【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!

まにゅまにゅ

文字の大きさ
43 / 188

第42話 護衛依頼当日

しおりを挟む
 約束の日になり、例の防壁プロテクション飛行で商会の建物の前に到着。多少人目はあったが気にしないことにした。
    そしてなぜかメンバーが1人増えており、リオネッセさんが参加していた。なんでも僕らがCランクになるまではクランのメンバーを最低2人保険として入れることになったとか。

    ライミスさんて意外と過保護なのかな?

 そしてまた店員に案内されて裏側の馬車のある倉庫に案内された。そこではマルタンさんが他の店員と品物をチェックしている。そして僕たちに気づくと、手を振って声をかけてきた。

「おお、皆さんお待ちしておりました。こちらへどうぞ」
「マルタンさんおはようございます」

 今回はサルヴァンを先頭にして挨拶をする。今回アレーテさんはあくまで補助と指導のつもりだそうだ。当然リーダーはサルヴァンになる。

「すまない、ちょっと事情があって1人メンバーを追加させてもらいたい。こちらの都合だから報酬の追加なくてもいい」
「リオネッセと言います。よろしくお願いしますマルタン様」

    アレーテさんがメンバーが1人増えたことを伝えると、リオネッセさんが前に出て深々と頭を下げた。

「リオネッセ……?    もしや聖女リオネッセ様でございますか!     いえいえ、報酬の追加分は払わさせていただきますとも!」

    リオネッセさんの名前を聞いてすぐに聖女であることに気づくのか。有名な人ではあるから情報が命の商人なら知ってない方がおかしいのかも。

「いえいえ、私はただの保護者ですので。基本私は居ないものと思って行動してもらうことになりますから」
「さ、さようでございますか。では特に何もなければ追加無しということで」
「ええ、それでけっこうです」

    それにしても出すのは舌でも惜しいのが商人なのに払おうとするなんて。これもネームバリューの為せる業なのかな?

「品物のチェックがもうじき終わります。もう少しお待ちください」
「はい」

    挨拶を済ませると、マルタンさんは忙しそうに部下に命令を出していた。

 待つことしばし。チェックが終わり、リーネが収納魔法で品物を収納していく。ざっと見ても商隊用のキャラバン型なら4台分はありそうな量だったけど、問題なく収納する。

「いやはや、凄いものですな。本当に入り切るとは」

 マルタンさんは呆気に取られていた。

「これでしたら予定通り中型のワゴン馬車でいけますな。馬も2頭でいい。これは相当な経費削減に繋がりますな。水も出していただける、ということでしたが大丈夫ですかな?」
「はい。リーネの方にも樽50杯ありますし、僕がいくらでも創れますので」

 通常馬の水は水場を見つけて飲ませるか備蓄しておくものらしいけど、馬は1日で人間の10倍以上の水を飲むらしいね。備蓄だけで賄おうとすると相当な荷物になるので水を創れる魔導士がいるだけでもかなり助かるそうな。
     もちろん水の聖石も用意してあるので水に困ることはないだろう。ただこれはあまり外に出すなも言われているので使うことはないけどね。

「おお、それは凄い。ではもうじき準備も終わります。もう少しお待ちください」

 マルタンさんは慌ただしく店員に声をかけ、準備を進める。荷物はほとんどないけど全く無しだと格好がつかないのか少し荷物も積むようだ。
 しかしこうしてみるとワゴンタイプの馬車って結構大きいんだね。すぐ近くにもっとでかいのがあるけど、あれがキャラバンというやつかな?

「待つ間に盗賊相手の心得を伝えておくわね」
「はい!」

 アレーテさんは僕たちを集めると盗賊相手の心得を話し始める。その表情は真剣なもので、これから起こりうる命のやり取り、対人戦闘の難しさを物語っていた。

「まず、前提として盗賊はこちらの命などゴミ同然に思っている、ということを肝に命じて欲しいわね。村を襲えば平気で人を殺し、悔やむどころか楽しんで行うほどよ」
「つまり相手は殺すつもりで仕掛けてくる、ということですね」
「そう。あなたたち、人の死体、それも無惨に殺された死体は見たことある?」
「……あります」

 僕らはストリートチルドレンだ。暴力に敗れて殺された仲間もいれば、病気で無くなったり身体から腐臭を放つ遺体なんて嫌ほど見てきている。死は僕らにとって身近なものだったのだ。

 そして僕らの中でもサルヴァンは人を殺しかけたことがある。もちろん好き好んでやったわけじゃない。そうしなければ守りたいものも守れないことがあるという現実を子供ながらにも僕たちは知っているのだ。

「そう。ならわかるわね?    いざというときは躊躇してはダメ。でも、殺す必要がないならなるべく殺さないこと」
「はい!」

 僕たちはアレーテさんの目を見て返事した。もちろんできるなら殺したくない。それは相手の命を慮ってではない。自分が人を殺したくないだけであって、あくまで自分のためだ。

「それと、盗賊の一般的な動きだけど、最初はいきなり矢が飛んでくるのが普通よ。アレサ、この中で飛んでくる矢を察知できるのはあなただけ。あなたがみんなを守るのよ」
「はい!」

 おお、アレサ頼もしい!
 一応危険そうな場合はリーネの闇膜ダークフィルムか僕の光膜ライトフィルムで全員防護状態にするけどね。並の矢では貫通を許さない優れものだから心強い。

「それと、こちらの人数は少ないから大人数の盗賊を捕縛しても連れて歩くのは難しいわね。下手に全員を連れて行くのは危険極まりないから、多少切り捨てる場合もあるの」
「大丈夫です。対策はできています」

 それは当然考えていた。仮に20人いたとして、それだけ連れて歩くのは危険すぎるからね。そのための方法はちゃーんと考えてありますとも。            

     ドン引きされるかもしんないけどね。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※キャラバン馬車の積載量は約6tだそうです。
しおりを挟む
感想 56

あなたにおすすめの小説

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる

暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。 授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。

魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~

トモモト ヨシユキ
ファンタジー
10才の誕生日に女神に与えられた本。 それは、最強の魔道具だった。 魔道具頼みの異世界で『魔法』を武器に成り上がっていく! すべては、憧れのスローライフのために! エブリスタにも掲載しています。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?

サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。 *この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。 **週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**

本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜

あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい! ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット” ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで? 異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。 チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。 「────さてと、今日は何を読もうかな」 これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。 ◆小説家になろう様でも、公開中◆ ◆恋愛要素は、ありません◆

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *本作の無断転載、無断翻訳、無断利用を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

処理中です...