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◆ 第一章 黒の姫宮
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楽しいのだと、声を弾ませてそう仰った。興奮冷めやらぬ顔で吉乃様が俺を見つめる。その瞳にはきらきらとしたものが宿っており、吉乃様の喜びが伝わってきた。その喜びようを感じ取って、俺は今まで吉乃様を狭い世界に閉じ込めていた全てに憎しみを抱く。
そう仕向けていたのは侍従たちだろう。そして、侍従たちも吉乃様の身の安全を考えての処置であったと理解は出来る。黒髪の御子を守らねば、という侍従たちの重責も、当然理解出来る。だがもう少し、吉乃様の自由にさせてあげれば良かったのに、と思わずにはいられないのだ。
「とても心の臓が煩い……こんなに昂ぶっているのは、いつぶりだろうか。……触ってみてくれ、清玖」
吉乃様は俺の手を持ち、それを吉乃様の胸へ当てた。あまりにも一瞬の出来事で、俺は抵抗も一切出来ないまま、数秒遅れて現状を理解する。俺は今、衣越しに吉乃様の胸に触れていた。
確かに指先には吉乃様の早い鼓動が伝わってくる。けれどきっと、今は俺の鼓動の方が早く脈打っていることだろう。体が震える。唾を嚥下した喉が、ごくりと音を立てた。
「よ、吉乃様……!」
「なんだ?」
「これは……少々、……如何なものかと」
「何がだ?」
俺はもう吉乃様を直視出来なかった。視線が泳いで定まらない。吉乃様は俺の戸惑いを理解されていないようで、きょとんとしたおもてをしていた。そして己の胸に俺の無骨な手が触れているのを見て、ああ、と軽く頷いた。
「この程度のことで顔を赤くするなんて、清玖は初心なのか?」
「あ、相手が、吉乃様ですから……こうなるのも当然かと……」
「そうか。だが、私はこの程度のことで赤くなってはいられない。姫宮になれば、これ以上のことをされるのだから」
浮かれていた自分の気持ちを一気に叩き落とすような言葉だった。吉乃様の声音は諦念を孕んで、静かに響く。悲しい笑みを浮かべられていた。己の宿命に対峙し、何もかもを諦めた笑みだ。
「いずれくる定めから逃れられないことも、逃れてはならないことも分かっている。だからこそ、私はそれに備えるためにここにいるのだ」
「とても……御立派です、吉乃様」
「……ありがとう、清玖に褒められると、なんだかとても嬉しく感じる」
小さくはにかんで微笑んだ吉乃様の表情は、先ほど見せた諦めに染まったものとは異なっていた。よくよく考えてみれば、吉乃様はまだ十八歳の青年なのだ。俺よりも十歳年下な子供なのだ。こんな風に、いつもあどけなく笑っていてくれたらと、願わずにはいられなかった。
「清玖はいつごろまで清玄にいるんだ?」
「そうですね……今回の討伐で奴らも随分と落ち着くと思うので……希望としては半年くらいゆっくり出来たらな、と思いますが。情勢次第ですね」
「奴ら? 清玖は何と戦っているんだ?」
「天瀬国より北に住む異民族、華蛇族です。幾度となく侵入と略奪を図る彼らを退治するのが主に俺の部隊、国境警備隊の務めです」
「華蛇……名前だけは何となく聞いたことがあるような……。清玖や蛍星たちのような右軍の者達は、華蛇と戦っている、ということか」
「そうですね……、右軍の者達というのを厳密に言えば、ここにいる官位を持つ武官と、普段は市井で各々の職に勤めながら、有事の際のみ戦力として徴収される兵士の二つの戦力で戦いに挑みます」
「……それは初耳だ」
「軍組織もなかなか一筋縄ではなく複雑なので、吉乃様が御存知なくとも致し方ないことかと思います」
それからも吉乃様は色々なことを尋ねてきた。それに対し、ひとつひとつお答えしていく。答えるたびに、吉乃様の顔が楽しそうに朗らかになっていくのが、俺は嬉しくてたまらなかったのだ。
「清玖といると、とても楽しい」
満足そうに呟き、吉乃様は俺の方に倒れてきた。そして、俺の肩に体重を預け静かに瞑目される。吉乃様にとっては単なる羽休めの行為なのだろう。だが、俺の心臓はまた煩いほどに脈動を始めた。
「また、私の話し相手になってくれるか?」
「……御心のままに、吉乃様」
「ありがとう、清玖」
「俺は……吉乃様の、と、友、ですので……」
分不相応として処罰されるのも覚悟で、そう返した。そのくせ、声は随分と震えて、躊躇がありありと溢れている。無様な声だった。けれど、吉乃様はそんな俺の情けない言葉でも喜んでくれた。
「ありがとう、清玖。昨日、清玖に出会ったのは、天の導きなのだと私は思う」
「……私も、このような身に余る光栄を賜れるのは、天の寵によるものだと感じます」
「これからも、宜しく頼む。私の世界を広くしてくれ」
「お任せ下さい」
どんな奇跡だろうと、ふと思うのだ。この国の三の宮様が、黒髪の御子が、俺に笑みを向けている。この場にいるのは俺だけ。吉乃様が見つめているのは、俺だけなのだ。
姫宮という役目を負う未来に対して不安を抱かれていることだろう。気丈に振舞ってはおられるが、きっと泣き出したくなるような悲しみを抱えておられるのだ。
男でありながら、男に抱かれる。そんな姫宮という役割に耐えられる男など、そうは存在しない。そんな吉乃様の苦痛を、苦悩を、一瞬でも忘れさせることが出来れば、この上ない僥倖だと思った。
「可能であれば、遠乗りにでも行きましょうか。清玄の外から、清玄を眺めたことは御座いますか?」
「ほ、本当か……? 遠乗りも、清玄を眺めたことも、私はしたことがない……実は、馬にも興味があるのだが、皆、危険だといって近付くことも許してくれないんだ」
「馬は、無闇に驚かせなければ穏やかなものです。今度お見せしましょう」
「ありがとう、清玖」
微笑まれるだけで、胸が苦しくなる。これ以上、吉乃様に見つめられると疚しい気持ちが生まれてきてしまいそうで、俺は自然な流れで吉乃様から距離を取った。すっと立ち上がり、寝台を離れる。よくよく考えてみれば、蛍星と侍従長殿はどこまで行っているのか。
「蛍星も侍従長殿も、随分遅いな……少し様子を見て参ります」
足早に室内を歩き、扉を開ける。そして、そこにいたのは、今まで扉に耳をつけていたであろう蛍星の姿が。蛍星の側には、憮然とした顔の侍従長殿の姿もある。
「蛍星……何をしているんだ、お前は」
「あー……いや、なんか邪魔したら悪いかなぁと思って」
「侍従長殿も……」
「……七の宮様に止められまして」
蛍星に止められたのが不本意だったのか、侍従長殿は不貞腐れているようにも見えた。蛍星に止められていなければ、侍従長殿は俺たちの会話を中断させようともこの部屋に入ってきたことだろう。俺と吉乃様の二人きりの空間など、侍従長殿がお許しになるわけがないのだ。
侍従長殿から向けられる視線がとても厳しい。室内での会話が全て聞かれていたのであれば、その視線の厳しさにも納得がいく。あらゆることが恥ずかしくなって、俺は顔を手で覆う。聞き耳を立てるくらいならば、勢いよく入ってきて欲しかった。
「宮様、お水をお持ちしました」
「いたのか、淡月」
「ええ、いましたとも」
一体いつから侍従長殿は聞いていたのだろう。そんなことで頭がいっぱいになっていた。ずかずかと俺の部屋に入っていく蛍星と侍従長殿に続き、俺も戻る。流石に四人が入ると随分と手狭に感じた。
「兄上、さっきはびっくりさせちゃってごめんなさい」
「何も謝るようなことではないよ。私も楽しんでいたんだ」
「本当に? それなら良かった。兄上が楽しそうで、僕も楽しいです」
寝台に腰掛けたままの吉乃様の隣に、蛍星がどすんと座る。兄の側が嬉しいのだろう。蛍星の足はぶらぶらと揺れ、その感情を表していた。まるで犬の尾のようだ。
「そういえば、蛍星。ちゃんと帰ってこい、って柊弥兄上から伝言」
「えー、やだなぁ。僕はここが合ってるのに」
「そのようだ。……ここが合っているというのは、なんとなく私にも分かったよ。蛍星は楽しいんだろう、ここにいるのが」
「そうそう、毎日最高に楽しいんです」
「今日一日で私も楽しさをたくさん味わったよ」
吉乃様の視線が、ちらりとこちらに向いた。そしてその目が微笑む。思わず俺は生唾を飲み込んだ。吉乃様の一挙手一投足に、俺は翻弄され続けている。
心が欲してしまう。
手が届くはずのない、遠く離れた輝く星を。
己を抑えねば、と心中で繰り返す。
それがどれほど難しく、苦しいことでも。
そう仕向けていたのは侍従たちだろう。そして、侍従たちも吉乃様の身の安全を考えての処置であったと理解は出来る。黒髪の御子を守らねば、という侍従たちの重責も、当然理解出来る。だがもう少し、吉乃様の自由にさせてあげれば良かったのに、と思わずにはいられないのだ。
「とても心の臓が煩い……こんなに昂ぶっているのは、いつぶりだろうか。……触ってみてくれ、清玖」
吉乃様は俺の手を持ち、それを吉乃様の胸へ当てた。あまりにも一瞬の出来事で、俺は抵抗も一切出来ないまま、数秒遅れて現状を理解する。俺は今、衣越しに吉乃様の胸に触れていた。
確かに指先には吉乃様の早い鼓動が伝わってくる。けれどきっと、今は俺の鼓動の方が早く脈打っていることだろう。体が震える。唾を嚥下した喉が、ごくりと音を立てた。
「よ、吉乃様……!」
「なんだ?」
「これは……少々、……如何なものかと」
「何がだ?」
俺はもう吉乃様を直視出来なかった。視線が泳いで定まらない。吉乃様は俺の戸惑いを理解されていないようで、きょとんとしたおもてをしていた。そして己の胸に俺の無骨な手が触れているのを見て、ああ、と軽く頷いた。
「この程度のことで顔を赤くするなんて、清玖は初心なのか?」
「あ、相手が、吉乃様ですから……こうなるのも当然かと……」
「そうか。だが、私はこの程度のことで赤くなってはいられない。姫宮になれば、これ以上のことをされるのだから」
浮かれていた自分の気持ちを一気に叩き落とすような言葉だった。吉乃様の声音は諦念を孕んで、静かに響く。悲しい笑みを浮かべられていた。己の宿命に対峙し、何もかもを諦めた笑みだ。
「いずれくる定めから逃れられないことも、逃れてはならないことも分かっている。だからこそ、私はそれに備えるためにここにいるのだ」
「とても……御立派です、吉乃様」
「……ありがとう、清玖に褒められると、なんだかとても嬉しく感じる」
小さくはにかんで微笑んだ吉乃様の表情は、先ほど見せた諦めに染まったものとは異なっていた。よくよく考えてみれば、吉乃様はまだ十八歳の青年なのだ。俺よりも十歳年下な子供なのだ。こんな風に、いつもあどけなく笑っていてくれたらと、願わずにはいられなかった。
「清玖はいつごろまで清玄にいるんだ?」
「そうですね……今回の討伐で奴らも随分と落ち着くと思うので……希望としては半年くらいゆっくり出来たらな、と思いますが。情勢次第ですね」
「奴ら? 清玖は何と戦っているんだ?」
「天瀬国より北に住む異民族、華蛇族です。幾度となく侵入と略奪を図る彼らを退治するのが主に俺の部隊、国境警備隊の務めです」
「華蛇……名前だけは何となく聞いたことがあるような……。清玖や蛍星たちのような右軍の者達は、華蛇と戦っている、ということか」
「そうですね……、右軍の者達というのを厳密に言えば、ここにいる官位を持つ武官と、普段は市井で各々の職に勤めながら、有事の際のみ戦力として徴収される兵士の二つの戦力で戦いに挑みます」
「……それは初耳だ」
「軍組織もなかなか一筋縄ではなく複雑なので、吉乃様が御存知なくとも致し方ないことかと思います」
それからも吉乃様は色々なことを尋ねてきた。それに対し、ひとつひとつお答えしていく。答えるたびに、吉乃様の顔が楽しそうに朗らかになっていくのが、俺は嬉しくてたまらなかったのだ。
「清玖といると、とても楽しい」
満足そうに呟き、吉乃様は俺の方に倒れてきた。そして、俺の肩に体重を預け静かに瞑目される。吉乃様にとっては単なる羽休めの行為なのだろう。だが、俺の心臓はまた煩いほどに脈動を始めた。
「また、私の話し相手になってくれるか?」
「……御心のままに、吉乃様」
「ありがとう、清玖」
「俺は……吉乃様の、と、友、ですので……」
分不相応として処罰されるのも覚悟で、そう返した。そのくせ、声は随分と震えて、躊躇がありありと溢れている。無様な声だった。けれど、吉乃様はそんな俺の情けない言葉でも喜んでくれた。
「ありがとう、清玖。昨日、清玖に出会ったのは、天の導きなのだと私は思う」
「……私も、このような身に余る光栄を賜れるのは、天の寵によるものだと感じます」
「これからも、宜しく頼む。私の世界を広くしてくれ」
「お任せ下さい」
どんな奇跡だろうと、ふと思うのだ。この国の三の宮様が、黒髪の御子が、俺に笑みを向けている。この場にいるのは俺だけ。吉乃様が見つめているのは、俺だけなのだ。
姫宮という役目を負う未来に対して不安を抱かれていることだろう。気丈に振舞ってはおられるが、きっと泣き出したくなるような悲しみを抱えておられるのだ。
男でありながら、男に抱かれる。そんな姫宮という役割に耐えられる男など、そうは存在しない。そんな吉乃様の苦痛を、苦悩を、一瞬でも忘れさせることが出来れば、この上ない僥倖だと思った。
「可能であれば、遠乗りにでも行きましょうか。清玄の外から、清玄を眺めたことは御座いますか?」
「ほ、本当か……? 遠乗りも、清玄を眺めたことも、私はしたことがない……実は、馬にも興味があるのだが、皆、危険だといって近付くことも許してくれないんだ」
「馬は、無闇に驚かせなければ穏やかなものです。今度お見せしましょう」
「ありがとう、清玖」
微笑まれるだけで、胸が苦しくなる。これ以上、吉乃様に見つめられると疚しい気持ちが生まれてきてしまいそうで、俺は自然な流れで吉乃様から距離を取った。すっと立ち上がり、寝台を離れる。よくよく考えてみれば、蛍星と侍従長殿はどこまで行っているのか。
「蛍星も侍従長殿も、随分遅いな……少し様子を見て参ります」
足早に室内を歩き、扉を開ける。そして、そこにいたのは、今まで扉に耳をつけていたであろう蛍星の姿が。蛍星の側には、憮然とした顔の侍従長殿の姿もある。
「蛍星……何をしているんだ、お前は」
「あー……いや、なんか邪魔したら悪いかなぁと思って」
「侍従長殿も……」
「……七の宮様に止められまして」
蛍星に止められたのが不本意だったのか、侍従長殿は不貞腐れているようにも見えた。蛍星に止められていなければ、侍従長殿は俺たちの会話を中断させようともこの部屋に入ってきたことだろう。俺と吉乃様の二人きりの空間など、侍従長殿がお許しになるわけがないのだ。
侍従長殿から向けられる視線がとても厳しい。室内での会話が全て聞かれていたのであれば、その視線の厳しさにも納得がいく。あらゆることが恥ずかしくなって、俺は顔を手で覆う。聞き耳を立てるくらいならば、勢いよく入ってきて欲しかった。
「宮様、お水をお持ちしました」
「いたのか、淡月」
「ええ、いましたとも」
一体いつから侍従長殿は聞いていたのだろう。そんなことで頭がいっぱいになっていた。ずかずかと俺の部屋に入っていく蛍星と侍従長殿に続き、俺も戻る。流石に四人が入ると随分と手狭に感じた。
「兄上、さっきはびっくりさせちゃってごめんなさい」
「何も謝るようなことではないよ。私も楽しんでいたんだ」
「本当に? それなら良かった。兄上が楽しそうで、僕も楽しいです」
寝台に腰掛けたままの吉乃様の隣に、蛍星がどすんと座る。兄の側が嬉しいのだろう。蛍星の足はぶらぶらと揺れ、その感情を表していた。まるで犬の尾のようだ。
「そういえば、蛍星。ちゃんと帰ってこい、って柊弥兄上から伝言」
「えー、やだなぁ。僕はここが合ってるのに」
「そのようだ。……ここが合っているというのは、なんとなく私にも分かったよ。蛍星は楽しいんだろう、ここにいるのが」
「そうそう、毎日最高に楽しいんです」
「今日一日で私も楽しさをたくさん味わったよ」
吉乃様の視線が、ちらりとこちらに向いた。そしてその目が微笑む。思わず俺は生唾を飲み込んだ。吉乃様の一挙手一投足に、俺は翻弄され続けている。
心が欲してしまう。
手が届くはずのない、遠く離れた輝く星を。
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