【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!

まにゅまにゅ

文字の大きさ
51 / 188

第50話 サンマルクの街の異変

 盗賊団を壊滅的させた僕達は洞窟の奥でお宝の山を発見した。実際に山になっているわけじゃないけど、金貨の入った袋や美術品が置いてある。他の所にも数々の武器や物資があり、そちらもごっそりいただいた。

  僕がとりわけ目を引いたのは1本の剣だ。鑑定したら呪われていたけどドラゴニウムという珍しい鉱石でできていた。呪いは生命力を奪うものでかなり強い呪いのようだ。リオネッセさんと協力すれば呪いが解けるかもしれない。





 様々な戦利品を手に入れ、僕達は意気揚揚とマルタンさんの待つ場所へと戻った。

 マルタンさんはアレーテさん達とお茶を飲んでいたようだ。僕たちを見つけると手を振ったので僕らも振りながら小走りに戻る。

「お早いお帰りですな。まだ昼前ですぞ?」
「楽勝でしたからね。全員石にして捕獲してあります」
「大した相手はいなかった。懸賞金は期待できんが全部で50人以上になったからな。報奨金に期待しよう」
「なんと……!     いやはや、どうやら評価を改めないといかんようですな。はっはっはっ」

 僕らの報告にマルタンさんが愉快そうに笑う。

「お疲れでしょう。お昼を食べてから出発にしましょう」
「「さんせーい!」」

 確かに戦闘を終えたばかりだし少し休みたいかも。僕らは早速お昼ご飯の準備に取り掛かった。




 お昼ご飯を終え、少し休憩してからみんなでゴーレムハウスに乗り込む。せっかくだしこっちの方が休めるもんね。僕とリーネは魔法の制御があるから入口に陣取っている。そして街までのナビはマルタンさんがやるそうだ。せっかくだから空の風景を堪能したいそうで。うん、わかるわ。でも落ちるといけないので入口は防壁プロテクションで封鎖してある。壁は透明なのでちゃんと見える素敵仕様です。

「じゃいくよー!    闇の手ダークハンド!」
強化ブースト!    強化ブースト!」

 リーネの闇の手に2回強化を重ねがけし、パワーと持続時間を強化する。手は20本。効果時間が切れる前に再度20本生み出さないといけない。これを繰り返して運ぶのだ。失敗したら下に真っ逆さまである。これはナイショね。

 闇の手が家を高く持ち上げる。デモンストレーションの時よりパワーがあるため軽々と持ち上がった。その高さは森林の木を余裕で越える。
 そしてマルタンさんの指示で空の旅が始まった。

「うーむ、実にいい景色ですな!   とても壮観ですぞ!」
「あははは!     楽しくなってきちゃった!」

 空から見える景色はとても綺麗だった。生い茂る森林の中に湖があり、キラキラと光を反射して輝いている。

 ゴーレムハウスは僕らの走るスピードを軽く凌駕する速さで空を飛ぶ。真っ直ぐ向かっているだけに普通に道を行くよりも遥かに短い距離で済んだようだ。
 マルタンさんが懐中時計を取り出し時間を確認する。

「なんと!    2時間足らずでもう街が見えて来るとは!」
「じゃあ近くで降ろすね!    なるべく人目につかないようにするから」
「うん、お願い」

 ゴーレムハウスをサンマルクの街から1キロほど離れた位置にゆっくりと降ろす。置いたとき少しだけ衝撃があったけど馬は暴れなかったね。良かった良かった。

「うーん、ちょっと疲れちゃった」
「お2人はどうぞ馬車の中でお休みください。お疲れ様でした」
「ありがとうございます」

 僕らはマルタンさんの好意に甘え、馬車に乗せてもらった。そして馬車が走り出す。
 ええ、こんなに揺れるとは思わなかったよ。だから馬車の中に防壁プロテクション張って宙に浮いた壁に座ってました。
 はー楽ちん楽ちん。

 そしてしばらくして街に到着すると、何やら問題が発生したらしい。

「入れないとはどういうことですか!」
「ですから、ただいまこの街は領主様の命令で封鎖されております!」
「なぜだ!」

 どうやら街に入ろうとしたら衛兵に止められたらしい。封鎖って穏やかじゃないな……。

「……なのです」
「聞こえん!」

 衛兵の歯切れの悪さにマルタンさんは相当イラついているようだ。そりゃそうか。ここにも商売で寄ったんだからねぇ……。

「疫病が流行っているのです!    死人も出ていますし、薬が足りないのです!」
「なんという病気だ!?」
「なんでも魔黒病だそうです」

 魔黒病……?
 確か身体が徐々に腐っていく治療方法の確立していない病だ。原因不明で薬も対処療法に過ぎず、完治した事例はない。さらに腐った肉体は切り捨てるか、かなり高位の回復魔法で元に戻すかしないと無理なやつだね。感染する恐ろしい病気だけど、原因不明だとか。

「話は聞かせていただきました。私はリオネッセと申します。私は聖女を名乗ることが許されております。きっとお力になれることでしょう」
「なんと!    まさか聖女様が現れるとは!    少しお待ちください!」

 と、そこへリオネッセさんが話に割って入った。あれは勲章かな?
    それ取り出し、自分は聖女であると伝えると衛兵の顔が明るくなる。威厳を見せたいのか少し口調も固くなっていた。
 そして衛兵は急いで中へ入っていったようだ。聖女のネームバリュー凄いなぁ。

「リオネッセさん、どうするんです?」
「ルウ君。貴方の力を貸してもらいますねぇ。大丈夫ですよ。貴方と私が組めば万病に対応できるはずですからぁ~。ふふふ……」

 リオネッセさんはふふふ、と余裕の笑みを浮かべると、僕の頭をなでなでするのだった。
 照れる。
感想 56

あなたにおすすめの小説

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》 楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。 理由は『最近流行ってるから』 数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。 優しくて単純な少女の異世界冒険譚。 第2部 《精霊の紋章》 ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。 それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。 第3部 《交錯する戦場》 各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。 人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。 第4部 《新たなる神話》 戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。 連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。 それは、この世界で最も新しい神話。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~

緋色優希
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる

暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。 授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

残念ながら主人公はゲスでした。~異世界転移したら空気を操る魔法を得て世界最強に。好き放題に無双する俺を誰も止められない!~

日和崎よしな
ファンタジー
―あらすじ― 異世界に転移したゲス・エストは精霊と契約して空気操作の魔法を獲得する。 強力な魔法を得たが、彼の真の強さは的確な洞察力や魔法の応用力といった優れた頭脳にあった。 ゲス・エストは最強の存在を目指し、しがらみのない異世界で容赦なく暴れまくる! ―作品について― 完結しました。 全302話(プロローグ、エピローグ含む),約100万字。

14歳までレベル1..なので1ルークなんて言われていました。だけど何でかスキルが自由に得られるので製作系スキルで楽して暮らしたいと思います

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕はルーク 普通の人は15歳までに3~5レベルになるはずなのに僕は14歳で1のまま、なので村の同い年のジグとザグにはいじめられてました。 だけど15歳の恩恵の儀で自分のスキルカードを得て人生が一転していきました。 洗濯しか取り柄のなかった僕が何とか楽して暮らしていきます。 ------ この子のおかげで作家デビューできました ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが

伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります

竹桜
ファンタジー
 武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。  転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。