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令嬢生活のはじまり
第11話 魔王に訪れた災難
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えー、こちら嘆きの谷の魔王城中、ゼノファルト。
いつも通り朝起きて飯を作ったんだが、なぜか今日は見知らぬ女が一緒の食卓に着いている。
……何を言っているか分からないだろう?
僕にも分からないのだ……朝起きたら隣でこの女がスヤスヤ眠っていたのだから。
灰色がかった長い白髪をサラサラとなびかせた女で、まあ並みの男なら思わず目を奪われるような美貌を誇っていた。しかしその金色の瞳は思わず後ずさってしまうぐらいギラギラと煌めいていた。
しかもこの女やたら食べる! 遠慮というものを知らないのかといぐらいのご飯を器に盛り、弾けるような笑顔で頬張っている。
他人にご飯を振る舞うなんて何百年ぶりだろうか? 悪い気はしないが、流石にそろそろじれったい。
痺れを切らした俺は、こう切り出した。
「貴様一体何者だ? どうやってここに入ってきた? 」
「へっと、あんかみえないかえみあいなのお……」
「何を言っているのかさっぱり分からん。飲み込んでからにしてくれ」
女はゴクリと喉を動かすとやっと口を開いた。
「えっと、見えない壁みたいなのを割ってみたんですよ、そしたらこのお城が出てきて……」
「は!? 魔法壁を割った? 」
「うん。まずかった? 」
この魔王城を隠すマジックバリアは僕が張ったもので、各地に散らばっている四つの神器を集めることで解ける仕組みになっている。しかもその神器も簡単には入手できないように僕の臣下たちが厳重に守っているのだ。
その手順を無視して乗り込んできただと? あまりのことに信じられないが、この女が嘘をついているようにも見えない。
「そうだ。この城の入り口も奇跡の鍵という魔法道具がなければ開けられないはずだ! 」
「あ、それはこの鎌でぶち壊しちゃった」
「壊しただと!? あああああ!!! 僕……じゃなくて吾輩がデザインしてこだわったカッコいい扉が……!! 」
慌てて確認すると、三年もの年月をかけて構想したカッコいい魔王城の扉が見るも無残な姿になっていた。
「ごめんごめん、修繕費は後で持ってくるから……」
本当にこの女は何者なんだ!? あまりにも規格外過ぎるその馬鹿力、普通の人間とは思えない。
「……で、お前は何しに来たんだ? 魔王討伐の勇者様ごっこか? 」
「勇者? そんなんどうだって良いよ。私はただ強いやつと戦いに来たの」
「強いやつ? 」
女はびしっと僕を指さす。
「そりゃ貴方のことに決まってるじゃない、魔王ゼノファルト!!! 魔王、もう名前が強そう!! 絶対この世界で一番強いに決まってる! 」
「ぼ……吾輩と戦うためだけに扉ぶち壊したのか。……良いだろう愚かな人間よ、かかってくるが良い!! 」
「うん! あ、でもこの蒸し鶏だけ食べたらね」
このマイペースさ、僕の苦手なタイプであることは確かだった。
いつも通り朝起きて飯を作ったんだが、なぜか今日は見知らぬ女が一緒の食卓に着いている。
……何を言っているか分からないだろう?
僕にも分からないのだ……朝起きたら隣でこの女がスヤスヤ眠っていたのだから。
灰色がかった長い白髪をサラサラとなびかせた女で、まあ並みの男なら思わず目を奪われるような美貌を誇っていた。しかしその金色の瞳は思わず後ずさってしまうぐらいギラギラと煌めいていた。
しかもこの女やたら食べる! 遠慮というものを知らないのかといぐらいのご飯を器に盛り、弾けるような笑顔で頬張っている。
他人にご飯を振る舞うなんて何百年ぶりだろうか? 悪い気はしないが、流石にそろそろじれったい。
痺れを切らした俺は、こう切り出した。
「貴様一体何者だ? どうやってここに入ってきた? 」
「へっと、あんかみえないかえみあいなのお……」
「何を言っているのかさっぱり分からん。飲み込んでからにしてくれ」
女はゴクリと喉を動かすとやっと口を開いた。
「えっと、見えない壁みたいなのを割ってみたんですよ、そしたらこのお城が出てきて……」
「は!? 魔法壁を割った? 」
「うん。まずかった? 」
この魔王城を隠すマジックバリアは僕が張ったもので、各地に散らばっている四つの神器を集めることで解ける仕組みになっている。しかもその神器も簡単には入手できないように僕の臣下たちが厳重に守っているのだ。
その手順を無視して乗り込んできただと? あまりのことに信じられないが、この女が嘘をついているようにも見えない。
「そうだ。この城の入り口も奇跡の鍵という魔法道具がなければ開けられないはずだ! 」
「あ、それはこの鎌でぶち壊しちゃった」
「壊しただと!? あああああ!!! 僕……じゃなくて吾輩がデザインしてこだわったカッコいい扉が……!! 」
慌てて確認すると、三年もの年月をかけて構想したカッコいい魔王城の扉が見るも無残な姿になっていた。
「ごめんごめん、修繕費は後で持ってくるから……」
本当にこの女は何者なんだ!? あまりにも規格外過ぎるその馬鹿力、普通の人間とは思えない。
「……で、お前は何しに来たんだ? 魔王討伐の勇者様ごっこか? 」
「勇者? そんなんどうだって良いよ。私はただ強いやつと戦いに来たの」
「強いやつ? 」
女はびしっと僕を指さす。
「そりゃ貴方のことに決まってるじゃない、魔王ゼノファルト!!! 魔王、もう名前が強そう!! 絶対この世界で一番強いに決まってる! 」
「ぼ……吾輩と戦うためだけに扉ぶち壊したのか。……良いだろう愚かな人間よ、かかってくるが良い!! 」
「うん! あ、でもこの蒸し鶏だけ食べたらね」
このマイペースさ、僕の苦手なタイプであることは確かだった。
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