【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!

まにゅまにゅ

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第64話 冒険者殺し

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「あの、相手は元Aランクですよ?    レベル60もあるそうですし、戦うのは無謀です!」
「レベルなど身体能力の目安でしかない。勝てないと判断したらルウに任せる」

 うんまぁ、でも実際そうなんだよな……。前に捕まえた盗賊団のスキル持ち、あれでレベル37だったらしいからねぇ……。さすがにレベル60の技術がゴミ、ってことはないだろうけど。

 僕らは忠告はスルーして先へ進む。あれから2つの看板をすり抜けるとその先から声が聞こえた。

「ふぅーっ、あいつら結構持ってたな」
「いやー、しかしここはいいよな。死体の処理にも困らねぇし、この階層だと上位の冒険者も来ないからな」
「違いねぇ」

 男どもの笑い声が響く。中の様子を見たいとこだけど、関係ないかな?

「よし、乗り込むか。真正面から行くぞ」
「なら是非私にやらせてくれ!」
「そうか?     じゃあ先頭頼む」

 アレサが剣を抜く。そして思いっきり息を吸って吐き出す。そしてアレサが声をあげた。

「ひとーつ!    人の生き血をすすり!」
「な、なんだ!?」

 あー、そういえば最近演劇とやらを見に行ったとか言ってたな……。感化されたな。

「ふたーつ不埒な悪行三昧!」
「何者だ!」
「みーっつ見て見ぬふりできぬなら!」

 アレサ、ノリノリなのはいいけど相手にもう姿見せてるからね?
 立ち上がって武器構えているからね?

「なんだこいつは!」
「よーっ……!」
「やっちまえ!」

 口上が終わる前に悪党どもが動く。するとアレサの額に青筋が立った!

「口上が終わる前に来るやつがあるかぁっ!!」

 襲ってきた悪党どもを次々と斬り伏せる。腕を切り落とし、腹を薙ぎ、肩を切りつけていった。
 技術の差は歴然で悪党どもは一太刀振るう暇もなく斬られていく。

「ふん、他愛もない。しかし4人か。レベル60とかいう奴はいないのか」

 アレサがつまらなさそうに切り伏せられた悪党どもを見下ろす。もはや全員戦闘不能だね。
 終わりかな、と思って少し気を抜いていた。すると。

 ぽふっ。

 僕の肩に何かぶつかり、そこから粉が舞う。これは……!?
 粉が喉に入り、盛大に咳き込む。さらに鼻腔をくすぐってくしゃみまで。なんじゃこりゃ?
 とか思っていたらいきなり首に腕を回されてしまった。

「あなたたち動かないで!   動けばこのガキの命は……、あ……?」

 言い終わる前に終了。いや弱化ウィークで心臓の鼓動を弱くしただけよ?

    お姉さんはあっさりと胸を押さえて座り込む。

 声出ないから無声発動だけど。若いんだしもう弱化は解いたからすぐ治るでしょ。聞きたいことがあるから、喋られる状態にしておかないといけないのめんどくさいです。
 とりあえず回復ヒールで喉痛いの治るかな?
 うん、簡単に治ったわ。やられたの僕だし、僕がやってもいいよね?

「お姉さんどういうつもり?」
「な、何を……したのよ……!    ていうか、な、なんで……喋れるのよ……!」

    まだ胸が痛いのか言葉が途切れ途切れだ。言い終わるとゼェハァと呼吸を必死に整えている。

「喉痛かったから回復ヒールで治した」
「なんで回復ヒールで治るのよ!」

 いや、そんなこと言われましても。できるもんは仕方ないと思うな。

「それと、お姉さんが胸痛いの僕の魔法だから。僕は声出さなくても魔法使えるからね」
「ちっ……!     氷結地獄ニブルヘイム!」
「させん!」

 喋っている間にアレサが前へ出ていたおかげで間に合ったみたい。あのお姉さんの放った氷結地獄ニブルヘイムがアレサの左手にかかる。

「ストック!」

 するとアレサの左手に発動した魔法が吸い込まれていった。アレサの恩恵ギフトスキル、魔法保持の効果だ。自分や他人の魔法を1つだけ左手にストックするという魔導士殺しなスキルで、保持した魔法はその支配権もアレサに移り任意に放つことができる。ちょっと強すぎない?

「リリース!」

 そして吸い込んだ魔法を即座に返す。アレサの左手から強烈な冷気が巻き起こり、通路の壁やお姉さんの衣服が凍っていく。

魔法殼マジックシェル!」

 慌てて魔法を防ぐため防御魔法を使うが、結構凍りついてきている。

「な、な、な、なによそのスキルは!」

 寒さでガタガタ震えながら文句を言う。

「見たまんまだ。それよりちゃんと防いでくれてよかった。死なれると困るからな。それより聞きたいことがある」
「な、なによ!」
「レベル60とやらはどこだ?」

 死なれなくて良かったのは僕も思った。そんでアレサの要求だけど、強いのいなくて欲求不満になってるなあれは。

「すいません嘘吐きました……。ああ言えば逃げると思って……」
「つまり居ないということか!    楽しみにしていたのになんということだ!」

 お姉さんが土下座するとアレサが頭を抱えて喚き散らす。そんなに戦いたかったのか。

「この私の欲求不満をどこにぶつければいい!」
「知らないわよ!」

 アレサがお姉さんの襟首を掴み文句を言う。お姉さんもどうしようもないわな。

「リーネ……。石にして差し上げろ」

 諦めきれないのがありありとわかるわー。涙まで流しちゃってまぁ……。いずれまたダンジョンに潜るから強敵に期待してもらうしかないかな。

「む、無駄よ!    私の魔力は520!    3倍はないと石化しないんだから!」

 あら、意外とレベルが高いらしい。単純な魔力ならリーネとタメ張れるのか。

弱化ウィーク強化ブースト

 弱化ウィークを強化してかける。魔力を下げればいいだけの話なんだけどね。

「な、なに?    力が抜けていく……?」
「お姉さんの魔力を弱めてみました!    でもまだ250くらいあるのか。リーネ、石化を強化するから大丈夫だと思う」

 無声発動で鑑定したら意外と残ってたね。魔力が高いとある程度防がれるのかな?

「わかったー。石化ペトリフィケーション
強化ブースト

 パキパキパキ……。

「な、なんで石化魔法に抵抗できないのよぉぉぉぉっ!」

 そしてお姉さんは悪態をつきながら石になりましたとさ。はい、収納収納。あ、倒れてる奴らも石にして収納しましょうねー。
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