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第五章 『喰人魔獣』 東京内で襲う正体不明の魔獣が人々を恐怖のどん底に突き落とす。黒いライオンを操る狂人・暴食の獅子との推理対決です!
5-13.疑惑の獣医師、貝島浩一への追求
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13
時刻は昼の十二時丁度。
思うところがあるのでもう一度葛西臨海公園に行って調べて来ると言っていた羊野瞑子と別れた赤城文子刑事は、警視庁の本部の廊下を忙しそうに歩いていた。
そこで怪しいと思われていた三人の容疑者達に事情聴取という形で任意同行をしてもらい、順番に自らのアリバイを語って貰う。
その三人の容疑者の職業はこんな感じだ。
獣医師、犬のブリーダー、そして保健所の職員の三人である。
赤城文子刑事はそんな三人の資料を見ながら取調室のドアを開ける。
「待たせて申し訳ありません。では取り調べを始めますね」
そう声を掛けた赤城文子刑事の目の前にいたのは、椅子に座るインテリ風の優男と、やたらとプライドの高そうな刑事、西園寺長友警部補佐の2名だった。
西園寺長友警部補佐は途中から取調室に入ってきた赤城文子刑事に一瞥を送ると、直ぐに前を向きながら机を挟んだ反対側に座るその優男の顔を激しく睨みつける。
「遅いぞ、赤城文子刑事。流石に待ちくたびれてしまったぞ。人でも時間も無いんだからテキパキと物事を進めて貰わないと困るぜ!」
「あ、西園寺長友警部補佐、ご苦労様です。もうお腹の具合はいいんですか」
「ああ、ついさっきまでは地獄の苦しみだったがな。あの羊女、次に俺の前にその姿を見せたら必ずムショの檻の中にしょっ引いてやるぜ!」
「正直あれくらいで済んで良かったと思いますよ。もしも下剤ではなく毒物を入れられていたら間違いなく西園寺長友警部補佐は死んでいましたからね」
「くそ、あいつを何とかして逮捕は出来ないのか」
「逮捕も何もあの缶コーヒーを用意したのが羊野さんという明確な証拠がありませんからね」
「くっ、証拠か」
「はい、あのビニール袋に入っていた大量の缶コーヒーは山田鈴音刑事がスマホ携帯を無くして自分の車が停めてある駐車場に戻った時に見つけた代物なのだそうです」
「確か駐車場に戻ったら、車のボンネットの上にその山田鈴音刑事のスマホが置いてあって、その車のタイヤの下には、川口警部からの言付けの紙と大量の缶コーヒーが入ったビニール袋が置いてあったんだよな」
「はい、川口警部が使用可能なトイレを必死に探していたのを山田鈴音刑事は知っていましたからね。その流れで川口警部はどこぞのトイレに行っていて、差し入れの缶コーヒーを自らの手で配れなかったから直属の部下でもある山田鈴音刑事に代わりに缶コーヒーを配って置いてくれと……そう彼は思ったそうですよ。山田鈴音刑事はその状況から勝手にそう解釈したそうです。なにせ川口警部の名前で山田鈴音刑事に向けて言付けが書かれていたのですから、特に疑いはしなかったのだと思いますよ。本来なら冷たい缶コーヒーもそれなりに時間が経っているせいか程よく常温になって来ていましたから、山田鈴音刑事は急いでその缶コーヒーを配ったのでしょうね」
「あの缶コーヒーのさわり心地からして、恐らくはこの公園内に設置してある自動販売機から買った缶コーヒーだと思われるが。約1~2時間前に誰かがあの缶コーヒーを大量に購入して、その缶コーヒーが入ったビニール袋を山田鈴音刑事の車の下に置いたと考えるのが普通だろうな。そして山田鈴音刑事が直ぐに行動が出来るように川口警部の手紙を装って山田鈴音刑事を信用させた。つまりはそう言うことだな。そして山田鈴音刑事に近づきそのスマホを抜き取ったり、川口警部の飲食に下剤を仕込んで公園以外の外のトイレに誘導したのも……。この公園内の全ての男女の個室トイレに扉が開かないように釘を打ち付けたのも……。事前に大量の下剤入りのブラックコーヒー缶とカラのブラックコーヒー缶を準備し、俺に下剤入りのブラックコーヒーをまんまと飲ませる事に成功したのも、その犯人の事前に計画された下準備があったからこそ成し遂げる事が出来た事だと言うのか!」
「まあ、そう言うことになりますね」
「そしてそれが可能な人物は……あの公園内の中にいる誰かと言いたいのだな」
「ええ、まあ、そう言う事ですね。そんな意味不明な嫌がらせをしてくる人物とは一体誰なのでしょうね」
「誰なのでしょうね。だとう……知れた事よ……あの白い腹黒羊こと羊野瞑子しかいないだろう! どうせ俺にあのブラックコーヒーを飲ませる1~2時間前に白い羊が公園内の自動販売機から大量の缶コーヒーを買って、その缶コーヒーの中に予め用意しておいたあの下剤入りのブラックコーヒー缶をビニール袋の一番下に入れて、川口警部からの差し入れだという紙を残して山田鈴音刑事の車の前に置いておいたんだよ。きっとそうに決まっているぜ。くそ、筆跡鑑定をしてあいつが犯人である可能性を追求してやるぜ!」
「それは無理だと思いますよ。つい先ほど羊野さんが、西園寺長友警部補佐と同じ事を言っていましたが、羊野さんが言うには、その犯人は指紋は勿論残さず。それどころか字の筆跡は過去の犯罪歴がないホームレスに頼んでそれなりにお金を払えば、予め他が書いた筆跡を簡単に用意をする事は出来ますから、この筆跡を当てにする事はまず出来ないと思いますよ……とか言っていましたよ。そこは抜かりは無かったようですね。それにその自販機の前には監視カメラのような物はありませんでしたから、だれがその自販機から購入したのかも、その足取りも分かりません」
「くそ、白い羊の奴め……そこまで考えていたのか。確かに警察のデータベースに犯罪歴がない人をいくら調べても、川口警部の偽物を字で語ったその真の犯人の所までは到底行きつく事は出来ないか。その予め用意されたミスリードを誘う物的証拠だけではあまりにも情報不足か」
「ええ、確かにあの光が丘公園内で男女の変死体が見つかる1~2時間前に、私は羊野さんと別れて証拠となる物を探していましたから、当然別行動をしていた羊野さんにもアリバイはないのですが、それはこの私だけではなく他の刑事達も皆一緒なので、羊野さんだけを疑う訳には行きませんよ」
「あの公園内にいた他の刑事達にもあの時間帯のアリバイは無いと言う事か」
「はい、そう言う事です。あの缶コーヒーが大量に入ったビニール袋を持ち歩いていた誰かを見たという目撃者は、誰一人としていませんでしたからね」
「あの大量の缶コーヒーを用意した時間は、恐らくは朝方の4時から~5時くらいだと思われるから、当然朝早くに光が丘公園内に散歩に来る人は少ないか。だから誰かに目撃もされなかったんだな」
「まだあの時間帯はかなり薄暗いですし、多分人の行き来はかなり少ないと思いますよ」
「はあ~、この話にここまで時間を割く訳にはいかないか。もうこの話はここで終わりにするぞ。それで……あの馬鹿羊は一体何処に行ったんだ?」
「あ、羊野さんは今現在は私と別れて別行動をしていますよ。何でも二日前にあの黒いライオンが現れた所をもっと重点的に調べるとか言っていました」
「葛西臨海公園だとう。今更何を調べると言うんだ。あそこはもう既にウチの捜査員達が散々調べて聞き込みをした場所じゃないか」
「なんだか光が丘公園内でも黒いライオンの体を貫通してその後ろの木に残されていた3発の弾丸の跡を頻りに調べていましたよ」
「木に残されていた3発の弾丸の跡か。あの後、耳沢刑事や二人のハンターが持っている3丁のライフル銃やその使用している弾丸も丹念に調べたが、特に怪しい所は何も無かった。その弾丸やライフル銃に何らかの仕掛けが施されているかも知れないと言う白い羊の意見を汲んで一応は調べて見たんだが、どうやら取り越し苦労だったようだな」
「そうですか、身内の持つ銃器には特に怪しむような仕掛けは施されてはいなかったと言う事ですね」
「まあ、そう言う事だ。そんなことよりだ。もう本来の仕事の話をしていいかな。さっきから事情聴取にわざわざ来てくれた人がお待ちかねだぞ」
そう言うと西園寺長友警部補佐は赤城文子刑事を自分の隣の椅子に座らせると、目の前に座る独りの男性に名前や職業を聞く。
「では自分の名前と職業を語って貰えるかな」
「俺の名前は貝島浩一、職業は獣医師です。年齢は三十歳です」
「獣医師か、なるほどね。赤城文子刑事の調べによれば、あなたは過去に獣医師の資格と経験と知識を利用して、動物を使った様々な違法な実験を繰り返していたみたいですね。その行きすぎた行為と倫理を無視した行いを他の獣医師達に密告されて、預かっていたベットを殺された飼い主達からは民事で賠償の裁判も起こされている。そうですよね」
「まあ、確かにそうだが、なんでそれだけで俺がここに呼ばれる事になったんだ。そんな人間なんて何も俺だけではないと思うんだが?」
「確かにそうですが、赤城文子刑事の調べでは、あなたは動物を使った実験を違法に何度も繰り返して行っていたとか。民間の人達や動物保護団体からの苦情も対まなく来ているらしいじゃないですか。警察からの警告や注意を無視してそんな違法な動物実験を繰り返す人はそうはいないですからね。だから赤城文子刑事の目に止まったのですよ」
淡々と資料を読み上げる西園寺長友警部補佐の言葉に、獣医師の貝島浩一は着込んでいる綺麗なスーツの襟元を直しながら態とらしく大きな溜息をつく。
「ふう、それで、警視庁にわざわざ呼び出しておいて散々待たせたあげくに、俺に聞きたい事とはそんな話ですか。確かに5~6年前までは動物の体やその仕組みを調べる為に探求という好奇心から様々な動物の体を使った実験なんかもしていましたが、それは誰のペットでもない野良犬や野良猫・野ウサギ・野鼠などを使った動物実験をしていただけの事です。これも動物の医学の発展の為です。獣医学の学科がある大学ではいつも動物を使った革新的な実験を行っていたのですが、獣医学の発展の為に行っていた様々な挑戦と探求が忘れられずに、大学を卒業して晴れて個人の動物病院を持つ医院長になってからも時折動物の実験をしていたのですよ。でもその噂が他の仲間の獣医師達からも広がり、今じゃ同業者達からも突き上げをくらい矢面に立たされているくらいですよ。しかもウチの動物病院に来たお客さんからはペットを殺されたとか言われて賠償問題にもなるし、もう踏んだり蹴ったりですよ。俺はただもっと画期的な新たな治療方法を試みようとしただけなのに……その治療の甲斐も無く死んでしまったのならそれはそのペットの寿命だったのだと何故誰も気付かないんだ。全く、動物のことを全く知らない素人の分際で俺のすることに理解を示さないだなんて、こっちが理解に苦しむって言うの!」
「でも国に認められていない違法な動物実験は、流石に虐待になるんじゃないのですか」
「虐待ではない。私の実験はこれからの獣医師会の医学の発展の為に凄く役に立つ事なんだよ。その実験をしているんだから、何も知らない素人無勢がとやかく言わないで貰いたい物だぜ。それに動物の治療を受けに来ているただの凡人でもあるお客さんが、超天才獣医師でもある俺のすることにわざわざ苦情や干渉をしないで欲しいと思っているよ。俺は獣医師会のこれからの発展と新たに確立すると思われる新しい治療方法の為に良かれと思っていろんな動物の実験をやっていると言うのに、何故みんな分かってくれないんだ。それに仲間内からも俺に対する批判が盛り上がっているようだが、そいつらはただ単に俺のする行いやその天才的な才能に嫉妬をしているだけだろう。だからそんなに頭ごなしに批判をされてもなあ、正直困るという物だぜ。やはり天才のする事には凡人達はついては来られないのかな。でもいつか俺の動物実験に対する行いが認められて、理解される日が必ず来るはずだ。そう絶対にだ!」
そんな自分勝手な思いを力説しながら獣医師の貝島浩一は、ただひたすらに自分の思いに浸る。そんな自尊心剥き出しのマッドサイエンティスト的な自称天才獣医師に、今度は赤城文子刑事が質問をする。
「こんにちは貝島浩一さん、あなたに来てもらったのは他でもありません。あなたの過去を調べていたらいろいろと引っかかる事が見つかったので、今日はその確認を取る為にわざわざここまでご足労を願いました」
「それで、この俺に聞きたい事ってなんだよ? まさか動物愛護法と動物虐待で書類送検するとか言うんじゃないだろうな。言っておくが今獣医師免許を剥奪されて動物病院が立ちゆかなくなったら、自称被害者への賠償金も満足に払えなくなるんだぞ。それでもいいのか」
「貝島浩一さん、私があなたをここに呼んだのはその事ではありません。今からいくつか簡単な質問をしますのでそれに答えて下さい」
「ん、一体なんだよ?」
「貝島浩一さん、あなたは過去に四つ足歩行の動物の体を使って、あなたの思うようにその動物を手術で改造を施した時がありますか」
その赤城文子刑事の異常な質問に、隣で話を聞いていた西園寺長友警部補佐が露骨に嫌な顔をする。
「な、なんだよ、その質問は」
「答えて下さい。貝島浩一さん」
貝島浩一は腕組みをしながら少し考えていたが、赤城文子刑事の顔を見ながら直ぐに答える。
「ああ、改造した事は普通にあるぞ。実験だからな。それがどうしたんだ」
「どうしたんだだと。お前な、動物の命を何だと思っているんだ。お前の玩具じゃないんだぞ!」
貝島浩一の心無い発言に溜まらず西園寺長友警部補佐はつい説教じみた文句を言ってしまうが、そんな感情を爆発させる西園寺長友警部補佐を見ながら赤城文子刑事は冷静に次の質問をする。
「では次は更にストレートに聞きます。他の動物を使ってライオンに近い動物を作り上げた事はありますか」
そのいかにも現実離れした質問に流石の貝島浩一も思わず笑い出す。
「ハハハハハ、なんだよその質問は、この俺に他の動物を使ってライオンに近い動物を作った事があるかだって。ある訳がないだろう。大体なんでライオンに近い動物なんかをわざわざ作らないといけないんだよ。そんなのは意味がないだろう!」
「なら質問を変えます。貝島浩一さん、確かに体全体をあのライオンに近づける事は無理かも知れませんが、他の四つ足歩行の動物の足裏をあのライオンの足裏の形に手術で変える事は可能でしょう」
「まあ、今の技術でなら可能なんじゃないのか。でも動物によるがな」
「それはつまり、四つ足歩行の動物ですか」
「そうだな、一番やりやすいのはやはり犬かな」
「犬……ですか」
「ああ、足の裏だけをライオンに似せるのなら、大型犬の足の裏を手術で改造すれば、もしかしたらライオンの足の裏を再現することが可能だと俺は思うぞ。まあ、そんな意味の無い馬鹿げた事をやろうとする奴がいればの話だがな」
「あなたにもそれは出来ますか?」
「ああ、勿論出来るよ。まあ、やろうと思えばだがな。後大型犬をライオンの大きさに近づけたいのなら犬種による品種改良やいろんな筋肉を増強させる違法な薬物なんかを使えば、或いはあのライオンとほぼ大きさが変わらない犬を作る事は恐らくは可能かも知れないぞ。世界には繁殖の段階で、突然変異で異常に大きくなった犬が誕生したという事例が幾つもあるからな。ならその大型犬の遺伝子を使って意図的に作り出す事は多分可能だろうよ」
「あなたの知り合いの中に犬の足をライオンの足の裏に改造したという人はいないのですか」
「そんな馬鹿な奴がいるわけがないだろう。だってそんな事をしても意味がないからな。だがもしやるつもりなら、整形外科の知識と手術の経験をそれなりに持っていないと恐らく犬の足裏をライオンの足の裏に近づける手術をする事は恐らくは出来ないだろうな。なにせ手術の段階で足の骨その物を違法に改造しないといけないだろうからな」
「そうですか……」
「もしかして今の質問はあの東京中に現れていると言う噂の黒いライオンに関係のある話なのか」
「そ、それは……」
その貝島浩一の素朴な質問に赤城文子刑事はつい口ごもってしまうが、貝島浩一は自分の考えを述べる。
「もしあの黒いライオンの正体がただの大型犬の犬だったのだとしたら、そのライオンもどきを作った奴はこの俺よりも異常な奴だと言う事だぜ。俺も体外な人間だが、流石に他の動物を使ってライオンを作り上げようとはしないからな。そいつは恐らくは医学に精通している奴かも知れないぜ!」
「医学に精通している人ですか……確かにそうかも知れませんし、誰かにお金を払って手術をして貰ったのかも知れません。インターネットからダークウェブのサイトを探せばそんな違法な手術を行ってくれる所が見つかるかも知れないですからね。人間の体だって外見を綺麗に見せる為に今は簡単に顔や体を手術する時代ですから、動物の体だって弄っているのかも……知れないですね」
その意味ありげな言葉に、貝島浩一は思わず否定の声を上げる。
「お、俺はそんな事はしてはいないぞ。動物の体を使って違法な手術をしたりはしたが、流石にライオンの足裏なんて作ってはいないからな。それにそんな依頼を他人から受けた覚えもないしな」
「そうですか、貴重なご意見ありがとう御座いました。では私と西園寺長友警部補佐は次の取調室の部屋に移動しますので、ここからは別の刑事に代わります。なのでもう少しだけ捜査に協力して下さい」
「なんだよ、まだ俺は帰れないのかよ。その黒いライオンに関わっている容疑者だと思って俺を呼んだんじゃないのかよ。もうその疑いは晴れているのなら、もうこのまま帰ってもいいだろう。俺にはちゃんとアリバイもあるし、あの黒いライオンの関わる殺人事件には無関係なんだからな」
「確かにあなたのアリバイは実証されてはいますが、そのライオンの足の裏を手術できる技術を持っていると、さっきそう自分で言っていたじゃないですか。ならもしかしたら嘘を言って犯人をかばっている可能性だってあるかも知れませんよね。あなたがその犯人の依頼を本当に受けていないかどうかをこれからじっくりと他の刑事達が調べてくれると思いますよ」
「ちくしょう、まだ俺の事を疑っているのかよ。俺は本当にあの黒いライオンの事件には無関係なんだよ。信じてくれよ。俺は犬を使って、違法な手術でライオンの足の裏なんて模倣はしてはいないぞ!」
そんな貝島浩一の叫び声を聞きながら、赤城文子刑事と西園寺長友警部補佐は取調室を後にするのだった。
時刻は昼の十二時丁度。
思うところがあるのでもう一度葛西臨海公園に行って調べて来ると言っていた羊野瞑子と別れた赤城文子刑事は、警視庁の本部の廊下を忙しそうに歩いていた。
そこで怪しいと思われていた三人の容疑者達に事情聴取という形で任意同行をしてもらい、順番に自らのアリバイを語って貰う。
その三人の容疑者の職業はこんな感じだ。
獣医師、犬のブリーダー、そして保健所の職員の三人である。
赤城文子刑事はそんな三人の資料を見ながら取調室のドアを開ける。
「待たせて申し訳ありません。では取り調べを始めますね」
そう声を掛けた赤城文子刑事の目の前にいたのは、椅子に座るインテリ風の優男と、やたらとプライドの高そうな刑事、西園寺長友警部補佐の2名だった。
西園寺長友警部補佐は途中から取調室に入ってきた赤城文子刑事に一瞥を送ると、直ぐに前を向きながら机を挟んだ反対側に座るその優男の顔を激しく睨みつける。
「遅いぞ、赤城文子刑事。流石に待ちくたびれてしまったぞ。人でも時間も無いんだからテキパキと物事を進めて貰わないと困るぜ!」
「あ、西園寺長友警部補佐、ご苦労様です。もうお腹の具合はいいんですか」
「ああ、ついさっきまでは地獄の苦しみだったがな。あの羊女、次に俺の前にその姿を見せたら必ずムショの檻の中にしょっ引いてやるぜ!」
「正直あれくらいで済んで良かったと思いますよ。もしも下剤ではなく毒物を入れられていたら間違いなく西園寺長友警部補佐は死んでいましたからね」
「くそ、あいつを何とかして逮捕は出来ないのか」
「逮捕も何もあの缶コーヒーを用意したのが羊野さんという明確な証拠がありませんからね」
「くっ、証拠か」
「はい、あのビニール袋に入っていた大量の缶コーヒーは山田鈴音刑事がスマホ携帯を無くして自分の車が停めてある駐車場に戻った時に見つけた代物なのだそうです」
「確か駐車場に戻ったら、車のボンネットの上にその山田鈴音刑事のスマホが置いてあって、その車のタイヤの下には、川口警部からの言付けの紙と大量の缶コーヒーが入ったビニール袋が置いてあったんだよな」
「はい、川口警部が使用可能なトイレを必死に探していたのを山田鈴音刑事は知っていましたからね。その流れで川口警部はどこぞのトイレに行っていて、差し入れの缶コーヒーを自らの手で配れなかったから直属の部下でもある山田鈴音刑事に代わりに缶コーヒーを配って置いてくれと……そう彼は思ったそうですよ。山田鈴音刑事はその状況から勝手にそう解釈したそうです。なにせ川口警部の名前で山田鈴音刑事に向けて言付けが書かれていたのですから、特に疑いはしなかったのだと思いますよ。本来なら冷たい缶コーヒーもそれなりに時間が経っているせいか程よく常温になって来ていましたから、山田鈴音刑事は急いでその缶コーヒーを配ったのでしょうね」
「あの缶コーヒーのさわり心地からして、恐らくはこの公園内に設置してある自動販売機から買った缶コーヒーだと思われるが。約1~2時間前に誰かがあの缶コーヒーを大量に購入して、その缶コーヒーが入ったビニール袋を山田鈴音刑事の車の下に置いたと考えるのが普通だろうな。そして山田鈴音刑事が直ぐに行動が出来るように川口警部の手紙を装って山田鈴音刑事を信用させた。つまりはそう言うことだな。そして山田鈴音刑事に近づきそのスマホを抜き取ったり、川口警部の飲食に下剤を仕込んで公園以外の外のトイレに誘導したのも……。この公園内の全ての男女の個室トイレに扉が開かないように釘を打ち付けたのも……。事前に大量の下剤入りのブラックコーヒー缶とカラのブラックコーヒー缶を準備し、俺に下剤入りのブラックコーヒーをまんまと飲ませる事に成功したのも、その犯人の事前に計画された下準備があったからこそ成し遂げる事が出来た事だと言うのか!」
「まあ、そう言うことになりますね」
「そしてそれが可能な人物は……あの公園内の中にいる誰かと言いたいのだな」
「ええ、まあ、そう言う事ですね。そんな意味不明な嫌がらせをしてくる人物とは一体誰なのでしょうね」
「誰なのでしょうね。だとう……知れた事よ……あの白い腹黒羊こと羊野瞑子しかいないだろう! どうせ俺にあのブラックコーヒーを飲ませる1~2時間前に白い羊が公園内の自動販売機から大量の缶コーヒーを買って、その缶コーヒーの中に予め用意しておいたあの下剤入りのブラックコーヒー缶をビニール袋の一番下に入れて、川口警部からの差し入れだという紙を残して山田鈴音刑事の車の前に置いておいたんだよ。きっとそうに決まっているぜ。くそ、筆跡鑑定をしてあいつが犯人である可能性を追求してやるぜ!」
「それは無理だと思いますよ。つい先ほど羊野さんが、西園寺長友警部補佐と同じ事を言っていましたが、羊野さんが言うには、その犯人は指紋は勿論残さず。それどころか字の筆跡は過去の犯罪歴がないホームレスに頼んでそれなりにお金を払えば、予め他が書いた筆跡を簡単に用意をする事は出来ますから、この筆跡を当てにする事はまず出来ないと思いますよ……とか言っていましたよ。そこは抜かりは無かったようですね。それにその自販機の前には監視カメラのような物はありませんでしたから、だれがその自販機から購入したのかも、その足取りも分かりません」
「くそ、白い羊の奴め……そこまで考えていたのか。確かに警察のデータベースに犯罪歴がない人をいくら調べても、川口警部の偽物を字で語ったその真の犯人の所までは到底行きつく事は出来ないか。その予め用意されたミスリードを誘う物的証拠だけではあまりにも情報不足か」
「ええ、確かにあの光が丘公園内で男女の変死体が見つかる1~2時間前に、私は羊野さんと別れて証拠となる物を探していましたから、当然別行動をしていた羊野さんにもアリバイはないのですが、それはこの私だけではなく他の刑事達も皆一緒なので、羊野さんだけを疑う訳には行きませんよ」
「あの公園内にいた他の刑事達にもあの時間帯のアリバイは無いと言う事か」
「はい、そう言う事です。あの缶コーヒーが大量に入ったビニール袋を持ち歩いていた誰かを見たという目撃者は、誰一人としていませんでしたからね」
「あの大量の缶コーヒーを用意した時間は、恐らくは朝方の4時から~5時くらいだと思われるから、当然朝早くに光が丘公園内に散歩に来る人は少ないか。だから誰かに目撃もされなかったんだな」
「まだあの時間帯はかなり薄暗いですし、多分人の行き来はかなり少ないと思いますよ」
「はあ~、この話にここまで時間を割く訳にはいかないか。もうこの話はここで終わりにするぞ。それで……あの馬鹿羊は一体何処に行ったんだ?」
「あ、羊野さんは今現在は私と別れて別行動をしていますよ。何でも二日前にあの黒いライオンが現れた所をもっと重点的に調べるとか言っていました」
「葛西臨海公園だとう。今更何を調べると言うんだ。あそこはもう既にウチの捜査員達が散々調べて聞き込みをした場所じゃないか」
「なんだか光が丘公園内でも黒いライオンの体を貫通してその後ろの木に残されていた3発の弾丸の跡を頻りに調べていましたよ」
「木に残されていた3発の弾丸の跡か。あの後、耳沢刑事や二人のハンターが持っている3丁のライフル銃やその使用している弾丸も丹念に調べたが、特に怪しい所は何も無かった。その弾丸やライフル銃に何らかの仕掛けが施されているかも知れないと言う白い羊の意見を汲んで一応は調べて見たんだが、どうやら取り越し苦労だったようだな」
「そうですか、身内の持つ銃器には特に怪しむような仕掛けは施されてはいなかったと言う事ですね」
「まあ、そう言う事だ。そんなことよりだ。もう本来の仕事の話をしていいかな。さっきから事情聴取にわざわざ来てくれた人がお待ちかねだぞ」
そう言うと西園寺長友警部補佐は赤城文子刑事を自分の隣の椅子に座らせると、目の前に座る独りの男性に名前や職業を聞く。
「では自分の名前と職業を語って貰えるかな」
「俺の名前は貝島浩一、職業は獣医師です。年齢は三十歳です」
「獣医師か、なるほどね。赤城文子刑事の調べによれば、あなたは過去に獣医師の資格と経験と知識を利用して、動物を使った様々な違法な実験を繰り返していたみたいですね。その行きすぎた行為と倫理を無視した行いを他の獣医師達に密告されて、預かっていたベットを殺された飼い主達からは民事で賠償の裁判も起こされている。そうですよね」
「まあ、確かにそうだが、なんでそれだけで俺がここに呼ばれる事になったんだ。そんな人間なんて何も俺だけではないと思うんだが?」
「確かにそうですが、赤城文子刑事の調べでは、あなたは動物を使った実験を違法に何度も繰り返して行っていたとか。民間の人達や動物保護団体からの苦情も対まなく来ているらしいじゃないですか。警察からの警告や注意を無視してそんな違法な動物実験を繰り返す人はそうはいないですからね。だから赤城文子刑事の目に止まったのですよ」
淡々と資料を読み上げる西園寺長友警部補佐の言葉に、獣医師の貝島浩一は着込んでいる綺麗なスーツの襟元を直しながら態とらしく大きな溜息をつく。
「ふう、それで、警視庁にわざわざ呼び出しておいて散々待たせたあげくに、俺に聞きたい事とはそんな話ですか。確かに5~6年前までは動物の体やその仕組みを調べる為に探求という好奇心から様々な動物の体を使った実験なんかもしていましたが、それは誰のペットでもない野良犬や野良猫・野ウサギ・野鼠などを使った動物実験をしていただけの事です。これも動物の医学の発展の為です。獣医学の学科がある大学ではいつも動物を使った革新的な実験を行っていたのですが、獣医学の発展の為に行っていた様々な挑戦と探求が忘れられずに、大学を卒業して晴れて個人の動物病院を持つ医院長になってからも時折動物の実験をしていたのですよ。でもその噂が他の仲間の獣医師達からも広がり、今じゃ同業者達からも突き上げをくらい矢面に立たされているくらいですよ。しかもウチの動物病院に来たお客さんからはペットを殺されたとか言われて賠償問題にもなるし、もう踏んだり蹴ったりですよ。俺はただもっと画期的な新たな治療方法を試みようとしただけなのに……その治療の甲斐も無く死んでしまったのならそれはそのペットの寿命だったのだと何故誰も気付かないんだ。全く、動物のことを全く知らない素人の分際で俺のすることに理解を示さないだなんて、こっちが理解に苦しむって言うの!」
「でも国に認められていない違法な動物実験は、流石に虐待になるんじゃないのですか」
「虐待ではない。私の実験はこれからの獣医師会の医学の発展の為に凄く役に立つ事なんだよ。その実験をしているんだから、何も知らない素人無勢がとやかく言わないで貰いたい物だぜ。それに動物の治療を受けに来ているただの凡人でもあるお客さんが、超天才獣医師でもある俺のすることにわざわざ苦情や干渉をしないで欲しいと思っているよ。俺は獣医師会のこれからの発展と新たに確立すると思われる新しい治療方法の為に良かれと思っていろんな動物の実験をやっていると言うのに、何故みんな分かってくれないんだ。それに仲間内からも俺に対する批判が盛り上がっているようだが、そいつらはただ単に俺のする行いやその天才的な才能に嫉妬をしているだけだろう。だからそんなに頭ごなしに批判をされてもなあ、正直困るという物だぜ。やはり天才のする事には凡人達はついては来られないのかな。でもいつか俺の動物実験に対する行いが認められて、理解される日が必ず来るはずだ。そう絶対にだ!」
そんな自分勝手な思いを力説しながら獣医師の貝島浩一は、ただひたすらに自分の思いに浸る。そんな自尊心剥き出しのマッドサイエンティスト的な自称天才獣医師に、今度は赤城文子刑事が質問をする。
「こんにちは貝島浩一さん、あなたに来てもらったのは他でもありません。あなたの過去を調べていたらいろいろと引っかかる事が見つかったので、今日はその確認を取る為にわざわざここまでご足労を願いました」
「それで、この俺に聞きたい事ってなんだよ? まさか動物愛護法と動物虐待で書類送検するとか言うんじゃないだろうな。言っておくが今獣医師免許を剥奪されて動物病院が立ちゆかなくなったら、自称被害者への賠償金も満足に払えなくなるんだぞ。それでもいいのか」
「貝島浩一さん、私があなたをここに呼んだのはその事ではありません。今からいくつか簡単な質問をしますのでそれに答えて下さい」
「ん、一体なんだよ?」
「貝島浩一さん、あなたは過去に四つ足歩行の動物の体を使って、あなたの思うようにその動物を手術で改造を施した時がありますか」
その赤城文子刑事の異常な質問に、隣で話を聞いていた西園寺長友警部補佐が露骨に嫌な顔をする。
「な、なんだよ、その質問は」
「答えて下さい。貝島浩一さん」
貝島浩一は腕組みをしながら少し考えていたが、赤城文子刑事の顔を見ながら直ぐに答える。
「ああ、改造した事は普通にあるぞ。実験だからな。それがどうしたんだ」
「どうしたんだだと。お前な、動物の命を何だと思っているんだ。お前の玩具じゃないんだぞ!」
貝島浩一の心無い発言に溜まらず西園寺長友警部補佐はつい説教じみた文句を言ってしまうが、そんな感情を爆発させる西園寺長友警部補佐を見ながら赤城文子刑事は冷静に次の質問をする。
「では次は更にストレートに聞きます。他の動物を使ってライオンに近い動物を作り上げた事はありますか」
そのいかにも現実離れした質問に流石の貝島浩一も思わず笑い出す。
「ハハハハハ、なんだよその質問は、この俺に他の動物を使ってライオンに近い動物を作った事があるかだって。ある訳がないだろう。大体なんでライオンに近い動物なんかをわざわざ作らないといけないんだよ。そんなのは意味がないだろう!」
「なら質問を変えます。貝島浩一さん、確かに体全体をあのライオンに近づける事は無理かも知れませんが、他の四つ足歩行の動物の足裏をあのライオンの足裏の形に手術で変える事は可能でしょう」
「まあ、今の技術でなら可能なんじゃないのか。でも動物によるがな」
「それはつまり、四つ足歩行の動物ですか」
「そうだな、一番やりやすいのはやはり犬かな」
「犬……ですか」
「ああ、足の裏だけをライオンに似せるのなら、大型犬の足の裏を手術で改造すれば、もしかしたらライオンの足の裏を再現することが可能だと俺は思うぞ。まあ、そんな意味の無い馬鹿げた事をやろうとする奴がいればの話だがな」
「あなたにもそれは出来ますか?」
「ああ、勿論出来るよ。まあ、やろうと思えばだがな。後大型犬をライオンの大きさに近づけたいのなら犬種による品種改良やいろんな筋肉を増強させる違法な薬物なんかを使えば、或いはあのライオンとほぼ大きさが変わらない犬を作る事は恐らくは可能かも知れないぞ。世界には繁殖の段階で、突然変異で異常に大きくなった犬が誕生したという事例が幾つもあるからな。ならその大型犬の遺伝子を使って意図的に作り出す事は多分可能だろうよ」
「あなたの知り合いの中に犬の足をライオンの足の裏に改造したという人はいないのですか」
「そんな馬鹿な奴がいるわけがないだろう。だってそんな事をしても意味がないからな。だがもしやるつもりなら、整形外科の知識と手術の経験をそれなりに持っていないと恐らく犬の足裏をライオンの足の裏に近づける手術をする事は恐らくは出来ないだろうな。なにせ手術の段階で足の骨その物を違法に改造しないといけないだろうからな」
「そうですか……」
「もしかして今の質問はあの東京中に現れていると言う噂の黒いライオンに関係のある話なのか」
「そ、それは……」
その貝島浩一の素朴な質問に赤城文子刑事はつい口ごもってしまうが、貝島浩一は自分の考えを述べる。
「もしあの黒いライオンの正体がただの大型犬の犬だったのだとしたら、そのライオンもどきを作った奴はこの俺よりも異常な奴だと言う事だぜ。俺も体外な人間だが、流石に他の動物を使ってライオンを作り上げようとはしないからな。そいつは恐らくは医学に精通している奴かも知れないぜ!」
「医学に精通している人ですか……確かにそうかも知れませんし、誰かにお金を払って手術をして貰ったのかも知れません。インターネットからダークウェブのサイトを探せばそんな違法な手術を行ってくれる所が見つかるかも知れないですからね。人間の体だって外見を綺麗に見せる為に今は簡単に顔や体を手術する時代ですから、動物の体だって弄っているのかも……知れないですね」
その意味ありげな言葉に、貝島浩一は思わず否定の声を上げる。
「お、俺はそんな事はしてはいないぞ。動物の体を使って違法な手術をしたりはしたが、流石にライオンの足裏なんて作ってはいないからな。それにそんな依頼を他人から受けた覚えもないしな」
「そうですか、貴重なご意見ありがとう御座いました。では私と西園寺長友警部補佐は次の取調室の部屋に移動しますので、ここからは別の刑事に代わります。なのでもう少しだけ捜査に協力して下さい」
「なんだよ、まだ俺は帰れないのかよ。その黒いライオンに関わっている容疑者だと思って俺を呼んだんじゃないのかよ。もうその疑いは晴れているのなら、もうこのまま帰ってもいいだろう。俺にはちゃんとアリバイもあるし、あの黒いライオンの関わる殺人事件には無関係なんだからな」
「確かにあなたのアリバイは実証されてはいますが、そのライオンの足の裏を手術できる技術を持っていると、さっきそう自分で言っていたじゃないですか。ならもしかしたら嘘を言って犯人をかばっている可能性だってあるかも知れませんよね。あなたがその犯人の依頼を本当に受けていないかどうかをこれからじっくりと他の刑事達が調べてくれると思いますよ」
「ちくしょう、まだ俺の事を疑っているのかよ。俺は本当にあの黒いライオンの事件には無関係なんだよ。信じてくれよ。俺は犬を使って、違法な手術でライオンの足の裏なんて模倣はしてはいないぞ!」
そんな貝島浩一の叫び声を聞きながら、赤城文子刑事と西園寺長友警部補佐は取調室を後にするのだった。
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