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退院し戻ってきた学園は、異様な雰囲気だった。生徒たちの結良を見る目は、複雑なものだった
リコールされ、結良以外の役員が戻り、なんと転入生までもが生徒会役員に。これには正直、結良も驚いたものだ
そしてしばらくして、生徒は異変を感じとる様になっていった
結良が入院していたのは、短い期間ではあったが、その間にも、行事に関する書類の期限が近いものが、何枚かあったのは記憶している。だが、そんなに難しい処理が必要な物でも無かったと思うのだが。結良が仕事をしている時に比べ、人数も増えたというのに間に合わず、風紀も顧問も手を貸さなかった為、行事は延期となっていた
学園に戻って数日後、加賀城に聞かされた内容に納得した。仕事をしていない訳ではないのだが進まず、それが書類提出の遅れと行事の延期、そしてあの生徒たちの、複雑な目に繋がるという訳だ
全生徒が、結良に流れていた噂を信じていた訳ではないが、大半の生徒は信じていた。だが、今となってはその噂が嘘であった事は、明白な事実で、それゆえ役員達と一緒になり、直接手は出していないにしろ、冷遇してしまった結良に、今更戻って欲しいと思った所で、虫が良すぎるという事も、自覚しているのだろう
「まぁ、もう関係ないか」
副会長だった頃は、竜元に幻滅されたくなくて、必死にやっていた。だから、役員達が来なくなってしまった時も、その理由を探ろうとはせず、役員達を連れ戻そうともしなかった。何か理由があるにせよ、自分の意志で、決める事だと思っていたから
結良は、自分が副会長になる事に反対せず、役職についた後も、献身的にサーポートしてくれた竜元を、心から尊敬していた。だからなのか、もともとの本質だったのかは分からないが、与えられた職務に対しての考えは、厳しいとも、冷たいとも捉えられる考え方を持っているのだ
「でも、会長には怒られるかな…」
竜元が戻ってきた時、『よく頑張ったな』と誉めて欲しくて頑張っていた
今となっては、それは夢に終わったも同然だ。願いが叶うなら『失望した』と、竜元からは一番聞きたくない言葉を、聞かずにすむように祈るだけだ
「せめて役員でいるうちに、もう一度会いたかったな…」
結良は竜元を尊敬している。そして本人でさえ、気付いていない思いを抱いていた
結良が思いふけっていた時、廊下に大きな声が響いた
「お前!!」
指を指しながら結良の元へ、ズンズンとやってきた彼、矢井田光は1mも離れていないのに、声の大きさはそのままに続けた
「お前が仕事してなかったせいで、溜まってた書類の処理が大変なんだからな!」
「提出期限の事で言えば、溜めていなかったはずだけど?」
実際に溜めていないどころか、期限に余裕のあるものばかりだったはずだ
「嘘をつくな!潤一が言ってたんだから、間違ってないんだ!この嘘つきめ!」
聞く耳を持たない光に、また頭痛がし始め、米神を押さえる
「だから、」
「お前なんかが副会長なんかしてたのが、そもそも間違いだったんた!何も良い所なんかないくせに!」
「それは、」
「お前が適当に処理してたせいで、手直しが沢山あって、大変だって言ってたんだぞ!あやまれよ!」
何度も言葉を遮られ、一方的に言われる。ため息ばかりが出てくるのを、止める事が出来ない
何度目かも分からなくなった、ため息をつこうとした時、後ろから懐かしい声が聞こえた
「久しぶりだな、結良」
リコールされ、結良以外の役員が戻り、なんと転入生までもが生徒会役員に。これには正直、結良も驚いたものだ
そしてしばらくして、生徒は異変を感じとる様になっていった
結良が入院していたのは、短い期間ではあったが、その間にも、行事に関する書類の期限が近いものが、何枚かあったのは記憶している。だが、そんなに難しい処理が必要な物でも無かったと思うのだが。結良が仕事をしている時に比べ、人数も増えたというのに間に合わず、風紀も顧問も手を貸さなかった為、行事は延期となっていた
学園に戻って数日後、加賀城に聞かされた内容に納得した。仕事をしていない訳ではないのだが進まず、それが書類提出の遅れと行事の延期、そしてあの生徒たちの、複雑な目に繋がるという訳だ
全生徒が、結良に流れていた噂を信じていた訳ではないが、大半の生徒は信じていた。だが、今となってはその噂が嘘であった事は、明白な事実で、それゆえ役員達と一緒になり、直接手は出していないにしろ、冷遇してしまった結良に、今更戻って欲しいと思った所で、虫が良すぎるという事も、自覚しているのだろう
「まぁ、もう関係ないか」
副会長だった頃は、竜元に幻滅されたくなくて、必死にやっていた。だから、役員達が来なくなってしまった時も、その理由を探ろうとはせず、役員達を連れ戻そうともしなかった。何か理由があるにせよ、自分の意志で、決める事だと思っていたから
結良は、自分が副会長になる事に反対せず、役職についた後も、献身的にサーポートしてくれた竜元を、心から尊敬していた。だからなのか、もともとの本質だったのかは分からないが、与えられた職務に対しての考えは、厳しいとも、冷たいとも捉えられる考え方を持っているのだ
「でも、会長には怒られるかな…」
竜元が戻ってきた時、『よく頑張ったな』と誉めて欲しくて頑張っていた
今となっては、それは夢に終わったも同然だ。願いが叶うなら『失望した』と、竜元からは一番聞きたくない言葉を、聞かずにすむように祈るだけだ
「せめて役員でいるうちに、もう一度会いたかったな…」
結良は竜元を尊敬している。そして本人でさえ、気付いていない思いを抱いていた
結良が思いふけっていた時、廊下に大きな声が響いた
「お前!!」
指を指しながら結良の元へ、ズンズンとやってきた彼、矢井田光は1mも離れていないのに、声の大きさはそのままに続けた
「お前が仕事してなかったせいで、溜まってた書類の処理が大変なんだからな!」
「提出期限の事で言えば、溜めていなかったはずだけど?」
実際に溜めていないどころか、期限に余裕のあるものばかりだったはずだ
「嘘をつくな!潤一が言ってたんだから、間違ってないんだ!この嘘つきめ!」
聞く耳を持たない光に、また頭痛がし始め、米神を押さえる
「だから、」
「お前なんかが副会長なんかしてたのが、そもそも間違いだったんた!何も良い所なんかないくせに!」
「それは、」
「お前が適当に処理してたせいで、手直しが沢山あって、大変だって言ってたんだぞ!あやまれよ!」
何度も言葉を遮られ、一方的に言われる。ため息ばかりが出てくるのを、止める事が出来ない
何度目かも分からなくなった、ため息をつこうとした時、後ろから懐かしい声が聞こえた
「久しぶりだな、結良」
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