【エッセイ】反抗期の重要性

幻中六花

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もしも『反抗期』がなかったら

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 もし、この『反抗期』がまったくない状態で大人になり、社会に出て仕事を始めるとどうなるだろうか。

 例えば、上司に
「この仕事をやっておけ」
と言われたとき、自分にはそんな時間がないのに自分の意見を主張できないと、
「はい」
と答えるしかなくなる。

 その結果、キャパオーバーで頼まれた仕事が終えられず、叱られるという結果になる。

 もう少し規模を大きくして考えると、もしとっても悪い人に
「あいつを殺せ」
と言われたときに、
「それは悪いことだと思うのでできません」
と反抗することができず、
「はい」
と答えるということになる。

 人に言われたことに反抗できないということは、恐ろしいことだと思わないだろうか。



 私は反抗期というものをあまり大袈裟に経験しないまま大人になり、社会に出てからとても苦労した。

 自分の意見を言うと嫌われるのではないか。
 自分の意見なんか通らないのではないか。
 そういうことばかり考えるようになり、「本当はこうしたい」と思っていても言いなりになってしまう。

 結果、『反抗期なし』はうつ病を招くだろう。

 会社に対して「それはおかしい」と思いながらも意見を言えないまま仕事を続けると、人は必ず心を病む。
 うつは心の風邪と言い表されるが、それほどうつ病は身近な存在だ。

 意見を言って、その結果、間違っていてもいいと思う。
 先輩に、上司に、
「それは違うよ」
と言われても、そこで気づけばいいだけの話。

 先輩や上司が、頭ごなしに叱るような人ばかりでは、それもまた違う問題が生じると思うが、それはまた別の機会に。

 穏やかに暮らすために、『反抗期』は必ずなければいけないもの。

 「反抗期がないと、ろくな大人にならない」とはよく聞くが、どうしてそうなのかを考えてみると、結構深い話に発展するものだ。
 子どもの反抗期は、将来、人として立派になるための通り道だと思って見守ってあげてほしい。
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