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第二十七エロ 強敵ビーンナイト
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結局その夜はこれ以上の襲撃はなかった。
ティーパンはゆっくり眠れたようで、魔力もしっかりと回復していた。
反対に夜通し見張りをしていたルブマは眠そうだった。
「アタイがおぶってやるから寝てな。」
もふともがそう言って、遠慮するルブマを無理やりおぶったため、ルブマもその背中で熟睡とは言えないまでもしばしの仮眠をとった。
森の中をしばらく進み、昼間に休憩を取るまで全くモンスターにも遭遇しなかった。
まるで昨日の襲撃が嘘のようだ。
「それにしてもアンタ軽いねー。胸がないだけでそんなに体重って変わるのかね?」
干した肉を木に巻き付け、それを炙りながらもふともがルブマに言う。
「ふぇ?ななななな何ですかいきなり!胸は関係ないじゃないですか!」
自分の胸を隠すように片腕で胸を覆いながらルブマが言う。ちらりと助態を見ているあたり、体重はやはり女子の中ではタブーな会話なのだろう。
「いやアンタほんとに軽いよ?ちゃんとご飯食べてる?」
もふともの言い方はデリカシーはないが、胸のことよりもむしろルブマの体重を心配しているようだ。
「ぱいおを見てみな?あれくらい肉つけた方がいいよ?」
などと最後に付け足したものだから、ぱいおが飲んでいた香草スープにむせている。
「何てこと言うんすかもふともさん!ウチはぽっちゃり系女子なんす。それに男子はみんなある程度ムチムチした女子の方がいいんすよ?」
そう言ってぱいおは立ち上がり、片腕を頭の後ろに回し、逆の手を腰に当ててポーズを取った。
その姿を見て真に受けたルブマが、そうなんですか?などと呟いて、もふともが炙った肉を一生懸命ガツガツ食べ始めた。
しかしそれは、
「程度によるだろ。」
という容赦ない助態のツッコミによってあっけなく終了した。
目をパチクリさせ、口の周りの肉のかけらを拭き取りながらルブマが、どっちなんですか!と涙目でもふともに訴えた。
そんな助態、もふとも、ルブマ、ぱいおのやり取りを見ながら純純がティーパンに訊く。
「昨日、知能があるモンスターがいるって言っていましたよね?」
背後からはルブマの、助態さんのバカァー。という声が聞こえるがそれを無視してティーパンが頷く。
「あぁ。荷物を狙ってただろ?あんなこと普通のモンスターは絶対にしない。」
「確かに、モンスターある意味野生的だから…」
ティーパンの言葉に頷いてアンアンがそう言う。
「つまりこういうことかしら?普通のモンスターは獲物である人間にしか興味がなく、荷物を狙ったというのは明らかに誰かに入れ知恵だと…」
アンアンの言葉を引き取ってくびちが考えながら言うと、ティーパンとアンアンが同時にえぇ。と頷いた。
背後からはもふともとぱいおのゲラゲラ笑う声が聞こえるが無視する。
「しかもハイエナエースに知識を与えた者は、あの吸収スライムに知識を与えて悪魔の使いを吸収させた者と同一人物である可能性が高いわ。」
ゴチン。とティーパンが助態を殴り、背後の4人を大人しくさせながら言う。
「えぇーとそれてつまり、ウチらの最終目標はその入れ知恵したやつってことっすか?」
さも最初から聞いてましたと言わんばかりにぱいおが会話に参加する。
「そういうことになるね。ま、知能があるモンスターを倒していって、そいつにたどり着くのかは不明だけど。」
もふともまで参加した。全く助態は。という咎める目までしている。
「えっと、そうなるとこれからの私たちの行動はどうなるのでしょうか?」
ルブマまでさも今までいたかのような様子を装った。完全に助態が1人悪者扱いだ。
ちょっと待てぇー!と助態が叫ぶも、7人の女性陣にそれぞれ、何?とか何ですか?とすごまれ、結局助態は、何でもありません。と言うほかなかった。
『女はずるいや。』
心の中でそう悪態をつく助態であった。
●
ティーパンがこれからの目標をより明確に示してくれた。
1つ、箱の庭園へ向かい助態、純純、ルブマの3人はそこで何かしらを得る。他の者は箱庭の妖精との契約を手伝う。
2つ、吸収スライムにリベンジをして倒す
3つ、タコツボとスライム山のモンスターを討伐する
4つ、サイネ市西側のタキューの村へ向かい、モンスターに占拠された村の情報を聞く
その間に、知能があるモンスターを討伐しつつモンスターに知識を与えている者の正体を見つける。
「あの、1つ質問があるんですけど、モンスターに知識を与えているのって王の口なんじゃなかったでしたっけ?」
助態が人攫いたちと話していた時のことを思い出して言う。
「その可能性もある。でも確証はない。もちろん王の口の居場所も見つけ出すよ。あいつらもどこにいるかまでは分からないって言ってたしね。」
ティーパンの言うあいつらとは、人攫いのことだ。
「現状、知能を与えている者を探すのはついでって感じね。」
くびちがティーパンの今後の目標を聞いてまとめる。
「そうなるわね。あくまでも私たちはサイネ市周辺のモンスターを討伐することと、モンスターに占拠された村の救出を目指しましょ。その他のことは道中のついでに行うだけ。じゃないとあちこちフラフラしちゃうしね。」
くびちの言葉にティーパンが頷いて立ち上がる。
そうは言われても助態の頭の中には、やることが多すぎて混乱している。
「何オロオロしてんのさ!アンタは勇者なんだから堂々としてればいいんだよ!」
バシリともふともに背中を叩かれ、とりあえず助態は頭を箱の庭園に向かうことに切り替えた。
次のことはまたその時に考えることにしたようだ。
メンバーは小休止を終えると再び森の中を歩き出した。
ティーパンの話によると、あと1日も歩けばガイラという町に着くらしい。
しかし町に着く前に再びモンスターの襲撃に遭った。
今回はハイエナエースよりも強力なモンスターだった。
●
「あれは?」
助態が隣のもふともに訊ねる。
「ビーンナイトだね。野菜軍団だけど危険度はAだ。」
助態たちはビーンナイト10体に囲まれている。
周りが森だったからか、緑色のビーンナイトの発見が遅れたために、囲まれてしまった。
ナイトという言葉の通り騎士鎧を纏い、騎士剣と騎士盾を手に持つインゲン豆だ。
「モンスターの中でも知能がそれなりにある厄介な敵だ。」
もふともの言葉を引き取ってティーパンが補足する。
単純に、危険度Aのモンスターが10体というだけでも厄介なのに、その上知能がそれなりにあるとなれば厄介すぎることこの上なかった。
「破滅の時は来た。火を呼べ水を呼べ光を呼べ!」
魔力温存などと言ってられないと言わんばかりにティーパンが双頭蛇を召喚した。
双頭蛇はそのまま光線を発射して消えた。
ティーパンの魔力が尽きたのだ。
しかし相変わらずその威力は凄まじく、前方にいた6体のビーンナイトを消し飛ばした。
残りの4体にも精神的ダメージを与えたようだ。
しかしさすがはナイト。
すぐに剣と盾を構えて四方を取り囲む。
「ちょいと休憩させてもらうよ。」
そう言ってティーパンがその場にへたり込んだ。戦線離脱だ。
「この!」
ルブマが矢を射るがビーンナイトの盾に阻まれる。
「あの盾を貫通する攻撃力じゃないと無駄だよ。」
ティーパンが座りながらそう言うが、現状敵とまともに戦えるのはルブマくらいしかいない。
「ウチが盾になるっす!」
ぱいおがルブマの前に出てスキル、我慢を使った。
ルブマがその陰に隠れてビーンナイトが近づくのを待った。
敵が近ければ盾で防ぎ辛いとの考えだ。
その考えは的中し、ぱいおに攻撃をするために近づいてきた1体のビーンナイトを倒すことに成功した。
しかしその作戦を見ていた残りの3体がぱいおとルブマに近づかなくなった。
『なるほど…確かに知能は高いな…』
その様子を見ていた助態はそう感じ、残りの3体を倒す手立てを考えた。
「この!」
もふともがサンドスローで1体の目を潰した。
「今っすよルブマさん!」
ぱいおの言葉と同時にルブマが、目を潰されたビーンナイトを攻撃した。
しかしその矢は別のビーンナイトの盾によって阻まれた。
更に1体のビーンナイトの頭部が割れた。
中から小さな豆粒が数個飛び出して来た。
「!種だ!攻撃だけど地面に埋まると仲間が増えるぞ!」
ティーパンが叫ぶが遅かった。
くびちが種に攻撃されて腕に種を植え付けられた。
残りの数個は地面に落ちたが、素早くもふともとアンアンがそれらを地面から掘り出して仲間が増えるのを防いだ。
「勇者!種を吸い出してあげて!」
ティーパンに言われるがままに助態はくびちの腕から種を吸い出した。
まるで毒を吸い出すかのように。
何とか種を吸い出せた時にはビーンナイトが2体増えていた。
助態が種を吸い出している間に、ビーンナイト3体がどんどん種撒き攻撃をしてきたようだ。
「とりあえず目が潰れたやつを狙わないっすか?」
5体に数が戻ったビーンナイトを見ながらぱいおが言う。
ルブマの矢も尽きかけている。
助態は1つの決断を下そうとしていた。
それは逃げるという決断。
しかしこれほどの知能があるモンスター相手に逃げるのは容易ではないだろう。
『道具の温存とかも言ってらんないな…俺が囮になって…』
逃げ出す算段を助態は頭の中で組み立てる。
「純純。」
逃げる手立てを立てた助態が純純を呼んだ、近くにいるティーパンとアンアンにも作戦を話し、ある程度の道具やアイテムを譲ってもらう。
「そんじゃいきますか…」
すっと助態が前に出る。
今やビーンナイトは助態たちを囲ってはおらず、目の前の道を封鎖するような形で立ちはだかっている。
つまり後ろに走れば逃げれる状態だ。
後ろに逃げればフォレストの村まで戻ることになる。それは食糧や道具の問題からも現実的ではない。前に進めることがベスト。
手に持つアイテムを助態が使った。
「走れ!」
瞬間、ティーパンが叫んだ。
助態が使ったのは単純なけむり玉。
目隠しができるが、僅かな煙の動きから生き物の動向は分かってしまう。
ビーンナイトレベルの知能の持ち主なんら、それくらい容易いだろう。
だから――
「俺が相手だ!」
逃げる純純たちを追おうとする5体のビーンナイトの前に助態が1人立ちはだかった。
ティーパンはゆっくり眠れたようで、魔力もしっかりと回復していた。
反対に夜通し見張りをしていたルブマは眠そうだった。
「アタイがおぶってやるから寝てな。」
もふともがそう言って、遠慮するルブマを無理やりおぶったため、ルブマもその背中で熟睡とは言えないまでもしばしの仮眠をとった。
森の中をしばらく進み、昼間に休憩を取るまで全くモンスターにも遭遇しなかった。
まるで昨日の襲撃が嘘のようだ。
「それにしてもアンタ軽いねー。胸がないだけでそんなに体重って変わるのかね?」
干した肉を木に巻き付け、それを炙りながらもふともがルブマに言う。
「ふぇ?ななななな何ですかいきなり!胸は関係ないじゃないですか!」
自分の胸を隠すように片腕で胸を覆いながらルブマが言う。ちらりと助態を見ているあたり、体重はやはり女子の中ではタブーな会話なのだろう。
「いやアンタほんとに軽いよ?ちゃんとご飯食べてる?」
もふともの言い方はデリカシーはないが、胸のことよりもむしろルブマの体重を心配しているようだ。
「ぱいおを見てみな?あれくらい肉つけた方がいいよ?」
などと最後に付け足したものだから、ぱいおが飲んでいた香草スープにむせている。
「何てこと言うんすかもふともさん!ウチはぽっちゃり系女子なんす。それに男子はみんなある程度ムチムチした女子の方がいいんすよ?」
そう言ってぱいおは立ち上がり、片腕を頭の後ろに回し、逆の手を腰に当ててポーズを取った。
その姿を見て真に受けたルブマが、そうなんですか?などと呟いて、もふともが炙った肉を一生懸命ガツガツ食べ始めた。
しかしそれは、
「程度によるだろ。」
という容赦ない助態のツッコミによってあっけなく終了した。
目をパチクリさせ、口の周りの肉のかけらを拭き取りながらルブマが、どっちなんですか!と涙目でもふともに訴えた。
そんな助態、もふとも、ルブマ、ぱいおのやり取りを見ながら純純がティーパンに訊く。
「昨日、知能があるモンスターがいるって言っていましたよね?」
背後からはルブマの、助態さんのバカァー。という声が聞こえるがそれを無視してティーパンが頷く。
「あぁ。荷物を狙ってただろ?あんなこと普通のモンスターは絶対にしない。」
「確かに、モンスターある意味野生的だから…」
ティーパンの言葉に頷いてアンアンがそう言う。
「つまりこういうことかしら?普通のモンスターは獲物である人間にしか興味がなく、荷物を狙ったというのは明らかに誰かに入れ知恵だと…」
アンアンの言葉を引き取ってくびちが考えながら言うと、ティーパンとアンアンが同時にえぇ。と頷いた。
背後からはもふともとぱいおのゲラゲラ笑う声が聞こえるが無視する。
「しかもハイエナエースに知識を与えた者は、あの吸収スライムに知識を与えて悪魔の使いを吸収させた者と同一人物である可能性が高いわ。」
ゴチン。とティーパンが助態を殴り、背後の4人を大人しくさせながら言う。
「えぇーとそれてつまり、ウチらの最終目標はその入れ知恵したやつってことっすか?」
さも最初から聞いてましたと言わんばかりにぱいおが会話に参加する。
「そういうことになるね。ま、知能があるモンスターを倒していって、そいつにたどり着くのかは不明だけど。」
もふともまで参加した。全く助態は。という咎める目までしている。
「えっと、そうなるとこれからの私たちの行動はどうなるのでしょうか?」
ルブマまでさも今までいたかのような様子を装った。完全に助態が1人悪者扱いだ。
ちょっと待てぇー!と助態が叫ぶも、7人の女性陣にそれぞれ、何?とか何ですか?とすごまれ、結局助態は、何でもありません。と言うほかなかった。
『女はずるいや。』
心の中でそう悪態をつく助態であった。
●
ティーパンがこれからの目標をより明確に示してくれた。
1つ、箱の庭園へ向かい助態、純純、ルブマの3人はそこで何かしらを得る。他の者は箱庭の妖精との契約を手伝う。
2つ、吸収スライムにリベンジをして倒す
3つ、タコツボとスライム山のモンスターを討伐する
4つ、サイネ市西側のタキューの村へ向かい、モンスターに占拠された村の情報を聞く
その間に、知能があるモンスターを討伐しつつモンスターに知識を与えている者の正体を見つける。
「あの、1つ質問があるんですけど、モンスターに知識を与えているのって王の口なんじゃなかったでしたっけ?」
助態が人攫いたちと話していた時のことを思い出して言う。
「その可能性もある。でも確証はない。もちろん王の口の居場所も見つけ出すよ。あいつらもどこにいるかまでは分からないって言ってたしね。」
ティーパンの言うあいつらとは、人攫いのことだ。
「現状、知能を与えている者を探すのはついでって感じね。」
くびちがティーパンの今後の目標を聞いてまとめる。
「そうなるわね。あくまでも私たちはサイネ市周辺のモンスターを討伐することと、モンスターに占拠された村の救出を目指しましょ。その他のことは道中のついでに行うだけ。じゃないとあちこちフラフラしちゃうしね。」
くびちの言葉にティーパンが頷いて立ち上がる。
そうは言われても助態の頭の中には、やることが多すぎて混乱している。
「何オロオロしてんのさ!アンタは勇者なんだから堂々としてればいいんだよ!」
バシリともふともに背中を叩かれ、とりあえず助態は頭を箱の庭園に向かうことに切り替えた。
次のことはまたその時に考えることにしたようだ。
メンバーは小休止を終えると再び森の中を歩き出した。
ティーパンの話によると、あと1日も歩けばガイラという町に着くらしい。
しかし町に着く前に再びモンスターの襲撃に遭った。
今回はハイエナエースよりも強力なモンスターだった。
●
「あれは?」
助態が隣のもふともに訊ねる。
「ビーンナイトだね。野菜軍団だけど危険度はAだ。」
助態たちはビーンナイト10体に囲まれている。
周りが森だったからか、緑色のビーンナイトの発見が遅れたために、囲まれてしまった。
ナイトという言葉の通り騎士鎧を纏い、騎士剣と騎士盾を手に持つインゲン豆だ。
「モンスターの中でも知能がそれなりにある厄介な敵だ。」
もふともの言葉を引き取ってティーパンが補足する。
単純に、危険度Aのモンスターが10体というだけでも厄介なのに、その上知能がそれなりにあるとなれば厄介すぎることこの上なかった。
「破滅の時は来た。火を呼べ水を呼べ光を呼べ!」
魔力温存などと言ってられないと言わんばかりにティーパンが双頭蛇を召喚した。
双頭蛇はそのまま光線を発射して消えた。
ティーパンの魔力が尽きたのだ。
しかし相変わらずその威力は凄まじく、前方にいた6体のビーンナイトを消し飛ばした。
残りの4体にも精神的ダメージを与えたようだ。
しかしさすがはナイト。
すぐに剣と盾を構えて四方を取り囲む。
「ちょいと休憩させてもらうよ。」
そう言ってティーパンがその場にへたり込んだ。戦線離脱だ。
「この!」
ルブマが矢を射るがビーンナイトの盾に阻まれる。
「あの盾を貫通する攻撃力じゃないと無駄だよ。」
ティーパンが座りながらそう言うが、現状敵とまともに戦えるのはルブマくらいしかいない。
「ウチが盾になるっす!」
ぱいおがルブマの前に出てスキル、我慢を使った。
ルブマがその陰に隠れてビーンナイトが近づくのを待った。
敵が近ければ盾で防ぎ辛いとの考えだ。
その考えは的中し、ぱいおに攻撃をするために近づいてきた1体のビーンナイトを倒すことに成功した。
しかしその作戦を見ていた残りの3体がぱいおとルブマに近づかなくなった。
『なるほど…確かに知能は高いな…』
その様子を見ていた助態はそう感じ、残りの3体を倒す手立てを考えた。
「この!」
もふともがサンドスローで1体の目を潰した。
「今っすよルブマさん!」
ぱいおの言葉と同時にルブマが、目を潰されたビーンナイトを攻撃した。
しかしその矢は別のビーンナイトの盾によって阻まれた。
更に1体のビーンナイトの頭部が割れた。
中から小さな豆粒が数個飛び出して来た。
「!種だ!攻撃だけど地面に埋まると仲間が増えるぞ!」
ティーパンが叫ぶが遅かった。
くびちが種に攻撃されて腕に種を植え付けられた。
残りの数個は地面に落ちたが、素早くもふともとアンアンがそれらを地面から掘り出して仲間が増えるのを防いだ。
「勇者!種を吸い出してあげて!」
ティーパンに言われるがままに助態はくびちの腕から種を吸い出した。
まるで毒を吸い出すかのように。
何とか種を吸い出せた時にはビーンナイトが2体増えていた。
助態が種を吸い出している間に、ビーンナイト3体がどんどん種撒き攻撃をしてきたようだ。
「とりあえず目が潰れたやつを狙わないっすか?」
5体に数が戻ったビーンナイトを見ながらぱいおが言う。
ルブマの矢も尽きかけている。
助態は1つの決断を下そうとしていた。
それは逃げるという決断。
しかしこれほどの知能があるモンスター相手に逃げるのは容易ではないだろう。
『道具の温存とかも言ってらんないな…俺が囮になって…』
逃げ出す算段を助態は頭の中で組み立てる。
「純純。」
逃げる手立てを立てた助態が純純を呼んだ、近くにいるティーパンとアンアンにも作戦を話し、ある程度の道具やアイテムを譲ってもらう。
「そんじゃいきますか…」
すっと助態が前に出る。
今やビーンナイトは助態たちを囲ってはおらず、目の前の道を封鎖するような形で立ちはだかっている。
つまり後ろに走れば逃げれる状態だ。
後ろに逃げればフォレストの村まで戻ることになる。それは食糧や道具の問題からも現実的ではない。前に進めることがベスト。
手に持つアイテムを助態が使った。
「走れ!」
瞬間、ティーパンが叫んだ。
助態が使ったのは単純なけむり玉。
目隠しができるが、僅かな煙の動きから生き物の動向は分かってしまう。
ビーンナイトレベルの知能の持ち主なんら、それくらい容易いだろう。
だから――
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