悠遠の誓い

angel

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8章

ご褒美

期末のテストが返却されて9教科のうち3教科も平均点以上があった。
しかも赤点が1つもなかったんだ。快挙だ。オレの人生始まって以来の快挙。

「しょーちゃん頑張ったね」

この結果は海瑠の教えあってこその物だったが褒められて嬉しかった。オレがんばった。へへ

頑張ったご褒美にとテスト休み期間中のこの日、都内のホテルのスィーツブッフェに連れてきてくれた。
電車の中づり広告で見ていてオレはこれを知ってた。一人5千円以上もするんだ。オレの毎月のお小遣い3000円より高いんだ。美味しそうって思ってたけど声に出して言ったことなかったのに。
高すぎるって何回も断ったのに。

「作ったゲームが評判良くってね。結構儲かったんだ、だから平気。しょーちゃんスゴイ頑張ってたからおごらせて?」
なんていうもんだから…
オレは少ない服の中から比較的新しめのTシャツとパンツで来た。ホテルにこんな服装で入れてくれるのかはわかんなかったけど迎えに来た海瑠かいるも似たような恰好だったからホッとした。

いつもとは違う すいてる電車に乗って大きな駅で降りる。休みの日にわざわざ都内まで出るって、ふふっ。なんかデートっぽい?1歩前を歩きながら常にオレを気にしてくれてエスカレーターにちゃんと乗れるか見てくれる。乗れるに決まってるのに、エスコートされてるみたいで照れくさかった。ターミナル駅はごった返しててはぐれないか心配で海瑠のシャツの裾を掴んで歩いた。

こんなオレたちってどう見えてるんだろう?仲の良い友人?兄弟?幼馴染?


ホテルにつくとドアマンがドアを開けてくれた。ロビーは天井が高くて広くて煌びやかで緊張した。最上階にあるレストランに行くためエレベーターに乗る。重厚な扉が開き乗り込むと、なんの抵抗も感じないうちに最上階に着いた。さすが最高級ホテルのエレベーターだなと感心する暇もなく目の前に広がるレストランの入り口。大人気なのか行列ができてる。しかも並んでるほとんどが女子だった…。
たまにいる男も彼女連れで、男同士なんてオレらしかいないんじゃ?
列に並ぼうとすると海瑠が何やら係員さんと話し始め、列から外れて案内された。
人気のない道を進み赤いじゅうたん敷の金ぴか手すりの階段を上がる。オレら…こんな普通の格好で来て場違いなんじゃ?
さっきエレベーターを降りたのが最上階だと思ってた。だってそれ以上 上の階は表示されてなかったもの。階段を上がりきると木彫のドアがあり係員さんが開けてくれたソコに入る。

広いその部屋の窓は天井から床まで全部ガラスだった。こわごわ近寄ると眼下に広がる都会の風景。人がアリンコより小さく見えた。
綺麗な真っ赤なバラが飾られた真っ白なテーブル。ゴージャスな椅子に座ると係員さんが説明を始めた。
部屋の一角がバルコニーのようになってて階下が見えた。そこから緩やかなカーブを描いて降りる階段はここも真っ赤なじゅうたん張りだった。一般客が階下のテーブルで思い思いの食べ物を取ってきて食べているのが見えてオレの喉が鳴る。飲み物はこの部屋専用のメイドさんに頼むとなんでも持ってきてくれるらしい。

今日のために朝ごはんも昼ごはんも抜いてきたんだ。早く食べたい。
係員さんの説明も耳に入らず階下を見てた。


このコーナーは不思議の国のアリスがテーマになってるんだな。ぐにゃりと曲がった時計を模したケーキやチェシャ猫のクッキーを皿に乗せる。ハートの女王のカシスケーキは取らない、この人はキライだ。
こっちは夏祭りがテーマのゾーンだ!俺の大好きなりんご飴やいちご飴がある。どっちにしよう…とりあえずお腹のことを考えて小さな姫リンゴ飴を取る。このタコヤキに見えるものはカステラにチョコソースとチョコスプレーがかかってるんだな。よくできてるなぁ。棒にささったチョコバナナと袋に入ってる綿あめも持つとお皿も手もいっぱいだ。
まだまだ欲しいのはいっぱいあるけど一旦席に戻って…と思ってるとオレの手から皿が消えた。

「持っていくよ」 

海瑠だ。なぜか周りから小さな悲鳴が上がる。
オレは皿と綿あめの袋を海瑠に渡し、係員さんから次の皿を受け取りさらなるスイーツを物色した。

感想 12

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