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赤い粉雪
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学校からの帰宅途中、白いカーディガンに小さな赤い染みがついているのに気がついて足を止める。
どこでつけたのだろう。
もしかしたらクラスの誰かが誤って私のカーディガンに赤いインクをつけてしまったのかもしれない。
お気に入りのカーディガンなので、帰ったらお母さんに染みを落とせるか聞いてみよう。
そう思って再び足を踏み出そうとしたとき、先ほどついてなかった部分にも赤い染みがついているのに気が付いた。
いつの間にか制服のスカートやカーディガンのあちらこちらに赤い斑点ができている。
視界の隅でちらりと赤い何かが舞い落ちる。
今まで気づかなかったのが不思議なほど不自然な赤い雪が、はらはらと赤黒い雲から舞い落ちていた。
赤い粉雪――。
今まで見たことのない色の雪に不安を感じ、段々と恐ろしさが募って胸を圧迫する。
突然背後から女の悲鳴が聞こえた。
振り返ると体中から血を噴出させた女が苦しそうに喉を掻きむしっている。
突然放り込まれた非現実的な世界に私の頭は真っ白になるが、これだけは辛うじて理解できた。
次に悲鳴を上げるのは私だと――。
どこでつけたのだろう。
もしかしたらクラスの誰かが誤って私のカーディガンに赤いインクをつけてしまったのかもしれない。
お気に入りのカーディガンなので、帰ったらお母さんに染みを落とせるか聞いてみよう。
そう思って再び足を踏み出そうとしたとき、先ほどついてなかった部分にも赤い染みがついているのに気が付いた。
いつの間にか制服のスカートやカーディガンのあちらこちらに赤い斑点ができている。
視界の隅でちらりと赤い何かが舞い落ちる。
今まで気づかなかったのが不思議なほど不自然な赤い雪が、はらはらと赤黒い雲から舞い落ちていた。
赤い粉雪――。
今まで見たことのない色の雪に不安を感じ、段々と恐ろしさが募って胸を圧迫する。
突然背後から女の悲鳴が聞こえた。
振り返ると体中から血を噴出させた女が苦しそうに喉を掻きむしっている。
突然放り込まれた非現実的な世界に私の頭は真っ白になるが、これだけは辛うじて理解できた。
次に悲鳴を上げるのは私だと――。
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