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弐章

実技授業

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   あれから暫くし、なんとか実技試験に受かった陽菜は、疲れた体に鞭を打ち、寮に戻った。



陽菜「ふー。」



  寮の食堂で食事を済ませ、自室でシャワーを浴びた陽菜は、寝着に着替え、ベッドに横になっていた。そして、疲れのせいか陽菜はすぐに眠りの世界に誘われ、静かな部屋の中に寝息の音が響いた。






陽菜「ん....」

(あれ、ここは...)

部屋で眠りに就いた筈なのに、陽菜は部屋とは全く違う場所に居た。


その空間には何もなく、人も陽菜しか居ない。


「こんばんは。」

陽菜「!だ、誰?!」


  しかし、陽菜しか居ないと思ったのはどうやら陽菜の勘違いのようだった。



 陽菜の背後から、男性のものと思われる声が聞こえたのだ。



驚いた陽菜は、声がした方を見ながらも、後ずさりをしていた。


   
   「お初にお目にかかります。私は、”十二人将”の長、”天人”と申します。」

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