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美津子キレる
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(ぐっ…痛いっ!)両膝のあまりの激痛に思わず下唇を噛んだ。ぎゅっとつぶっていた瞼をゆっくり開けるとすぐ目の前は大理石のような石床だった。
(うん?ここどこ?)身体を起こそうと思ったが右肩から肘にかけてなにか強い力で固定されていて動かすことができない。若干パニックに陥りながらも深呼吸を一回、目線だけを少し上げる。多分男性?と思われる脚が数人分見えた。「ずいぶんほっそい脚、それになにあのピッタピタのズボン、ププッ」
「何を笑っている!ダリア!!気がふれたか!」
あっ、やばい声に出てた(焦)すぐ心の声が出ちゃう癖、治せって悪友によく言われたけどもうこの歳じゃ無理だね…。
思考が脱線してる間に少し膝の痛みが和らいだので起き上がれない原因の右斜め後ろを見る。
鎧?甲冑?を身につけた厳つい男が私の右手を後ろに捻り上げガシッと肩を掴んでいた。
「原因はおまえかぁぁぁぁぁ!!!!」男がキョトンと呆けた隙に右手を引きよせ、すかさず男の鼻に裏拳を打つ。
男は鼻をおさえながらぽすっと尻餅をついた。痛む膝と肘を摩りながらゆっくり立ち上がり正面を見るといまどきの若者ファッション誌のモデルみたいなヒョロヒョロ男が4人ポカンと口を開いてこちらを見ていた。
「ダッ、ダリア⁈」中央に立つ金髪碧眼の16歳ぐらいの少年が最初に声をかけてきた。こいつさっき怒鳴ったヤツだ!
「へっ?ダリア?ダリアって花の?」
「ダリアは貴様の名前だろう!」
「誰がダリアだ!私の名前は美津子、昭和生まれの子供にダリアなんてキラキラネームつける親がいるわけないだろう!」
(うん?ここどこ?)身体を起こそうと思ったが右肩から肘にかけてなにか強い力で固定されていて動かすことができない。若干パニックに陥りながらも深呼吸を一回、目線だけを少し上げる。多分男性?と思われる脚が数人分見えた。「ずいぶんほっそい脚、それになにあのピッタピタのズボン、ププッ」
「何を笑っている!ダリア!!気がふれたか!」
あっ、やばい声に出てた(焦)すぐ心の声が出ちゃう癖、治せって悪友によく言われたけどもうこの歳じゃ無理だね…。
思考が脱線してる間に少し膝の痛みが和らいだので起き上がれない原因の右斜め後ろを見る。
鎧?甲冑?を身につけた厳つい男が私の右手を後ろに捻り上げガシッと肩を掴んでいた。
「原因はおまえかぁぁぁぁぁ!!!!」男がキョトンと呆けた隙に右手を引きよせ、すかさず男の鼻に裏拳を打つ。
男は鼻をおさえながらぽすっと尻餅をついた。痛む膝と肘を摩りながらゆっくり立ち上がり正面を見るといまどきの若者ファッション誌のモデルみたいなヒョロヒョロ男が4人ポカンと口を開いてこちらを見ていた。
「ダッ、ダリア⁈」中央に立つ金髪碧眼の16歳ぐらいの少年が最初に声をかけてきた。こいつさっき怒鳴ったヤツだ!
「へっ?ダリア?ダリアって花の?」
「ダリアは貴様の名前だろう!」
「誰がダリアだ!私の名前は美津子、昭和生まれの子供にダリアなんてキラキラネームつける親がいるわけないだろう!」
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