73 / 144
閑話休題 レオたちは――――
しおりを挟む
少し話は遡る。
ここは、とあるダンジョン――――いや、隠すまでもない。
初心者向けダンジョンであり、最弱の魔物であるゴブリンが跋扈することで有名だ。
ジェルとシズクが出会った場所。そして、古代魔道具《アーティファクト》『自動販売機』がある場所だった。
そこに3人が立っていた。
自動販売機から購入した武器を手に持った状態で――――
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
『剣聖ガチャ』
それは剣聖の剣技の完全再現。
『天魔六乱舞』
常人が1度剣を振る速度で6度斬りつける。 それは、ただ素早く剣を振るだけでは到達できない神技。
速く振るのではなく、あらゆる無駄を省く――――
「どうだった?」と離れた場所で彼女の剣技を見ていた男が感想を求めた。
「……」と彼女は少し考え込む様子を見せてから「……気持ち悪い」と返事をした。
彼女――――剣士の名前はシオン。
手にした武器の名前は『妖刀ムラマサ』と『名刀コテツ』――――ジェルが持つ剣と同じ物だった。
そんなシオンに苦笑しながらも近づく男は、彼女の冒険者仲間であった。
名前はレオ・ライオンハート。
そして、その背後で確かめるように剣を振るのは、魔法使いドロシー。
彼女の手にもシオンと同じ物――――いや、彼女たちだけではない。
レオ、ドロシー、シオンの3人は、同じ剣を――――『妖刀ムラマサ』と『名刀コテツ』を装備していた。
「魔法使いである私も剣聖……でしたかね? その技を使える」
ドロシーは、剣を使った戦いの専門家ではない。しかし、冒険者である以上は、剣という基本的な武器の扱いは最低限心得ている。
しかし、その剣を鞘や戻す動作は、一端の剣豪を彷彿させるほど手慣れて見えた。
「本職であるシオンにとっては剣に操られている感じがして気持ち悪いってことよね?」
「うむ」とシオンはコクリと頷いた。
「まともに剣を振るった事がない私ですら剣聖になれる……あのジェル・クロウが突然強くなったのも納得できるわね」
ドロシーから発せられた名前……シオンとレオは顔は顰めるが、それに彼女は気づいているのだろうか?
人の肉体ではなく、人の精神を斬り、傷つける『妖刀ムラマサ』
『妖刀ムラマサ』の影響下にあるレオとシオンは精神に変調を起こしている。
その原因となるジェルの名前を聞くだけで錯乱や発狂を起こしかねない。
2人がジェルへ持つ感情を正直に言えばは――――
(もう二度とジェルとは関わり合いになりたくない)
しかし、『妖刀ムラマサ』に斬られていないドロシーには、その感情はない。
むしろ、魔法使い――――魔法の専門家として古代魔道具に強い関心を持っていた。
彼女は――――
(レオとシオンには悪いと思うけど、私には魔道の追求が大切……そのために、心が折れている2人をジェルに嗾《けしか》けることだってやるわ)
仲間としての関係性は破綻していた。
いや、そもそも成立していたのはジェルという悪意を受ける存在がいたため……
近隣で最上位の冒険者となった レオ
天井知らずの矜持を有する女剣士 シオン
魔道追求のみを目標とする魔法使い ドロシー
彼らは、どこまでも――――
「失礼します」
そんな彼らに突然、声をかける人物がいた。
「あら、ここを……古代魔道具を発見された方が3人も……これはこれは残念です」
ここは、とあるダンジョン――――いや、隠すまでもない。
初心者向けダンジョンであり、最弱の魔物であるゴブリンが跋扈することで有名だ。
ジェルとシズクが出会った場所。そして、古代魔道具《アーティファクト》『自動販売機』がある場所だった。
そこに3人が立っていた。
自動販売機から購入した武器を手に持った状態で――――
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
『剣聖ガチャ』
それは剣聖の剣技の完全再現。
『天魔六乱舞』
常人が1度剣を振る速度で6度斬りつける。 それは、ただ素早く剣を振るだけでは到達できない神技。
速く振るのではなく、あらゆる無駄を省く――――
「どうだった?」と離れた場所で彼女の剣技を見ていた男が感想を求めた。
「……」と彼女は少し考え込む様子を見せてから「……気持ち悪い」と返事をした。
彼女――――剣士の名前はシオン。
手にした武器の名前は『妖刀ムラマサ』と『名刀コテツ』――――ジェルが持つ剣と同じ物だった。
そんなシオンに苦笑しながらも近づく男は、彼女の冒険者仲間であった。
名前はレオ・ライオンハート。
そして、その背後で確かめるように剣を振るのは、魔法使いドロシー。
彼女の手にもシオンと同じ物――――いや、彼女たちだけではない。
レオ、ドロシー、シオンの3人は、同じ剣を――――『妖刀ムラマサ』と『名刀コテツ』を装備していた。
「魔法使いである私も剣聖……でしたかね? その技を使える」
ドロシーは、剣を使った戦いの専門家ではない。しかし、冒険者である以上は、剣という基本的な武器の扱いは最低限心得ている。
しかし、その剣を鞘や戻す動作は、一端の剣豪を彷彿させるほど手慣れて見えた。
「本職であるシオンにとっては剣に操られている感じがして気持ち悪いってことよね?」
「うむ」とシオンはコクリと頷いた。
「まともに剣を振るった事がない私ですら剣聖になれる……あのジェル・クロウが突然強くなったのも納得できるわね」
ドロシーから発せられた名前……シオンとレオは顔は顰めるが、それに彼女は気づいているのだろうか?
人の肉体ではなく、人の精神を斬り、傷つける『妖刀ムラマサ』
『妖刀ムラマサ』の影響下にあるレオとシオンは精神に変調を起こしている。
その原因となるジェルの名前を聞くだけで錯乱や発狂を起こしかねない。
2人がジェルへ持つ感情を正直に言えばは――――
(もう二度とジェルとは関わり合いになりたくない)
しかし、『妖刀ムラマサ』に斬られていないドロシーには、その感情はない。
むしろ、魔法使い――――魔法の専門家として古代魔道具に強い関心を持っていた。
彼女は――――
(レオとシオンには悪いと思うけど、私には魔道の追求が大切……そのために、心が折れている2人をジェルに嗾《けしか》けることだってやるわ)
仲間としての関係性は破綻していた。
いや、そもそも成立していたのはジェルという悪意を受ける存在がいたため……
近隣で最上位の冒険者となった レオ
天井知らずの矜持を有する女剣士 シオン
魔道追求のみを目標とする魔法使い ドロシー
彼らは、どこまでも――――
「失礼します」
そんな彼らに突然、声をかける人物がいた。
「あら、ここを……古代魔道具を発見された方が3人も……これはこれは残念です」
0
あなたにおすすめの小説
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
オレの異世界に対する常識は、異世界の非常識らしい
広原琉璃
ファンタジー
「あの……ここって、異世界ですか?」
「え?」
「は?」
「いせかい……?」
異世界に行ったら、帰るまでが異世界転移です。
ある日、突然異世界へ転移させられてしまった、嵯峨崎 博人(さがさき ひろと)。
そこで出会ったのは、神でも王様でも魔王でもなく、一般通過な冒険者ご一行!?
異世界ファンタジーの "あるある" が通じない冒険譚。
時に笑って、時に喧嘩して、時に強敵(魔族)と戦いながら、仲間たちとの友情と成長の物語。
目的地は、すべての情報が集う場所『聖王都 エルフェル・ブルグ』
半年後までに主人公・ヒロトは、元の世界に戻る事が出来るのか。
そして、『顔の無い魔族』に狙われた彼らの運命は。
伝えたいのは、まだ出会わぬ誰かで、未来の自分。
信頼とは何か、言葉を交わすとは何か、これはそんなお話。
少しづつ積み重ねながら成長していく彼らの物語を、どうぞ最後までお楽しみください。
====
※お気に入り、感想がありましたら励みになります
※近況ボードに「ヒロトとミニドラゴン」編を連載中です。
※ラスボスは最終的にざまぁ状態になります
※恋愛(馴れ初めレベル)は、外伝5となります
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
一般トレジャーハンターの俺が最強の魔王を仲間に入れたら世界が敵になったんだけど……どうしよ?
大好き丸
ファンタジー
天上魔界「イイルクオン」
世界は大きく分けて二つの勢力が存在する。
”人類”と”魔族”
生存圏を争って日夜争いを続けている。
しかしそんな中、戦争に背を向け、ただひたすらに宝を追い求める男がいた。
トレジャーハンターその名はラルフ。
夢とロマンを求め、日夜、洞窟や遺跡に潜る。
そこで出会った未知との遭遇はラルフの人生の大きな転換期となり世界が動く
欺瞞、裏切り、秩序の崩壊、
世界の均衡が崩れた時、終焉を迎える。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる