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遺伝恋愛
退院して独り暮らしが始まった。長年の入院。ようやく自由を手に入れた。しかしながら現実は。就職も出来ずバイトすらかろうじて。仕事はそんな感じだ。職場で恋をする。彼女とふたりきり。告白をしようか?ふと遺伝が頭をよぎる。もちろん親も認めてくれない。つらい。つらい。つらい。僕の子供は紙に包まれて今日も消えた。ひとつふたつ死んだ。薬を飲む。歩き続けてゆく。スケールでかい夢を見る。僕を追い越してゆく自動車。院長の派手な外車。ああ僕はまだひとりきり。負けるわけにはいかない。そんなことより年金が足りない。働き今日も一冊の本を買う。そして今日も小説を書く。ああ。また夜が明ける。
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