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第62話 ダンジョンへ
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「なんか色々あった気がするけど、ようやくダンジョンに行けるな」
サルヴァンと僕が使わせてもらっている部屋に集まり、今後のことを話し合っていた。口火を切ったのはもちろんサルヴァンだ。
「ああ、そうだな。クランとしての要望はとにかく早く第22層まで来てくれということだったな」
「22層か。じゃあまずダンジョンの仕様を確認するぞ?」
「うん」
アレサがクランの要望を確認するとサルヴァンが集めた情報を皆に伝え始めた。
「まずダンジョンの別名は神々の修練場だ。各層毎に地形が違っていて住んでいる魔物も違うと。そして魔物が死ぬとダンジョンに飲み込まれて一部素材と魔石だけが残る。素早く収納魔法で回収すれば余すことなく素材を回収可能だ」
「そっか。それで収納魔法の価値が高いんだね」
リーネが収納魔法の価値を再確認する。
「そして3層毎にフロアボスが存在し、そいつを倒せば次の階層に飛べる転移陣が使用可能になると。それが使えれば次潜るときに一気に階層を飛ばせる。転移陣を使用するためには、全員がその前の階層を踏破したことのあるメンバーでないと転移が出来ない」
「ズルはできないんだね」
それができるなら少しスキップしたかったんだけどね。さすがに1階とか楽勝だろうし。
「フロアボスからは逃走用の転移陣で逃げることが可能。勝てないと判断したらすぐに撤退な」
「何とも親切設計だね。だから修練場か」
これはありがたい。逃げられません、では全滅か生還の2択しかない。
「ダンジョン内の理想は6~8人。難易度の高いところは6人を2組で交代メンバーを確保して戦力を維持するやり方もあるそうだ」
「12人編成だね。賢いやり方だと思う」
つまりそれだけ厄介な階層があるってことか。もしもライミスさん達でさえ最下層にたどり着けていないなら相当難易度高いと思うんだけど。
「ダンジョン制覇はまだ誰も成し遂げていないからな。俺たちがこのクランで成し遂げるぞ!」
「「「おーーーっ!!」」」
僕たちはやる気に溢れ、一斉に右手を掲げる。ダンジョンの最下層には一体何があるんだろう。
ダンジョンに潜る手続きをするため、僕らはギルドに来ていた。なんで手続きが必要か、っていうと潜っているメンバーを把握するためだ。指名依頼とか入ると困るしね。
サルヴァンが必要事項を記入して受付嬢に提出する。記入事項はパーティ名の他に何階から潜るのか、何階まで潜る予定かを記入する。なんでそんなものを記入するかというと、階層には適正レベルが存在するそうだ。で、実績や平均レベルを勘案して計画の変更を勧める場合もあるとか。注意する魔物や地形も教えてくれるらしいよ?
「階層は1階からですね。目標は16階層ですか。随分深くまで潜るんですね」
「ええ、このくらいは行けると思います」
適正レベルの目安は各階層を2倍にした数字だそうだ。本来なら15階の適正レベルは30なので止められるかな、と思ったけどそうでもなかった。
「……そうですね。実績を考えれば大丈夫だとは思いますが、15階層のボスは魔法が効きにくいので気をつけてください。これは許可証です。極力無くさないようにお願いします」
「分かりました。ルウ頼む」
「うん。収納」
サルヴァンから許可証を受け取り収納する。うーん、アリシアさん以外は結構淡々と手続きするよね。普通そんなもんか。
そして僕たちは街の南側にあるダンジョンの入り口へと向かう。ダンジョンの前には門番がいて、そこで許可証を見せる必要があるそうだ。門番がいるのは別にダンジョンから魔物が出てくるからじゃなく、入場管理のためだとか。ダンジョンの中は衛兵などの目が届きにくいからねぇ。変な奴に絡まれたら確かにめんどくさいかも。
僕たちは門番に許可証を見せ、ダンジョンの扉を開けた。扉の先はすぐに階段となっており、サルヴァンを先頭にして降りる。
長い階段を降りた先は広大な草原だった。天井は見えず、青い空が広がっている。いったいどんな仕組みなのやら。そして降りた先の横には石床に魔法円が描かれていた。そのサイズは15人くらいなら入りそうなほど大きい。きっとこれが転移陣というやつなのだろう。
「うーん、見渡す限りの草原だな」
「降りる階段どこかな?」
「これはどこへ行けばいいのやら……」
とりあえず降りた先を真っ直ぐ歩いてみた。階段はやがて見えなくなり、それでも代わり映えのない景色が続く。もう1階から迷いそう……。
「あー、ゴブリンがいるな」
どこからともなくゴブリンどもがやって来てるけど、どこから湧いて来るんだろうか。
「囲まれてるけどゴブリンだしなぁ……」
油断しているわけじゃないだろうけど、サルヴァンはつまらなさそうにゴブリンを見つめる。
「さっさと倒すぞ」
「そだね」
無声発動で弱化を連発。それでゴブリン4匹が胸を押さえて倒れる。アレサもサルヴァンも次々とゴブリンを切り倒していった。そして命を落としたゴブリンは草原の中に飲み込まれるように沈んでいった。完全に飲み込まれた後は魔石だけが吐き出され、草むらの上に転がっている。やがて胸を押さえたゴブリンも死に、魔石だけが残っていった。
「なんとも珍妙な現象だね」
「本当に」
うんまぁ、死体処理には困らなさそうだ。もしかして人も死んだら飲み込まれるのだろうか?
だとしたら悪党にとってはこの上なく有用な場所なんじゃないかな、なんて思ってしまう。
それからも何度かゴブリンの襲撃にあい、なんかホブゴブリンぽいのを倒したらいきなり下に降りる階段が現れた。
「いきなり階段が現れたな……」
「階段がドロップアイテム?」
ダンジョンはなんとも謎の多い場所だった。
サルヴァンと僕が使わせてもらっている部屋に集まり、今後のことを話し合っていた。口火を切ったのはもちろんサルヴァンだ。
「ああ、そうだな。クランとしての要望はとにかく早く第22層まで来てくれということだったな」
「22層か。じゃあまずダンジョンの仕様を確認するぞ?」
「うん」
アレサがクランの要望を確認するとサルヴァンが集めた情報を皆に伝え始めた。
「まずダンジョンの別名は神々の修練場だ。各層毎に地形が違っていて住んでいる魔物も違うと。そして魔物が死ぬとダンジョンに飲み込まれて一部素材と魔石だけが残る。素早く収納魔法で回収すれば余すことなく素材を回収可能だ」
「そっか。それで収納魔法の価値が高いんだね」
リーネが収納魔法の価値を再確認する。
「そして3層毎にフロアボスが存在し、そいつを倒せば次の階層に飛べる転移陣が使用可能になると。それが使えれば次潜るときに一気に階層を飛ばせる。転移陣を使用するためには、全員がその前の階層を踏破したことのあるメンバーでないと転移が出来ない」
「ズルはできないんだね」
それができるなら少しスキップしたかったんだけどね。さすがに1階とか楽勝だろうし。
「フロアボスからは逃走用の転移陣で逃げることが可能。勝てないと判断したらすぐに撤退な」
「何とも親切設計だね。だから修練場か」
これはありがたい。逃げられません、では全滅か生還の2択しかない。
「ダンジョン内の理想は6~8人。難易度の高いところは6人を2組で交代メンバーを確保して戦力を維持するやり方もあるそうだ」
「12人編成だね。賢いやり方だと思う」
つまりそれだけ厄介な階層があるってことか。もしもライミスさん達でさえ最下層にたどり着けていないなら相当難易度高いと思うんだけど。
「ダンジョン制覇はまだ誰も成し遂げていないからな。俺たちがこのクランで成し遂げるぞ!」
「「「おーーーっ!!」」」
僕たちはやる気に溢れ、一斉に右手を掲げる。ダンジョンの最下層には一体何があるんだろう。
ダンジョンに潜る手続きをするため、僕らはギルドに来ていた。なんで手続きが必要か、っていうと潜っているメンバーを把握するためだ。指名依頼とか入ると困るしね。
サルヴァンが必要事項を記入して受付嬢に提出する。記入事項はパーティ名の他に何階から潜るのか、何階まで潜る予定かを記入する。なんでそんなものを記入するかというと、階層には適正レベルが存在するそうだ。で、実績や平均レベルを勘案して計画の変更を勧める場合もあるとか。注意する魔物や地形も教えてくれるらしいよ?
「階層は1階からですね。目標は16階層ですか。随分深くまで潜るんですね」
「ええ、このくらいは行けると思います」
適正レベルの目安は各階層を2倍にした数字だそうだ。本来なら15階の適正レベルは30なので止められるかな、と思ったけどそうでもなかった。
「……そうですね。実績を考えれば大丈夫だとは思いますが、15階層のボスは魔法が効きにくいので気をつけてください。これは許可証です。極力無くさないようにお願いします」
「分かりました。ルウ頼む」
「うん。収納」
サルヴァンから許可証を受け取り収納する。うーん、アリシアさん以外は結構淡々と手続きするよね。普通そんなもんか。
そして僕たちは街の南側にあるダンジョンの入り口へと向かう。ダンジョンの前には門番がいて、そこで許可証を見せる必要があるそうだ。門番がいるのは別にダンジョンから魔物が出てくるからじゃなく、入場管理のためだとか。ダンジョンの中は衛兵などの目が届きにくいからねぇ。変な奴に絡まれたら確かにめんどくさいかも。
僕たちは門番に許可証を見せ、ダンジョンの扉を開けた。扉の先はすぐに階段となっており、サルヴァンを先頭にして降りる。
長い階段を降りた先は広大な草原だった。天井は見えず、青い空が広がっている。いったいどんな仕組みなのやら。そして降りた先の横には石床に魔法円が描かれていた。そのサイズは15人くらいなら入りそうなほど大きい。きっとこれが転移陣というやつなのだろう。
「うーん、見渡す限りの草原だな」
「降りる階段どこかな?」
「これはどこへ行けばいいのやら……」
とりあえず降りた先を真っ直ぐ歩いてみた。階段はやがて見えなくなり、それでも代わり映えのない景色が続く。もう1階から迷いそう……。
「あー、ゴブリンがいるな」
どこからともなくゴブリンどもがやって来てるけど、どこから湧いて来るんだろうか。
「囲まれてるけどゴブリンだしなぁ……」
油断しているわけじゃないだろうけど、サルヴァンはつまらなさそうにゴブリンを見つめる。
「さっさと倒すぞ」
「そだね」
無声発動で弱化を連発。それでゴブリン4匹が胸を押さえて倒れる。アレサもサルヴァンも次々とゴブリンを切り倒していった。そして命を落としたゴブリンは草原の中に飲み込まれるように沈んでいった。完全に飲み込まれた後は魔石だけが吐き出され、草むらの上に転がっている。やがて胸を押さえたゴブリンも死に、魔石だけが残っていった。
「なんとも珍妙な現象だね」
「本当に」
うんまぁ、死体処理には困らなさそうだ。もしかして人も死んだら飲み込まれるのだろうか?
だとしたら悪党にとってはこの上なく有用な場所なんじゃないかな、なんて思ってしまう。
それからも何度かゴブリンの襲撃にあい、なんかホブゴブリンぽいのを倒したらいきなり下に降りる階段が現れた。
「いきなり階段が現れたな……」
「階段がドロップアイテム?」
ダンジョンはなんとも謎の多い場所だった。
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