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社長の…愛人?3
社長の背中を見送る、課長の顔をチラリと盗み見る。
心配そうな、それでいて慈しむような眼差しが、課長の想いを語っているように見えた。
無関係の私が見ても分かるくらいに。
もうこの時点でほとんど確信していた。
課長と社長のただならぬ関係。
このまま秘書課での仕事を始めたら、二人の不倫の片棒を担がされてしまうかもしれない。
だけど、私はどうしてもそれだけはできない。
真相を確認するために退職も辞さない覚悟で、震える唇を動かした。
「嘘…ですよね?」
「…何が?」
「あの、社内で流れている…噂」
「噂?」
「しゃ、社長と課長が特別なかん、けいっていう噂…」
激しい動悸に、言葉の切れ目じゃないところで喉が鳴って、可笑しくもないのにい語尾に「ハハハッ」と乾いた笑いを付け足してしまった。
すると、課長はさっきと同じ意味あり気な笑みを浮かべ、さっきと同じように答えを曖昧にするのかと思わせた後、
「嘘じゃないよ」
と、はっきり言った。
「え...?」
「だから、俺と社長は君たちの想像どおり『特別な関係』だって言ったんだけど?」
微塵も罪悪感なんて抱いてない。
それどころか口許にも目許にも笑みすらたたえて。
そんな顔をして社長との不適切な関係を明かして来る無神経さに、
「じ、自分のせいで傷つく人が居ても何とも思わないんですか!?」
つい声が大きくなった私に、課長は表情を崩すどころか目尻のシワをより深くした。
「私にはこんな環境で仕事をするなんて、絶対に無理です」
私は勢いに任せてそう言って、さっき課長が私の鞄とコートをしまってくれたロッカーの扉を開けた。
その瞬間私の肩の後ろからヒュッと伸びてきた課長の手が
バンッ
という衝突音をさせてロッカーの扉を元の位置に戻した。
「今の...どういう意味?」
背後に立つ課長は、私の体に触れるか触れないかギリギリの距離を保ったまま、ゆっくりと唇を私の左耳に寄せて聞いてきた。
甘くて低い声と、吐息に、背中がゾクゾクする。
「こ、言葉のとおりです。お二人の関係を知ってしまった以上、私はここでは働けません」
「どうして?」
「それは…言いたくありません」
「真田さんって、まさか俺のこと好きとか?社長と俺が特別な関係だから働けないってそういうこと?」
あまりに的外れな質問に、理解するまで少し時間がかかった。
「なっ!?自惚れないでください!私、不倫するような男の人なんて絶っっ対に好きになりません!」
「へぇ。もしかして悪い男に結婚していることを隠して付き合われたとか?」
「それも違います!」
「…なら何で?」
「それは…」
「…理由によっては総務部に戻してあげてもいいけど?」
心配そうな、それでいて慈しむような眼差しが、課長の想いを語っているように見えた。
無関係の私が見ても分かるくらいに。
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「噂?」
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すると、課長はさっきと同じ意味あり気な笑みを浮かべ、さっきと同じように答えを曖昧にするのかと思わせた後、
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と、はっきり言った。
「え...?」
「だから、俺と社長は君たちの想像どおり『特別な関係』だって言ったんだけど?」
微塵も罪悪感なんて抱いてない。
それどころか口許にも目許にも笑みすらたたえて。
そんな顔をして社長との不適切な関係を明かして来る無神経さに、
「じ、自分のせいで傷つく人が居ても何とも思わないんですか!?」
つい声が大きくなった私に、課長は表情を崩すどころか目尻のシワをより深くした。
「私にはこんな環境で仕事をするなんて、絶対に無理です」
私は勢いに任せてそう言って、さっき課長が私の鞄とコートをしまってくれたロッカーの扉を開けた。
その瞬間私の肩の後ろからヒュッと伸びてきた課長の手が
バンッ
という衝突音をさせてロッカーの扉を元の位置に戻した。
「今の...どういう意味?」
背後に立つ課長は、私の体に触れるか触れないかギリギリの距離を保ったまま、ゆっくりと唇を私の左耳に寄せて聞いてきた。
甘くて低い声と、吐息に、背中がゾクゾクする。
「こ、言葉のとおりです。お二人の関係を知ってしまった以上、私はここでは働けません」
「どうして?」
「それは…言いたくありません」
「真田さんって、まさか俺のこと好きとか?社長と俺が特別な関係だから働けないってそういうこと?」
あまりに的外れな質問に、理解するまで少し時間がかかった。
「なっ!?自惚れないでください!私、不倫するような男の人なんて絶っっ対に好きになりません!」
「へぇ。もしかして悪い男に結婚していることを隠して付き合われたとか?」
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