追放された魔法使いは孤高特化型魔法使い(ぼっち)として秘密のダンジョンと大食いに挑む

チョーカ-

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第2章

第101話 『強欲』の攻略法?

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「俺が、下に飛び降りて、どのくらい時間が経過した?」  

 真剣な表情のユウト。

「えっと、一瞬だけ。飛び降りと思ったら、次の瞬間に戻ってきたようですが?」

 そう答えたメイヴは続けて、様子のおかしいユウトに問う。

「一体何があったのですか?」

「ちょっと見てな」とユウトは床の穴に対して、体の一部だけ入れる。
 
 具体的には頭だけ、上半身だけ逆さになり、落ちないように足を引っかけている。

 それから――――『炎剣《イグニスグラディウス》』

 魔法を放った。

 他の面子も、興味深く様子をうかがっている。すると――――

 宙を走る炎の魔法。それが、急加速を始めて、肉眼で捉えれない速度になったかと思うと――――突き当りの壁にぶつかる音が聞こえた。

「わかったか? この通路は、時間が加速している」

 ユウトの言葉に、メリスも反応する。 

「時間が加速している……時間操作系の魔法? 膨大な魔力が必要だけど……」

「いや、待ちなさい。つまり――――どういう事?」とレインは口をはさんできた。

「よくあるだろ? 奇妙な場所に潜り込んだ冒険者が、何日も彷徨って救出されたら、数年も経過していたって話」

「……よくある怪談話ね。え? 嘘話じゃなくて、実際にあるの?」

「魔法的には、可能かな? 魔導書の力を使って意図的に作ったのだろうな」

「よくわからないわ。時間の進みがおかしい通路を作って何の意味があるの?」

「おそらくだが――――」とユウトは少し考えた。

「防衛のためだな。ここを攻め込んで、『強欲』を倒そうとするだけで、数年も経過するとしたら?」

「下手をしたら『強欲』を倒してる間に戦争が終わっているかもしれないわね」

 レインは納得したようだ。

「でも、問題はそれだけじゃないと思いますよ」とメリス。

「時間操作を使用して、おそらく地下の中心にいる『強欲』は、何か魔素を集めている。巨大な儀式魔法を使おうしている可能性はあるわ」

「なるほど」とユウトは考える。

 このまま、強引に『強欲』を倒すために地下を進むと、討伐に成功しても、魔法によって数年が無駄に経過してしまう。

(何か、正攻法以外に攻略法を考えないと――――)

「なら、簡単だろ?」

 そう言ったのはインファだった。 彼は、こう続ける。

「時間の経過なぞ、歯牙にもかけない種族の者が2人いるだろ?」

「――――おまえ」とユウトは気づく。

 インファが言っている事は、メイヴとメリスの事だ。

 長寿のエルフなら、何年も彷徨っても大した事ではない。そう言っているのだ。

「怒っているのか? だが、現実的にはどうする? どうやって攻略する?」

「――――」とユウトは答える事ができなかった。

 しかし、当事者であるメイヴとメリスの表情は変わらない。

 ――――いや、何かを探っているように見える。

 彼女たちは、魔力と風の流れを読むことに長けている種族。もしかしたら、攻略法を見つけ出しているのかもしれない。

 やがて、彼女たちは――――

「わかりました。魔導書の力を使えば、一時的に時間操作の魔法を無効化することをできるかもしれません」

 彼女の提案。 ユウトやインファの自身を強化する魔導書使いに対して、操作系魔導書使いが、時間操作系の魔法攻撃を防御するように支援。

 そうする事で短時間であるが、時間操作系の攻撃を無効化できる――――はず。

「最大の問題は、本来なら敵同士の相手を信頼できるか……って所ね」とメリスは、そうに言った。     

  
  
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