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Angel Descent計画

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The Blind Lamb盲目な仔羊』が勝利し『Lv.BEYONDER』と『UNIT-8』は中距離での撃ち合いの結果、決着をつけられなかった。ノアに融合したNeon Coreの能力は前の試合ほど発揮されず、ノア本人が気がかりだと思っていたが原因はわからない・・・。レナータも前の試合から人が変わったかのように愛想が良くなっていた。デートしたから・・・?これも原因はわからない・・・。

『UNIT-8』のフロランたちも今回は魔改造されたマグナムを使わなかった。本当の実力だけの勝負に出たが『The Blind Lamb盲目な仔羊』には敵わなかったようだ。ネオグライドの試合が終わった後、フロランはグッタリと疲れていた。ピム「フロラン、大丈夫なのか?なんか疲れてるように見えるが・・・」酒場に戻ってきたがフロランは「悪いがオレは帰る」と言って、すぐに姿を消した。

疑似現実シュードリアリティLaboratory研究所、通称ラボに戻ってきたフロランがグッタリと疲れた様子でベッドに横になった。に存在するAIのイシドール・ラチエ博士がフロランを気遣った「ネオグライドに参加しながら、現実世界でSSBRの施設の偵察をするなどムチャしすぎだ。車が帰って来たら、今日はもうゆっくり休んだほうがいい」ベッドで横になったフロランにそっと毛布を掛けた。

現実世界、研究所の裏に大きなRV車が戻って来ている。ラチエ博士は急いRV車から荷物を台車へ移し替え、また研究所の中へ入って行った。その姿を車から双眼鏡で見ていたのはカジョ・レオンとエロディ・シャリエールである。カジョ「なぁエロディ、あの荷物の中はなんだと思う?」NEXA MILITECHネクサミリテックの幹部ふたりがラチエ博士を偵察しながら車の中で恋人のように寄り添って話している。「そうね、あれはとても怪しいわね。とくにあの無人のRV車、誰が運転しているのかしら?」エロディ・シャリエールが女の勘を働かせたのは無人のRV車と博士の慌てようが気になったからだ。



NEXA MILITECHネクサミリテックのふたりは、数日前から研究所の近くを張り込みして博士の動向を観察していた。博士自体はいつもと変わらないが大きなRV車が誰も乗っていないのにどこかに走り去っていったり、また戻ってきたのが気になってしょうがなかった。ゆっくりとRV車のほうに近づき、近くに車を停めて、車から降りて確認する。大きなRV車の左右ふた手に分かれて窓ガラス越しからくまなく観察してゆくのだった。運転席にも助手席にも何もない。やはり誰も乗っていないし自動操縦の可能性が高いとふたりは踏んだ。



カジョ「誰が運転していたか、はそれほど重要ではない。どこで何をしていたかが重要なんだ。で、この車はどこに行ってたんだろうね?」まるで検事が被告の身辺調査をして証拠を集めているときのようである。「まさかNEXA MILITECHネクサミリテックの施設だとでも?それはないでしょう。この車のナンバーは本部に伝えているもの」エロディは、それはないと断定した。「確かにそうだ。本部にこの車は来ていない。だとするとSSBRのほうには行ったかもしれないな?」指でRV車のボディをなぞりながらカジョ・レオンはニヤリと笑みを浮かべ、目を合わせたエロディ・シャリエールも同じくニヤリと笑みを返した。

ラボに戻った博士は急いでフロランの脳が入った瓶を研究室にある機器とつないだ。チューブやケーブルをつないで測定器で脳波を確認している。正常動作であることを確認してホッと胸を撫で下ろすと次は台車に乗せていた機器をディスクに並べた。機器とパソコンをつないで、ソフトを起動させた。火災警報器の形をしたドローンからのデータがどんどん読み込まれていく。



SSBR施設が3Dマッピングされ、施設の構造がすべて3Dの図面として描かれ始めた。「これは全部、取り込むのに3時間はかかるな」博士は一旦、その場を離れた。そして、次はミニカーと同期していた盗聴器だ。タブレットPCと機器をつないで再生させた。

「私がCEO代役のケネス・ブルックです。どうぞ、よろしくお願いします。まずはお手元の資料をご覧ください。『Angel Descent計画』について話を進めていきたいと思います。初期段階の構想から大きく飛躍したことは前回、お話した通りです」ケネス・ブルックの声が聴こえてきた。そして、すぐに「この部屋は何者かに盗聴されています。説明を中断してください!」という女性の声が聴こえてきた。そこでSSBRの会合の話は途切れてしまったようだ。「クソッ!ここまでか!」博士が言葉を吐き捨ているように言って、メモ用紙に『Angel Descent計画』と殴り書きした。

収穫はあった。1つはSSBR施設の『建物全体の構造図』である。もう1つは『Angel Descent計画』という計画が既に実在しているということ。これは博士もまったく知らない未知の計画だった。それがを突き止めて、証拠を集めて政府AIに渡せば秘密裏に行っているSSBRの計画を阻止できるかもしれないと博士は考えた。そうすれば軍事産業メーカーはNEXA MILITECHネクサミリテックだけになり危ない橋を渡らなくてもよくなる。研究も続けられる・・・。

博士にとってはそれが最善策となった。善悪の判断など最初から存在していなかった。
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