【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!

まにゅまにゅ

文字の大きさ
183 / 188

第177話 決戦! VSドレカヴァク

しおりを挟む
 アマラの案内で聖都へと向かう。
 感じられる大きな気配は一つ。この感じは覚えがある。
 間違いない、ドレカヴァクのものだ。だが感じられる魔力の大きさは前回とは比べ物にならない。これが魔王か……。

「戦いは終わっているようだな」
「ニーグリ!」

 やがて遠目にドレカヴァクの姿を捉えるとアレサが呟く。そこにニーグリはおらず、アマラが血相を変えて先行する。

「おい!」
「サルヴァン、急ごう。アマラが早まると危険だ」
「ああ」

 僕たちも速度を上げ、アマラを追う。そしてアマラが先に降り立ち、僕たちも続けてその地に降り立った。
 何だこの感じ……?

 なんというか、この大地そのものに闇の力を感じる。大地に大きな穴があり、恐らくあそこにクリフォトの木があったのだろう。そしてその周りの土は全て赤黒く、嫌な匂いさえする。聖都だった場所は廃墟と化しており瓦礫の山と赤黒い土が広がっていた。

「ククッ、よぉ遅かったなアマラ。そしてありがとさん、俺が真っ先にぶっ殺してやりたかった奴らを連れてきてくれてよぉ」

 ドレカヴァクは大地に腰を降ろしたまま僕らを見つめクツクツと嗤う。魔王になっても下卑た嗤いは変わらんね。

「ニーグリは、ニーグリはどうした?」

 アマラが震えた声でト問う。

「あ? わかってんだろうにわざわざ聞くのか。お前さんに良いものをくれてやろう。ほらよ受け取れ」

 ドレカヴァクが無造作に虹色に輝く魔石を投げつけた。その輝きは今まで見たどの魔石よりも美しい輝きを放っていた。
 アマラは魔石を受け取ると、魔石に刻まれた文字を読み上げる。

「ニーグリ……! お前なのか、お前までいなくなっちまったらまた一人じゃねーか、ニーグリ、ニーグリィィィッッッ!!」

 アマラの慟哭が廃墟と化した聖都に響き渡る。ニーグリの魔石に頬を擦り寄せ、アマラはむせび泣いた。その様子を見てドレカヴァクが顔をニンマリと歪ませて嗤う。

「ギャーーッハッハッハッ! 魔族のくせに浄滅魔法なんか使うからそうなるんだよバーカ! 自分の魔法の威力に耐えられず自壊しやがったんだぜ?」
「笑うな……、あいつは、あいつはお前に喰われるくらいなら、と負けても自壊できるようにそうしたんだ」
「まぁ、確かに喰えなかったのは惜しかったな。欲望の魔神の力を手に入れられたかったんだが。公爵クラスになるとアンデッドにしても俺に逆らいやがるから使えねーし弱ったもんだぜ」

 ドレカヴァクはやれやれと口惜しそうに語るが口元は嗤いに歪んでいた。ニーグリがいなくなったことで自分に勝てる存在はもういないと思ってるのかね?

 それより感情を逆撫でされているアマラが早まらないか心配だ。

「アマラ、悪いけど下がってて。それとその魔石は絶対に離さないでね」

 ニーグリがいなくなったせいかアマラの力は一段と落ちている。恐らく伯爵級かな。とても魔王と渡り合える力とは言えない。

「ああ、わかった。だがせめて見届けさせてくれ、頼む」
「そうしてくれると助かるよ」

 うん、終わったあとの事後処理もあることだし、アマラには死なれて逃げられても困るんだよね。ましてやドレカヴァクに殺されてアンデッドにさせられるのも困るし。

「話は終わりでいいか? じゃあおっ始めようぜ、死骸装甲ギガントフォーム!」

 ドレカヴァクが力ある言葉を叫ぶと地中から無数の骸が姿を見せ、一つになっていく。それはやがて巨大な死骸の巨人へと象られていった。

「どうだ、懐かしいだろう? 前回は巨大な剣でぶった斬られたが今度はそんな隙は与えねぇからな!」

 確かに超龍炎光牙剣は壊れちゃったし、この場で作ろうと思ったらそれなりの時間を必要とする。うーん、あの剣もう一つ作っておけばよかったな。

 それに今回の骸は人間の骸じゃない。あれってどう見ても魔族の骸じゃん。前回よりパワーアップしてると見ていいのかな。

呪われし魂カーズドスピリッツ

 ドレカヴァクが力ある言葉を叫ぶと纏う魔族の死骸からレイスが大量に発生する。

「させるか! ディバイン……!」

 とそこで僕は機と気がつく。ここでもし神域への昇華ディバインレムルを使えばアマラを巻き込んてしまう。今アマラを浄化して滅ぼすわけにはいかないのだ。

「ええーい、神気発衝ディバインマッシャー強化ブースト!」

 仕方ない、先ずはこれで対処だ。両手を前にかざし、巨大な光線を放つ。その太さは僕の背丈の2倍だがドレカヴァクを包み込むには到底及ばない。

 って、2倍?
 たった2倍ってどゆこと?

暗域領界ダークフォース!」

 ドレカヴァクの身体を闇が覆う。
 その闇の前に僕の神気発衝ディバインマッシャーはいとも容易く防がれてしまった。なんか威力落ちてる気がする。

「ギャハハハ! 無駄無駄無駄! なんで俺様がここで待ってたと思うよ。ここはなぁ、ニーグリが魔属性の大地に作り変えたんだぜ? ここでは闇の力は増大するが、光属性の魔法はその力を減らされるのさ!」
「なんだって……!」

 ということはこの大地を浄化しないと勝ち目はないってことか。逆に言えば、この大地を浄化さえしてしまえば勝機があるってことになるね。黙っていれば気づかなかったのにバカな奴め。

 だったら変えた当人に協力してもらうとしますかね。
しおりを挟む
感想 56

あなたにおすすめの小説

アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜

芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。 ふとした事でスキルが発動。  使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。 ⭐︎注意⭐︎ 女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。

うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました

akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」 帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。 謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。 しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。 勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!? 転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。 ※9月16日  タイトル変更致しました。 前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。 仲間を強くして無双していく話です。 『小説家になろう』様でも公開しています。

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?

サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。 *この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。 **週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**

外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~

海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。 地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。 俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。 だけど悔しくはない。 何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。 そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。 ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。 アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。 フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。 ※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

異世界で世界樹の精霊と呼ばれてます

空色蜻蛉
ファンタジー
普通の高校生の樹(いつき)は、勇者召喚された友人達に巻き込まれ、異世界へ。 勇者ではない一般人の樹は元の世界に返してくれと訴えるが。 事態は段々怪しい雲行きとなっていく。 実は、樹には自分自身も知らない秘密があった。 異世界の中心である世界樹、その世界樹を守護する、最高位の八枚の翅を持つ精霊だという秘密が。 【重要なお知らせ】 ※書籍2018/6/25発売。書籍化記念に第三部<過去編>を掲載しました。 ※本編第一部・第二部、2017年10月8日に完結済み。 ◇空色蜻蛉の作品一覧はhttps://kakuyomu.jp/users/25tonbo/news/1177354054882823862をご覧ください。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

処理中です...