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「分かりました。アランを信じます」
セシルが真剣な表情で答えるとアランは嬉しそうに、安心したように微笑んだ
「ありがとう。じゃぁ行こうか」
手を取り歩き始めたアランはダンスホールに着くと、迷う事なく陛下の前まで行く
(アラン!?)
「来たか、セシル嬢も一緒か」
「はい」
陛下のセシルを見る目はとても優しかった
「では、改めて。アラン・カーティス公爵及びセシル・ツェザーリ侯爵令嬢の婚約を承認する。」
「有難き幸せ」
「……へ?」
(こ、婚約……?)
「セシル、お礼を」
固まっていたセシルにアランが言った
「…は、はい!有難き幸せに御座います」
令嬢らしく綺麗にお辞儀をする
「仲睦まじい夫婦となれ」
(わたくしとアランがこ、婚約?……一体何が起こっているの?)
「では、陛下失礼しても宜しいですか?」
「かまわん。あぁ、近いうちにセシル嬢を連れて訪ねて参れ」
「畏まりました。では、失礼いたします」
セシルの手を取り会場を後にするアラン
セシルは未だ起こった事を理解できておらず放心したままだ
「なぜセシルなの……私の方が美しいのに何故私を選ばないの…」
キャロルは悔しさのあまり唇を強く噛み締めた
自分より先にセシルの婚約者が決まった時もそうだった
自分がほかの女よりも劣るようなことはキャロルにとって許せない事だった
だからこそセシルの婚約者であったクリフを奪ったのだ
そこに愛情なんてものは無い
自分は愛されるべき人間である
キャロルは心からそう思っていた
「また奪えばいいのよ。私よりも良いものなんてセシルには勿体無いわ」
(アラン様も私とセシルだったら当然私を選ぶに決まってるもの)
底意地の悪い笑みを浮かべすぐさまこの後自分が取るべき行動を考える
「キャロル!ここにいたのか。それにしても、セシルとカーティス殿が婚約とは、驚いたが良かったよ。セシルには悪い事をしてしまったからな」
「………」
「……キャロル?」
いつもなら可憐な笑みを浮かべ返答するキャロルが何も喋らない
「どうしたんだい?具合が悪いのかい?」
「クリフ様」
何処か落ち込んだように様子のキャロルに心配になるクリフ
「なんだい?」
「婚約の話ですが白紙に戻しましょう?」
「っ!?きゅ急にどうしたんだい!?僕たちは愛し合っているだろう!?」
クリフは信じられなかった。あれほど愛し合っていたのに急に婚約を破棄するということが理解できないのだ
「えぇ、愛しているわ。でも良く考えてみれば急な事だったし、セシルは傷ついていたもの。一度白紙に戻して少し先に伸ばすのも悪くないと思うの」
「で、でもセシルは婚約しただろう!?」
「それはセシルの本意ではないと思うわ。きっと無理やり婚約させられたのだと思うの」
「だ、だが!」
「クリフ様、結婚するならセシルにも心からお祝いしてもらいたいの。お願い。」
目に涙を溜め懇願するキャロルにこれ以上何も言えなかった
「……わ、分かった」
「ありがとう。」
(男って馬鹿よね。ちょっと甘い顔をすれば言う事を聞くんですもの……アラン様もきっと変わらないわね。セシル、あなたが私よりも幸せになるなんて許さないわ)
セシルが真剣な表情で答えるとアランは嬉しそうに、安心したように微笑んだ
「ありがとう。じゃぁ行こうか」
手を取り歩き始めたアランはダンスホールに着くと、迷う事なく陛下の前まで行く
(アラン!?)
「来たか、セシル嬢も一緒か」
「はい」
陛下のセシルを見る目はとても優しかった
「では、改めて。アラン・カーティス公爵及びセシル・ツェザーリ侯爵令嬢の婚約を承認する。」
「有難き幸せ」
「……へ?」
(こ、婚約……?)
「セシル、お礼を」
固まっていたセシルにアランが言った
「…は、はい!有難き幸せに御座います」
令嬢らしく綺麗にお辞儀をする
「仲睦まじい夫婦となれ」
(わたくしとアランがこ、婚約?……一体何が起こっているの?)
「では、陛下失礼しても宜しいですか?」
「かまわん。あぁ、近いうちにセシル嬢を連れて訪ねて参れ」
「畏まりました。では、失礼いたします」
セシルの手を取り会場を後にするアラン
セシルは未だ起こった事を理解できておらず放心したままだ
「なぜセシルなの……私の方が美しいのに何故私を選ばないの…」
キャロルは悔しさのあまり唇を強く噛み締めた
自分より先にセシルの婚約者が決まった時もそうだった
自分がほかの女よりも劣るようなことはキャロルにとって許せない事だった
だからこそセシルの婚約者であったクリフを奪ったのだ
そこに愛情なんてものは無い
自分は愛されるべき人間である
キャロルは心からそう思っていた
「また奪えばいいのよ。私よりも良いものなんてセシルには勿体無いわ」
(アラン様も私とセシルだったら当然私を選ぶに決まってるもの)
底意地の悪い笑みを浮かべすぐさまこの後自分が取るべき行動を考える
「キャロル!ここにいたのか。それにしても、セシルとカーティス殿が婚約とは、驚いたが良かったよ。セシルには悪い事をしてしまったからな」
「………」
「……キャロル?」
いつもなら可憐な笑みを浮かべ返答するキャロルが何も喋らない
「どうしたんだい?具合が悪いのかい?」
「クリフ様」
何処か落ち込んだように様子のキャロルに心配になるクリフ
「なんだい?」
「婚約の話ですが白紙に戻しましょう?」
「っ!?きゅ急にどうしたんだい!?僕たちは愛し合っているだろう!?」
クリフは信じられなかった。あれほど愛し合っていたのに急に婚約を破棄するということが理解できないのだ
「えぇ、愛しているわ。でも良く考えてみれば急な事だったし、セシルは傷ついていたもの。一度白紙に戻して少し先に伸ばすのも悪くないと思うの」
「で、でもセシルは婚約しただろう!?」
「それはセシルの本意ではないと思うわ。きっと無理やり婚約させられたのだと思うの」
「だ、だが!」
「クリフ様、結婚するならセシルにも心からお祝いしてもらいたいの。お願い。」
目に涙を溜め懇願するキャロルにこれ以上何も言えなかった
「……わ、分かった」
「ありがとう。」
(男って馬鹿よね。ちょっと甘い顔をすれば言う事を聞くんですもの……アラン様もきっと変わらないわね。セシル、あなたが私よりも幸せになるなんて許さないわ)
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