『購入無双』 復讐を誓う底辺冒険者は、やがてこの世界の邪悪なる王になる

チョーカ-

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 南下作戦参謀 トム将軍

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 ドワーフのトム。 今は、彼の事をドワーフだと思う者はいない。

 ドワーフという擬態を止めた彼の肉体は巨大化。

 全身を甲冑に身を包み――――まるで、古代魔道具による魔族化以前の体。

 亀の魔物を連想される肉体になっていた。 

 ドワーフだった頃の面影があるとするならば、背負った武器――――巨大なハンマーくらいのもの。

 そんな彼が今、レオの体を倒して馬乗りになった。

 馬乗りになり、殴り続ける。 

 その拳は鋼鉄の籠手に覆われている。 鈍器と代わりない。

 だが、勇者となったレオの超回復。 

 倒し切れない。殺しきれない。 

 ――――それでも構わない。

 超回復を使わせれば、レオの魔力を消費させ続ける。

 そうすれば、いずれは――――

 だが、それはレオも理解している。

「うおおおおおおおおお!」と裂帛の気合。

 それは魔法ですらない。 ただ、自身の魔力を暴走させて――――爆発を起こした。

「――――ッ!」と白煙の中、レオは立っていた。

 超回復によって、ダメージは見えない。 しかし、消費続けた魔力の代償だろう。

 疲労は隠せず、異常な汗と乱れた呼吸。

 対して「――――っ」とトム。彼の鎧は――――今、彼の代名詞である鎧は破損した。

 その構図――――明らかにレオが不利。だから、自然と口が開く。

「前衛を手にしたか……ジェル」

 巨大なトムの体。その背後にジェルが立っていた。

「2対1……いまさら卑怯なんて言ってくれるなよ?」

「まさか? ここでお前等2人を倒せるとしたら――――ありがた過ぎる機会だ」

「流石だ、レオ。この状態で希望を失っていない。『勇者』の二つ名に相応しい」

 戦いが再開される。 今度こそ、巨大なハンマーを手にしたトムが、レオに向かってソレを叩き落す。

 レオは聖剣を持って受けようとする。しかし――――彼の意図ではなく、トムの攻撃が弾かれた。

「なに!」と驚きの声を出したのは、トムか? レオか? あるいはジェルだろうか?

 レオを守るように魔力の防御壁が生まれている。

「新手の敵? 何者か!」とジェルは声を張り上げる。

 気配――――巧妙に隠しているが――――

「そこか!」と攻撃魔法。ファイアボールをソイツに狙って放った。

「当たったはず。しかし、なんだ? この手ごたえは?」

 魔力を防御されたり、弾かれたりした経験はある。 それとは何か違う方法で無効化された。

 未知の技を、あるいは未知の魔法を使う敵。それがジェルの警戒心を強める。

「――――」と無言で姿を現した敵。 それは、初めて見る顔ではなかった。

「お前は――――ドロシーか?」

 かつて、レオの――――そして、ジェルの仲間だった魔法使い。   

    

  
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