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1章
モテただけ
ホームに電車が滑り込んでくる。オレらが通う男子校はここから電車で30分ほどかかる田舎にある。
結構な込み具合の電車に最初は驚き乗れるのかと不安になったが1か月もたつと慣れたものだ。
海瑠が先に乗り込み乗客を奥に押し込みドア近くに空間を作ってくれる。そこにオレは乗り込みドア横のポールにつかまり立ったまま目的地の駅まで行く。こっちのドアは目的地に着くまで開くことはない。
無視したままここまで来たオレだが、昨日のことを気にした風もない通常運転の海瑠にイラつきとうとう話しかけてしまった。
「お前なー絶交って言っただろ!何ふつーに迎えに来て一緒に電車乗ってんだよ」
ドアと海瑠に挟まれながら20cm以上も背が高い海瑠を見上げるように睨みつける。
「62回目の絶交だっけ?」
「数えてんじゃねーYO!」
「だってよく考えたら俺悪いこと何もしてないし」
悪びれずに言う海瑠にカッとなる。
だけどそう言われると海瑠は何もしていない。
ただ合コンに遅れてやってきてモテただけだ。
だけど…
「お、オレのファーストキスの邪魔しやがって!」
そうだ、こいつはオレの貴重なチャンスを邪魔しやがった。
見上げ睨む目に力をこめると見下ろす海瑠の目がスッと細められた。
いつもの優しい柔らかなまなざしとは程遠いその瞳にブルッと震えた時、左から海瑠の右手が迫ってくるのが見えた。
(まさか殴られる…?!)
「…ひっ」
身をすくめ思わず目を瞑ったがいつまでたっても衝撃は訪れず唇に柔らかな感触を感じた。
目を開けると海瑠の右手がオレの口元をぬぐった後そのままペロリとその指をなめた。
「っな…」
「ジャムついてた 今朝はジャムパンだったんだね甘いや」
ニコリと微笑むこいつは絶対反省なんてしてなさそうだ。
「お前な…」文句を言いかけた時1つ目の駅に着いたのか乗車率200%だろうというような車両に大勢の人が乗り込んできて扉と海瑠の間に挟まれる。
つぶれる~と思ったがオレの顔の横のドアのガラスに海瑠の大きな手がドンと突かれてオレの周りには空間が作られた。
ポールと海瑠の体に守られてつぶされることから免れたようだ。
「あ…ありがと」
つぶされずにすんだお礼だ。けっしてジャムのことではない。
結構な込み具合の電車に最初は驚き乗れるのかと不安になったが1か月もたつと慣れたものだ。
海瑠が先に乗り込み乗客を奥に押し込みドア近くに空間を作ってくれる。そこにオレは乗り込みドア横のポールにつかまり立ったまま目的地の駅まで行く。こっちのドアは目的地に着くまで開くことはない。
無視したままここまで来たオレだが、昨日のことを気にした風もない通常運転の海瑠にイラつきとうとう話しかけてしまった。
「お前なー絶交って言っただろ!何ふつーに迎えに来て一緒に電車乗ってんだよ」
ドアと海瑠に挟まれながら20cm以上も背が高い海瑠を見上げるように睨みつける。
「62回目の絶交だっけ?」
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だけどそう言われると海瑠は何もしていない。
ただ合コンに遅れてやってきてモテただけだ。
だけど…
「お、オレのファーストキスの邪魔しやがって!」
そうだ、こいつはオレの貴重なチャンスを邪魔しやがった。
見上げ睨む目に力をこめると見下ろす海瑠の目がスッと細められた。
いつもの優しい柔らかなまなざしとは程遠いその瞳にブルッと震えた時、左から海瑠の右手が迫ってくるのが見えた。
(まさか殴られる…?!)
「…ひっ」
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目を開けると海瑠の右手がオレの口元をぬぐった後そのままペロリとその指をなめた。
「っな…」
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「お前な…」文句を言いかけた時1つ目の駅に着いたのか乗車率200%だろうというような車両に大勢の人が乗り込んできて扉と海瑠の間に挟まれる。
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