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第四章 『罪深い水瓶の底から』 大木槌を持った異形の殺人鬼が封鎖されたデパート内で勘太郎達に迫る。狂人・悪魔の水瓶との推理対決です!
4-22.ある一人の女性の決意(イメージラフイラストあり)
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22
ピ・ピ・ピ・ピ・ピ・ピ・ピ・ピー。
「ん、一体誰だ、こんな時間に電話を掛けてくる奴は……ああ……またあいつか。全くしょうがない奴だ」
時刻は深夜の2時5分。
とある暗闇が広がる寝室に着信の呼び出し音がなる。部屋の電気を付け眠い眼を擦りながらスマホを手に取ったその中年男性は、仕方が無いといった感じで電話に出る。
「ああ、もしもし、ワシだが、一体どうしたんだ。個人のワシのスマホには直接連絡はして来るなといつも言っているはずなのだがな。警視庁の中にある盗聴を防止する専用の端末にだけ電話をしてこい。いつ何処で誰が盗聴しているのか分からないのだからな。それで……こんな時間に電話を掛けて来るとは、何かあったのかね?」
「もしもし、今晩は、ボス。今回は特に重要な情報はありませんので普通に電話を掛けて来ただけです。それとあることを確認して起きたくてわざわざボスの所に電話を掛けた次第です」
「ん、確認だと。一体何だね?」
その口髭を蓄えた中年男の所に電話を掛けて来たのは、どうやら女性のようだ。その女性は声質からしてかなり若いようだが、その落ち着いた雰囲気は中々のやり手である事が感じられる。
中年太りのお腹をさすりながらその男はベットから立ち上がると、近くにあるソファに座りながらその電話の相手に話しかける。
「それで、ワシに一体何のようだね。ワシは役職柄朝は早いし、結構忙しいのだがね」
「二週間前にあるルートからたれ込みがあった、とある狂人が千葉県のある別荘地に現れるかも知れないと言う情報……あれ、現場に行ってみたら現れたのは狂人・悪魔の水瓶でした。その時にはもう既にその別荘にいた人達はみんなあの狂人の犠牲になっていたみたいですが、あの狂人の正体だけでも知りたいと思い、密かに後をつけてみたのですが……」
「ああ、その報告ならもう既に聞いているよ。途中で見事に巻かれたんだろう」
「ええ、あの暗闇でしたし、私は懐中電灯もつけられない状態なので途中で見失ってしまいましたわ」
「まあ、狂人達が被るマスクには皆暗視装置内蔵型が多いとも聞くからな。それで逃げ切ったのだろう。だがそれがどうしたんだ。あの悪魔の水瓶を取り逃がした事を今さら謝りに来たのか」
「いいえ、そうではありません。実はあの後、二週間前に友達の家にお泊まりしていると言った嘘にあの白い腹黒羊がなぜか気付いたみたいで、なんだか私のことを嗅ぎ回っているみたいなんですよ」
その話を聞いたその中年の男は思わず座っていたソファからずり落ちそうになる。
「な、なに、あの白い羊がか。それで気付かれたのか!」
「いいえ、どうやらまだ疑惑の段階のようです。ですがこのままでは不味いです。そこで私の戸籍や身分を示す物には全ての手を加えて偽装や隠蔽をしてくれているんですよね」
「当然だ、君の過去や戸籍は全て変えて偽装してあるから先ずは大丈夫だ。誰も君と彼女を見分ける事はまず出来ないはずだ。いくらあの羊野瞑子であろうともな。お前には私がついているんだ。お前がちゃんと闇の任務をこなしてくれるのなら、ワシは最大限の事をして君を守ろう。だが忘れるなよ、お前はあくまでも裏の存在だ。もしもお前の正体が相手側にバレてお前が誰かに捕まってしまったら、我々日本の組織はお前との関わりを直ぐに切るからそれだけは肝に銘じて置くようにな」
「ええ、分かっていますわ。警視庁捜査一課特殊班が狂人達を追う公認された表の部隊なら、私はあくまでも裏の捜査部隊ですからね。しかも非公認の。だからもし円卓の星座の狂人に捕まったら、無慈悲に関係をいつでも切ると言う事ですよね。分かっていますよ、そんな事は。しかしあの関根孝さんには参りました。まさか五年前の彼女の事を知っている人が現れるだなんて私は思ってもみませんでしたからね。つい言葉に困りましたよ。まさかあの子が五年前に堤防のある川辺で一人の子供を助けていただなんて、私は全く知りませんでしたよ。全くあの子は……無茶をし過ぎです」
「五年前か……その事故の情報に関しては地元の警察も詳しくは調査資料には書いてはいなかったからな。その事を知らなくても仕方は無かろう。それにそれ以降はその関根孝さんもその事で特に君に言って来てはいないのだろう。ならもう大丈夫なんじゃないのか」
「でもその事がきっかけであの白い腹黒羊が私の事を疑い始めました」
「疑っているって、何をだ。まさかお前の正体の事についてか。大丈夫だ、羊野瞑子一人に一体何が出来ると言うんだ。お前がボロを出さない限り、まずバレはしないよ。お前のバックには日本の国家権力がついているんだからな」
「ええ、頼りにしていますよ。こちらも危険を犯して、あの白黒探偵の傍についているんですから。私が危険を犯してあの円卓の星座の組織の謎に迫る代償として、あなたにはある人物の情報を私に流してくれるという約束ですよね。それだけを守ってくれたなら私はどんな危険な場所にも囮捜査人として出向くつもりですよ」
「お前と同じ立場の人間をもう既に十数人ほど、あの組織に関わりのあると思われる所に送り込んだんだが、誰一人として生きて帰っては来なかった。秘密裏に闇であの組織を調べている囮捜査人はもうお前ただ一人だけになってしまった。だからあまり無理はするなよ。あの円卓の星座の狂人達に関わるのなら、黒鉄探偵事務所の臨時の車の運転係としてついていた方がかなり安全だろう。お前はこれからも彼らに紛れて円卓の星座の謎を追うんだ」
「それとこれとは別問題です。それで……私が追っているある一人の狂人について、何か分かりましたか。円卓の星座の創設者、あの狂人・壊れた天秤の元に集まった。組織の創設開始時に最初にいた初期メンバー……そう始まりの六人と言われている。その中の一人の狂人を」
「円卓の星座……始まりの六人か。あいつらに関わるのは非常に危険だ。始まりの六人の狂人達の捜査を秘密裏に開始しようとした特別に組んだ捜査員達がなぜか次々と行方不明になったり不審死で死に。たったの一、二ヶ月で見事に全滅させられたのだからな」
「それでも私はあいつらの後を追うわ。私はそうしないといけないんです。例えこの命を失うことになろうとも、あいつだけは絶対に探し出して、必ず刑務所の中にぶち込んで見せるわ!」
「円卓の星座の狂人……始まりの六人……か」
そう呟きながらその中年男は机の引き出しからある資料を引っ張り出す。その極秘の資料には始まりの六人の簡単な説明と二つ名が記載されていた。
『【狂人・壊れた天秤】闇の組織、円卓の星座の創設者であり、全ての狂人達を束ねる悪のカリスマ的存在。』
『【狂人・矢の天災 】弓矢を使ったトリックが得意のインテリ肌の狂人。物質を素通りして矢を相手に突き刺す事が出来る能力を持っているらしい。』
『【狂人・炎の雄牛 】相手を瞬時に灰になるくらいに燃やす事が出来る人体発火能力を持っているとの噂。』
『【狂人・地獄乙女 】そのトリック能力は未だに謎だが、人を瞬時にこの世からあの世に消す事が出来る能力があるらしいとの証言あり。』
『【狂人・山羊神 】手をかざしただけで相手を殺す事が出来ると言われている驚異の狂人。この狂人が起こすその神のような奇跡に、彼を崇め慕う信者が後を絶えないとの事。』
『【狂人・震える蠅 】人を言葉だけで死に追いやるという能力を持つ、人の心理をついた驚異のメンタリスト。ある噂では精神科の医師という噂もある残忍な狂人。』
以上の六人が円卓の星座の狂人の中では最も古株達だが、その中から資料に書かれてある一人の狂人の名を、その電話の女性は指名する。
「狂人・震える蠅。この狂人に関わる情報が警察に入ったら、直ぐに私に教えて下さい。壊れた天秤が認めた狂人ゲームに参加出来るのは黒鉄探偵事務所の人達と、その補助役が許されている警視庁捜査一課特殊班のあの三人の表の刑事達だけです。そして幸か不幸か私は黒鉄探偵事務所に関わりのある認められた人ですから、私の捜査協力はあなたには絶対に必要ですよね。なら私達は互いに協力し合える関係にあると思いますよ。互いの利益の為に……」
「狂人・震える蠅か。あれはあの六人の中でもかなり狡猾で残忍で恐ろしい力を持った狂人だぞ。流石にお前には荷が重過ぎるのではないのかね」
「そんなのは百も承知です。たとえどんなに強敵でも、私はあの狂人に挑まないといけないんです」
「お前は黒鉄探偵事務所の中に入って裏から円卓の星座の組織の後を追い」
「あなたはそんな私に、狂人・震える蠅の情報の提供をする。正にある意味共存共栄の関係じゃないですか」
「まあ、お前は偽物だがな」
「ふふふ、なんでもいいのですよ。あの狂人の正体に少しでも近づく為だったら、いくらでも騙し偽ってあの彼女になりきって見せますわ。黒鉄の探偵の方は、私の事を高校時代の後輩の彼女と信じ切っているみたいですからね。きっと上手くいきますよ」
「そう願いたい物だな」
『狂人・震える蠅は、私がこの手で必ず捕まえます。そのご両親と共に殺された緑川章子ちゃんの為にも……。』
「そうか、あまり無茶はするなよ」
「ええ、分かっていますよ。では失礼します。私の協力者であり、偉大なボス……警視庁のトップでもある、警視総監どの!」
それだけ言うと彼女は、静かに電話を切るのだった。
罪深い水瓶の底から。終わり。
円卓の星座、始まりの六人が一人、狂人・震える蠅のラフイラストを描いてみました。
驚異のメンタリストで、人の心を思いのままに操るその心理学を生かして心理的に追い詰め、狡猾に、そして残忍に殺していきます。
そんな恐ろしい能力を持つ震える蠅の行方を緑川章子が密かに追っているようなので、いつの日かその正体に行き着く事でしょう。
そして三月からは第五章・第六章・第七章・第八章・第九章と惜しげも無く投稿の嵐を開始しますので、もし最後まで読んでくれると作者は泣いて喜びます!
ですがその前に……「この話流石に長げえよ。一体登場人物はどうなっているんだ?」という人もいるかも知れないので、二日に渡ってこの物語に関わる主な登場人物のプロフィールを順に紹介して行きます。しかもまた懲りずに、立ち絵を主体としたど下手なラフイラストつきです!
物語の後半戦に入るに当たり、想像をかき立てる上での参考にして見て下さい。(笑い!)
ピ・ピ・ピ・ピ・ピ・ピ・ピ・ピー。
「ん、一体誰だ、こんな時間に電話を掛けてくる奴は……ああ……またあいつか。全くしょうがない奴だ」
時刻は深夜の2時5分。
とある暗闇が広がる寝室に着信の呼び出し音がなる。部屋の電気を付け眠い眼を擦りながらスマホを手に取ったその中年男性は、仕方が無いといった感じで電話に出る。
「ああ、もしもし、ワシだが、一体どうしたんだ。個人のワシのスマホには直接連絡はして来るなといつも言っているはずなのだがな。警視庁の中にある盗聴を防止する専用の端末にだけ電話をしてこい。いつ何処で誰が盗聴しているのか分からないのだからな。それで……こんな時間に電話を掛けて来るとは、何かあったのかね?」
「もしもし、今晩は、ボス。今回は特に重要な情報はありませんので普通に電話を掛けて来ただけです。それとあることを確認して起きたくてわざわざボスの所に電話を掛けた次第です」
「ん、確認だと。一体何だね?」
その口髭を蓄えた中年男の所に電話を掛けて来たのは、どうやら女性のようだ。その女性は声質からしてかなり若いようだが、その落ち着いた雰囲気は中々のやり手である事が感じられる。
中年太りのお腹をさすりながらその男はベットから立ち上がると、近くにあるソファに座りながらその電話の相手に話しかける。
「それで、ワシに一体何のようだね。ワシは役職柄朝は早いし、結構忙しいのだがね」
「二週間前にあるルートからたれ込みがあった、とある狂人が千葉県のある別荘地に現れるかも知れないと言う情報……あれ、現場に行ってみたら現れたのは狂人・悪魔の水瓶でした。その時にはもう既にその別荘にいた人達はみんなあの狂人の犠牲になっていたみたいですが、あの狂人の正体だけでも知りたいと思い、密かに後をつけてみたのですが……」
「ああ、その報告ならもう既に聞いているよ。途中で見事に巻かれたんだろう」
「ええ、あの暗闇でしたし、私は懐中電灯もつけられない状態なので途中で見失ってしまいましたわ」
「まあ、狂人達が被るマスクには皆暗視装置内蔵型が多いとも聞くからな。それで逃げ切ったのだろう。だがそれがどうしたんだ。あの悪魔の水瓶を取り逃がした事を今さら謝りに来たのか」
「いいえ、そうではありません。実はあの後、二週間前に友達の家にお泊まりしていると言った嘘にあの白い腹黒羊がなぜか気付いたみたいで、なんだか私のことを嗅ぎ回っているみたいなんですよ」
その話を聞いたその中年の男は思わず座っていたソファからずり落ちそうになる。
「な、なに、あの白い羊がか。それで気付かれたのか!」
「いいえ、どうやらまだ疑惑の段階のようです。ですがこのままでは不味いです。そこで私の戸籍や身分を示す物には全ての手を加えて偽装や隠蔽をしてくれているんですよね」
「当然だ、君の過去や戸籍は全て変えて偽装してあるから先ずは大丈夫だ。誰も君と彼女を見分ける事はまず出来ないはずだ。いくらあの羊野瞑子であろうともな。お前には私がついているんだ。お前がちゃんと闇の任務をこなしてくれるのなら、ワシは最大限の事をして君を守ろう。だが忘れるなよ、お前はあくまでも裏の存在だ。もしもお前の正体が相手側にバレてお前が誰かに捕まってしまったら、我々日本の組織はお前との関わりを直ぐに切るからそれだけは肝に銘じて置くようにな」
「ええ、分かっていますわ。警視庁捜査一課特殊班が狂人達を追う公認された表の部隊なら、私はあくまでも裏の捜査部隊ですからね。しかも非公認の。だからもし円卓の星座の狂人に捕まったら、無慈悲に関係をいつでも切ると言う事ですよね。分かっていますよ、そんな事は。しかしあの関根孝さんには参りました。まさか五年前の彼女の事を知っている人が現れるだなんて私は思ってもみませんでしたからね。つい言葉に困りましたよ。まさかあの子が五年前に堤防のある川辺で一人の子供を助けていただなんて、私は全く知りませんでしたよ。全くあの子は……無茶をし過ぎです」
「五年前か……その事故の情報に関しては地元の警察も詳しくは調査資料には書いてはいなかったからな。その事を知らなくても仕方は無かろう。それにそれ以降はその関根孝さんもその事で特に君に言って来てはいないのだろう。ならもう大丈夫なんじゃないのか」
「でもその事がきっかけであの白い腹黒羊が私の事を疑い始めました」
「疑っているって、何をだ。まさかお前の正体の事についてか。大丈夫だ、羊野瞑子一人に一体何が出来ると言うんだ。お前がボロを出さない限り、まずバレはしないよ。お前のバックには日本の国家権力がついているんだからな」
「ええ、頼りにしていますよ。こちらも危険を犯して、あの白黒探偵の傍についているんですから。私が危険を犯してあの円卓の星座の組織の謎に迫る代償として、あなたにはある人物の情報を私に流してくれるという約束ですよね。それだけを守ってくれたなら私はどんな危険な場所にも囮捜査人として出向くつもりですよ」
「お前と同じ立場の人間をもう既に十数人ほど、あの組織に関わりのあると思われる所に送り込んだんだが、誰一人として生きて帰っては来なかった。秘密裏に闇であの組織を調べている囮捜査人はもうお前ただ一人だけになってしまった。だからあまり無理はするなよ。あの円卓の星座の狂人達に関わるのなら、黒鉄探偵事務所の臨時の車の運転係としてついていた方がかなり安全だろう。お前はこれからも彼らに紛れて円卓の星座の謎を追うんだ」
「それとこれとは別問題です。それで……私が追っているある一人の狂人について、何か分かりましたか。円卓の星座の創設者、あの狂人・壊れた天秤の元に集まった。組織の創設開始時に最初にいた初期メンバー……そう始まりの六人と言われている。その中の一人の狂人を」
「円卓の星座……始まりの六人か。あいつらに関わるのは非常に危険だ。始まりの六人の狂人達の捜査を秘密裏に開始しようとした特別に組んだ捜査員達がなぜか次々と行方不明になったり不審死で死に。たったの一、二ヶ月で見事に全滅させられたのだからな」
「それでも私はあいつらの後を追うわ。私はそうしないといけないんです。例えこの命を失うことになろうとも、あいつだけは絶対に探し出して、必ず刑務所の中にぶち込んで見せるわ!」
「円卓の星座の狂人……始まりの六人……か」
そう呟きながらその中年男は机の引き出しからある資料を引っ張り出す。その極秘の資料には始まりの六人の簡単な説明と二つ名が記載されていた。
『【狂人・壊れた天秤】闇の組織、円卓の星座の創設者であり、全ての狂人達を束ねる悪のカリスマ的存在。』
『【狂人・矢の天災 】弓矢を使ったトリックが得意のインテリ肌の狂人。物質を素通りして矢を相手に突き刺す事が出来る能力を持っているらしい。』
『【狂人・炎の雄牛 】相手を瞬時に灰になるくらいに燃やす事が出来る人体発火能力を持っているとの噂。』
『【狂人・地獄乙女 】そのトリック能力は未だに謎だが、人を瞬時にこの世からあの世に消す事が出来る能力があるらしいとの証言あり。』
『【狂人・山羊神 】手をかざしただけで相手を殺す事が出来ると言われている驚異の狂人。この狂人が起こすその神のような奇跡に、彼を崇め慕う信者が後を絶えないとの事。』
『【狂人・震える蠅 】人を言葉だけで死に追いやるという能力を持つ、人の心理をついた驚異のメンタリスト。ある噂では精神科の医師という噂もある残忍な狂人。』
以上の六人が円卓の星座の狂人の中では最も古株達だが、その中から資料に書かれてある一人の狂人の名を、その電話の女性は指名する。
「狂人・震える蠅。この狂人に関わる情報が警察に入ったら、直ぐに私に教えて下さい。壊れた天秤が認めた狂人ゲームに参加出来るのは黒鉄探偵事務所の人達と、その補助役が許されている警視庁捜査一課特殊班のあの三人の表の刑事達だけです。そして幸か不幸か私は黒鉄探偵事務所に関わりのある認められた人ですから、私の捜査協力はあなたには絶対に必要ですよね。なら私達は互いに協力し合える関係にあると思いますよ。互いの利益の為に……」
「狂人・震える蠅か。あれはあの六人の中でもかなり狡猾で残忍で恐ろしい力を持った狂人だぞ。流石にお前には荷が重過ぎるのではないのかね」
「そんなのは百も承知です。たとえどんなに強敵でも、私はあの狂人に挑まないといけないんです」
「お前は黒鉄探偵事務所の中に入って裏から円卓の星座の組織の後を追い」
「あなたはそんな私に、狂人・震える蠅の情報の提供をする。正にある意味共存共栄の関係じゃないですか」
「まあ、お前は偽物だがな」
「ふふふ、なんでもいいのですよ。あの狂人の正体に少しでも近づく為だったら、いくらでも騙し偽ってあの彼女になりきって見せますわ。黒鉄の探偵の方は、私の事を高校時代の後輩の彼女と信じ切っているみたいですからね。きっと上手くいきますよ」
「そう願いたい物だな」
『狂人・震える蠅は、私がこの手で必ず捕まえます。そのご両親と共に殺された緑川章子ちゃんの為にも……。』
「そうか、あまり無茶はするなよ」
「ええ、分かっていますよ。では失礼します。私の協力者であり、偉大なボス……警視庁のトップでもある、警視総監どの!」
それだけ言うと彼女は、静かに電話を切るのだった。
罪深い水瓶の底から。終わり。
円卓の星座、始まりの六人が一人、狂人・震える蠅のラフイラストを描いてみました。
驚異のメンタリストで、人の心を思いのままに操るその心理学を生かして心理的に追い詰め、狡猾に、そして残忍に殺していきます。
そんな恐ろしい能力を持つ震える蠅の行方を緑川章子が密かに追っているようなので、いつの日かその正体に行き着く事でしょう。
そして三月からは第五章・第六章・第七章・第八章・第九章と惜しげも無く投稿の嵐を開始しますので、もし最後まで読んでくれると作者は泣いて喜びます!
ですがその前に……「この話流石に長げえよ。一体登場人物はどうなっているんだ?」という人もいるかも知れないので、二日に渡ってこの物語に関わる主な登場人物のプロフィールを順に紹介して行きます。しかもまた懲りずに、立ち絵を主体としたど下手なラフイラストつきです!
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