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第69話 もう1つのストリートチルドレンパーティ
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「そろそろ着地するよ~」
リーネがゆっくりと速度を落としつつ屋形を着地させる。3ついっぺんに操作してるので若干の揺れは勘弁してあげて欲しいかな。
ゆっくりと着地を終え、屋形の動きが完全に止まった。それと同時に闇の手は消失する。
「リーネ、お疲れ様。回復」
リーネの魔力を回復しておく。これだけ動かしただけでも魔力の2割は消耗しているんだよね。なるべく万全を期しておかないと。
「うん、ルウありがと」
リーネが頬を染めてエヘッと笑顔を浮かべる。きっと前だったらうん、かわいいねで済ませていたんどけとねぇ。リーネの気持ちを知ってからは意識してしまって笑顔を見る度に気恥ずかしくなってしまう。
そうこうしているうちに皆が屋形から降りる。村人たちが驚いてるな。説明しないと。とか考えていたら降りて来た1人の冒険者がこちらにズカズカと凄い勢いで近づいて来た。それを追うように4人の冒険者たちが後を追ってくる。
ちょっと奇妙だな、と思ったのは多分同じパーティのはずなのに装備に差があり過ぎることか。近づいて来た人はCランク冒険者らしい良質の魔導服やマントを身につけている。それなのに他のメンバーの装備はなんか頼りない。持っている剣や槍の質もあまり良くなさそうだ。
「おいお前!」
「え? なに?」
「お前じゃねーよ。そっちの女の子だ。お前やるじゃねーか。闇の手を一度にあんなに出して操るなんてな。気に入ったぜ」
何とも目つきの鋭い人だな。なんか横柄だし。それになんだろうこいつ。凄く嫌な感じがする。
「はぁ、それはどうも。オーガの動向が気になるから早く行かない?」
「オーガなんて俺様の敵じゃねーよ。それより名前教えろよ。俺はDランクパーティ不滅のリーダーアマラだ」
「……龍炎光牙のリーネです。こっちはか・れ・し・の! ルウです。みんな村に行ってるよ。行こう、ルウ」
リーネがむっちゃ不機嫌そうに目を細めて答える。粉かけようとしてたのか?
しかし堂々と彼氏だと宣言されると照れる。けどリーネはアマラにぷいっ、とそっぽを向くと僕の手を取って村の方へと向かった。
途中アマラのパーティメンバーらしき人達の横を通り過ぎたけど、頭を抱えていたり、あー、って感じで口をあんぐり開けていたりしている。どうやら性格に難があってお仲間も困っているのかもしれない。そんなヤツリーダーで大丈夫?
余計なお世話だけどさ。
村の中へ入るとまだオーガ達はここまで来ていないようだった。村人達が逃げるために荷台に荷物を詰め込んでいる。凄く忙しそうではあるが話を聞かない訳にもいかない。
チームリーダーのアレクさんが村長と話すらしいので僕たちはオーガが来ると予想される方向の警備をすることになった。
入って来た場所のずっと奥で、開けた平原もあるけど森が近い。予想される方向はその森のある方向だ。
「あ、あの……」
「? なにか?」
話しかけてきたのは先程のアマラのお仲間か。今はチームだし、いい印象はないけど邪険にするのもね。
「さっきはアマラがすいません。龍炎光牙さん達ですよね? 僕たちも実はストリートチルドレンあがりの冒険者パーティなんです」
「え、そうなんだ。僕は龍炎光牙メンバーのルウです。よろしく」
そっか。僕ら以外にもストリートチルドレンあがりのパーティもいるよね。なんかそれを知ったら少し親近感が沸いたかも。
「はい。ほとんどアマラに乗っかってて、僕ら一応Dランクパーティなんですけどね。アマラがいないとEランク相当かもしれません。それで誰もアマラに文句を言えなくてそれで……」
は……?
なにその歪な構造は。装備が頼りないのもそのせいなのかな……。ギルドもよく参戦を許したなって思うよ。下手をすれば死んでしまうし、少し気をつけておこう。挨拶は返してくれなかったけど怒ってないよ?
「いや、それ良くないよ? 1人に乗っかってたら他が育たなくなるからね。恩恵は持っているんでしょ?」
「それが……。他の子達を食わせるのに使ってて他はアマラの裁量なんです。他の子たちには仕事なんてしなくていいから、って援助ばっかりしてるからお金がないって。だから恩恵を持っているのもアマラだけで……」
恩恵の有る無しの差を理解していないわけないよね……?
Dランクなら金貨2枚はなんとかできる額のはずだけど。だいたいの冒険者はEランクからDランクに上がる前にはアルテアの神殿で洗礼を受けて恩恵を得ているもんだけど。
「いや、食わせてあげるのはいいけど、それだけじゃダメだよ。施しだけでずっと生きていけるわけないじゃん。1人でも生きていけるように生活の術を与えないと」
僕らだって生活の援助はしているけど後々1人でも生きていけるように、という方針だ。僕らの場合は文字の読み書きや計算ができるから幅は広いのはあるけど、必要なのはそれだけじゃない。みんなにどう生きていくかのビジョンを持ってもらって援助をしているんだよね。
「それにアマラさん? 彼魔導士なんじゃないかな? だったら読み書きができるはずだよ。それを広めてる?」
「いや、出来るのはアマラだけだ。俺ができるからいいだろうって。でもあいつも悪いやつじゃないんだ。亡くなった仲間はあいつが率先して葬ってあげているし、他のところからも亡くなった子供を拾って葬ってたから。なんか共同墓地みたいなとこ作ってさ、よく埋めているんだ」
やっぱりか。何もかも背負うつもりなのか知らないけど、好きにはなれないかな。でも亡くなった人を率先して葬ってあげているのは感心した。でもなんか引っかかるな……。
「そっか。色々言ってごめん。君たちの問題だから僕が口出すことじゃないよね。さ、今は警備しているんだから備えないとね。何かあったら相談くらいは乗るよ」
「ああ、いいんだ。じゃ、お互い生き残ろう」
お仲間は軽く手を振ると持ち場へと戻って行った。Eランク相当の実力だとオーガはきついと思うんだけどな……。
それからしばらくして、オーガの群れが森の中から発見された。
リーネがゆっくりと速度を落としつつ屋形を着地させる。3ついっぺんに操作してるので若干の揺れは勘弁してあげて欲しいかな。
ゆっくりと着地を終え、屋形の動きが完全に止まった。それと同時に闇の手は消失する。
「リーネ、お疲れ様。回復」
リーネの魔力を回復しておく。これだけ動かしただけでも魔力の2割は消耗しているんだよね。なるべく万全を期しておかないと。
「うん、ルウありがと」
リーネが頬を染めてエヘッと笑顔を浮かべる。きっと前だったらうん、かわいいねで済ませていたんどけとねぇ。リーネの気持ちを知ってからは意識してしまって笑顔を見る度に気恥ずかしくなってしまう。
そうこうしているうちに皆が屋形から降りる。村人たちが驚いてるな。説明しないと。とか考えていたら降りて来た1人の冒険者がこちらにズカズカと凄い勢いで近づいて来た。それを追うように4人の冒険者たちが後を追ってくる。
ちょっと奇妙だな、と思ったのは多分同じパーティのはずなのに装備に差があり過ぎることか。近づいて来た人はCランク冒険者らしい良質の魔導服やマントを身につけている。それなのに他のメンバーの装備はなんか頼りない。持っている剣や槍の質もあまり良くなさそうだ。
「おいお前!」
「え? なに?」
「お前じゃねーよ。そっちの女の子だ。お前やるじゃねーか。闇の手を一度にあんなに出して操るなんてな。気に入ったぜ」
何とも目つきの鋭い人だな。なんか横柄だし。それになんだろうこいつ。凄く嫌な感じがする。
「はぁ、それはどうも。オーガの動向が気になるから早く行かない?」
「オーガなんて俺様の敵じゃねーよ。それより名前教えろよ。俺はDランクパーティ不滅のリーダーアマラだ」
「……龍炎光牙のリーネです。こっちはか・れ・し・の! ルウです。みんな村に行ってるよ。行こう、ルウ」
リーネがむっちゃ不機嫌そうに目を細めて答える。粉かけようとしてたのか?
しかし堂々と彼氏だと宣言されると照れる。けどリーネはアマラにぷいっ、とそっぽを向くと僕の手を取って村の方へと向かった。
途中アマラのパーティメンバーらしき人達の横を通り過ぎたけど、頭を抱えていたり、あー、って感じで口をあんぐり開けていたりしている。どうやら性格に難があってお仲間も困っているのかもしれない。そんなヤツリーダーで大丈夫?
余計なお世話だけどさ。
村の中へ入るとまだオーガ達はここまで来ていないようだった。村人達が逃げるために荷台に荷物を詰め込んでいる。凄く忙しそうではあるが話を聞かない訳にもいかない。
チームリーダーのアレクさんが村長と話すらしいので僕たちはオーガが来ると予想される方向の警備をすることになった。
入って来た場所のずっと奥で、開けた平原もあるけど森が近い。予想される方向はその森のある方向だ。
「あ、あの……」
「? なにか?」
話しかけてきたのは先程のアマラのお仲間か。今はチームだし、いい印象はないけど邪険にするのもね。
「さっきはアマラがすいません。龍炎光牙さん達ですよね? 僕たちも実はストリートチルドレンあがりの冒険者パーティなんです」
「え、そうなんだ。僕は龍炎光牙メンバーのルウです。よろしく」
そっか。僕ら以外にもストリートチルドレンあがりのパーティもいるよね。なんかそれを知ったら少し親近感が沸いたかも。
「はい。ほとんどアマラに乗っかってて、僕ら一応Dランクパーティなんですけどね。アマラがいないとEランク相当かもしれません。それで誰もアマラに文句を言えなくてそれで……」
は……?
なにその歪な構造は。装備が頼りないのもそのせいなのかな……。ギルドもよく参戦を許したなって思うよ。下手をすれば死んでしまうし、少し気をつけておこう。挨拶は返してくれなかったけど怒ってないよ?
「いや、それ良くないよ? 1人に乗っかってたら他が育たなくなるからね。恩恵は持っているんでしょ?」
「それが……。他の子達を食わせるのに使ってて他はアマラの裁量なんです。他の子たちには仕事なんてしなくていいから、って援助ばっかりしてるからお金がないって。だから恩恵を持っているのもアマラだけで……」
恩恵の有る無しの差を理解していないわけないよね……?
Dランクなら金貨2枚はなんとかできる額のはずだけど。だいたいの冒険者はEランクからDランクに上がる前にはアルテアの神殿で洗礼を受けて恩恵を得ているもんだけど。
「いや、食わせてあげるのはいいけど、それだけじゃダメだよ。施しだけでずっと生きていけるわけないじゃん。1人でも生きていけるように生活の術を与えないと」
僕らだって生活の援助はしているけど後々1人でも生きていけるように、という方針だ。僕らの場合は文字の読み書きや計算ができるから幅は広いのはあるけど、必要なのはそれだけじゃない。みんなにどう生きていくかのビジョンを持ってもらって援助をしているんだよね。
「それにアマラさん? 彼魔導士なんじゃないかな? だったら読み書きができるはずだよ。それを広めてる?」
「いや、出来るのはアマラだけだ。俺ができるからいいだろうって。でもあいつも悪いやつじゃないんだ。亡くなった仲間はあいつが率先して葬ってあげているし、他のところからも亡くなった子供を拾って葬ってたから。なんか共同墓地みたいなとこ作ってさ、よく埋めているんだ」
やっぱりか。何もかも背負うつもりなのか知らないけど、好きにはなれないかな。でも亡くなった人を率先して葬ってあげているのは感心した。でもなんか引っかかるな……。
「そっか。色々言ってごめん。君たちの問題だから僕が口出すことじゃないよね。さ、今は警備しているんだから備えないとね。何かあったら相談くらいは乗るよ」
「ああ、いいんだ。じゃ、お互い生き残ろう」
お仲間は軽く手を振ると持ち場へと戻って行った。Eランク相当の実力だとオーガはきついと思うんだけどな……。
それからしばらくして、オーガの群れが森の中から発見された。
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