたし」

 【魔力属性検査】の時に邪魔された結果がこの状態だし。
 【才能】の有無はもう一度調べるしかない。

「結局、大丈夫だってお墨付きを貰うまでどうしようも無いって事なんだよね」

 もはやため息をつく事しか出来ない。

「(太ったらどうしよう)」

 出来ればぷっくりの子豚ちゃんが誕生する前にお墨付きが貰えますように。
 私はそんな事を考えながら次の本に手を伸ばすのであった。


 結局、ベッドから出る事が出来たのはそれから更に一週間の時間を要した事を言っておく。

 「これってもはや過保護って言えるんじゃない?」
 
 とはお墨付きを貰って思わず私が漏らした一言である……仕方ないよね?







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