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お菊の独り言
ひとつめ 色打掛
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目が覚めたのは薄暗い部屋…だが部屋にしては異様に広く、かなり冷え込んでいる。冷たい床が体を冷やし、体の動きを鈍らせる様な寒さをしている。
しばらく周りを見ていると正面の扉が開き、手燭を持った長髪で初老の老婆が現れた。
「お目覚めですか」
顔は笑っているが声は明らかに笑っておらず、薄気味が悪い。隙間風が手燭に灯された火を揺らすのと同時に、周囲の光景もゆらゆらと揺れるように見える。
「はじめましてお菊様、私はつゆと申します…以後お見知り置きを」
真っ直ぐ伸びた背を曲げ、お辞儀しまた背を伸ばす。
「あの…ここは?」
「ここは桃源城、この城主様の右猿様の城になります」
桃源城…鬼が住まうと噂の城だ…城主の右猿は城下町に姿を見せず、外出する際には巨大な馬車で移動している。一説にはその右猿は鬼ではないかと言われている。
「お菊様、貴方様は右猿様の正妻として選ばれました」
「私が…正妻…?」
「はい、右猿様は貴方様のことを大変お気に召しており、是非正妻として迎え入れたいと申されておりました」
「どうして私なんかが…」
「それは私には分かりませぬ、気になるのであれば是非右猿様へお聞きくださいまし」
ケタケタと笑い、異常なまでにつり上がった目と口角を見ると、人間ですらないと思える。
「さて、これより右猿様とのお見合いを行いますので…こちらへどうぞ」
ぐるりと後ろを向き、着いてくるよう促されるがままに部屋を出る。
部屋を出て目の前は窓があり、外には雪が降り木々が重さに耐えきれずに異様な曲がり方をしている。そこかしこから唸り声のような、叫び声のような声が聞こえてくる。獣とは違う、この世のものとは思えぬ異様な声が先程居た部屋から聞こえてくる。老婆は部屋を出て右の方へと歩んでいる。逆の左に目をやると、かなり長い廊下が伸びている。廊下の少し奥には、異様に頭の大きな男が歩いていっている。毛髪はなく、しわに覆われた皮を見るとおそらくかなりの老人のようだ。
「さぁ、こちらですよお菊様」
老婆の方に目をやると、またあの人間とは思えぬ表情でケタケタと笑いながらこちらを見ている。笑う度に長い髪が揺れ、まるで煙のようでなおのこと不気味さを醸し出している。
言われたように老婆の背を追っていく、外は明るいのになぜがずっと火のついた手燭を持ち歩いている。
最奥には階段があり、天井がかなり高く横もかなりの広さをしている。壁に目をやれば、不気味な絵が描かれている。右腕が異常に長い鬼と、お侍様が睨み合っている絵だ。恐ろしくも荘厳で、値を付ければいくらになるか分からない程だ。階段を降り、顔を上げると大きな正面扉に阻まれており、外に出られそうにもない。
「お、それが例のお嬢さんですかい?」
正面扉の見張りであろう男が声をかけてきた。お侍ではなく足軽といった風貌で、下手に纏められたまげを見るとかなり下級のようだ。
「治五郎、今から右猿様の所にお通しするところだよ、慎みなさい」
「おいおいそりゃホントか?そいつは失礼したな」
それを聞くと男はまた門番としての役目を果たすようにまた視線を元に戻すと、石のように固まってしまった。石のようとは言ったが、比喩ではなくそのままの意味で石となった。精巧に掘られた石の像が置かれているようにすら見える。
正面扉を左に曲がると大きな扉を目の前にして老婆の足が止まる。
「この先に右猿様がお待ちしております、心の準備はよろしいですか?」
「……おめかしなどしてはおりませぬが…よろしいのでしょうか…?」
「あぁよろしいのですよォ、右猿様はそのままのあなたを連れてこいと申しておりましたのでね…」
ケタケタと笑っているのは変わらないが、体の至る箇所から異様な軋む音が聞こえる。
大きな扉が開き、右猿の姿が露わとなる。顔半分は骸骨で、体は細く肌は赤黒く身体中に傷が見える。だがそんな事も気にならないほど異様ななのが「腕」だった。左腕に比べて右腕が異常に長く、身体中には傷跡があるが腕だけが真新しく、赤黒く細い体とは違い筋骨隆々で体毛に満ちている。
「ようお菊、まぁそこに座ってくれ」
「…失礼致します」
鋭い爪に、指先の欠けた手で杯をあおっている。
「そんな固くなくてもよい、言いたいことを言ってみせよ」
「…私は貴方様とは初対面のはずですが」
「そうだな、お主がわしを目にするのは初めてであろうな…わしがただ、お主を見ていただけだからな」
「…なぜ私なのですか」
「お主の生まれた時が悪かったのだ」
話によると、手前の生贄から1万人目の子供を生贄として「食らう」のが習わしとしてあり、そのせいだと言った。その瞬間に生まれた子は巻物に名前が刻まれ、居場所がずっと記される。
だからこそ攫うことも出来たんだとか…あまりにも色々が現実離れしていて、理解し難い。
「それで…なぜわざわざお見合いなんてするのですか?」
「お主の最後の言葉を聞くためにな、これも習わしだ…それで、何かあるかな?」
「……ただ、幸せになりたかったです」
「承知した…その言葉…しかと覚えておこう…式は夜にて執り行う、それまでに準備を済ませておくが良い」
立ち上がり部屋を出て、扉が閉められる。
「それでは、お部屋にてご支度の方をお願い致しますね」
また老婆の後ろをついて行き、目覚めた部屋にまた戻された。
そんなことをただ受け入れるほど私も愚かではない。私は幸せになりたい、ただ人として生きていたい…逃げ出そう…そう逃げるしかない。
「そうそう…一応申しておきますが逃げようなどとはお考えにならない方が身のためですよ…お菊様にとって最悪を味わいたいなら…決して止めませんがね」
少しだけ開いた襖の間から両目が覗いていた。その目はずっと三日月の形になるほど曲がり笑っている。ずっとケタケタ笑い、不気味な軋む音を響かせながら襖が閉じられた。
この部屋を出るのは簡単…でもその後が問題なのだ…あの老婆に一瞬だけ見えた巨大な頭の老人…正面門の石像…どうやって出たものか。
部屋はただ広く床は畳で屋根はどう頑張っても届かない高さだ。でも一つだけ目を引くものがある…真っ赤な色打掛…美しくもおどろおどろしい色打掛だ。
だが私はあんなものの妻になるつもりもない…だが他に手はない。色打掛を身につけ、襖を開ける。
横にはつゆが立っていて、外には美しい桜が散っている。
「美しいわよ、おきく」
「つゆ、私旦那様の所に行くわ」
「えぇ、承知致しました」
つゆの後ろをゆっくり歩み、恋路の始まりに向かっていく。左を見やると美しい総一郎殿がいつものように腕組みをして茶菓子を取りに行っているのが見えた。小さい頃からこの桃源城にいて、あまり言葉を交わさずに別れることとなった。後ろ姿だけでも見られて良かった。最奥の階段には昔から変わらず鬼と宗玄様の戦いが描かれている。つゆが言うには、鬼の名前は猿叫…この絵は宗玄様がその猿叫を討伐する時の絵なんだとか。決着は宗玄様が右腕を失いながらも討伐したのだそうな。
「やぁつゆさんときくさん!これからどこに行くんですかい?」
正面出口を出ようとすると、治五郎さんに話しかけられた。いつもと同じように軽い調子に
「嫁ぎに行くのよ、これが最後かもしれないから挨拶しておきなさい」
「ほんとですかい!お幸せに!」
そういって送り出してくれる治五郎のの目には涙が見えた。
扉を出ようとした瞬間、城の奥から伸びてきた猿のような腕に鷲掴みにされた。
「きく…いや…お菊、まさかそれを着てくれるとは思ってもみなかったよ」
腕が徐々に短くなるのと同時に、奥から右猿がずりずりと座ったままの姿勢でこちらに詰め寄ってくる。座ったままなのに天井に頭を擦り付ける程の巨体だ。私を握る手には力が徐々に強まり、体を締め付ける。口から全て出てしまいそうなほど強い力だ。
「お菊…今のお主はきくに食われておる」
「きく…?」
きくさんは桃源城の城主の一人娘で、嫁入りの道中不慮の事故によって命を落としたそうな。その嫁入りの際に着ていたのがこの色打掛なのだそうだ。
「その色打掛には記憶が染み付いていて、お主は過去の情景を見ておったのだ」
下を見やると、あの老婆が砕け散っていた。人の体ではなく、カラクリのような無機質な筒の内側から炭のように黒い液体がどんどんと広がっていっているのが見える。
「……おつゆの殻が壊れてしまった…また作り直さねばならぬな……まぁ、手間も省けた…習わしを始めよう」
私は掴まれたまま、奥の部屋へと連れていかれた。私が叫ぶ声すら聞きもせず、ただ私が冒したことを咎めるために…
………………………………………………………
お菊は「色打掛」となった、右猿の手によって彼女は色打掛に呑み込まれ、またひとつ色打掛の色が増えた。この世のものとは思えない地獄の痛みを味わいながら、この色打掛に呑み込まれたお菊は、永遠に苦痛を味わいながら色打掛と共に朽ちてゆくのだった。
しばらく周りを見ていると正面の扉が開き、手燭を持った長髪で初老の老婆が現れた。
「お目覚めですか」
顔は笑っているが声は明らかに笑っておらず、薄気味が悪い。隙間風が手燭に灯された火を揺らすのと同時に、周囲の光景もゆらゆらと揺れるように見える。
「はじめましてお菊様、私はつゆと申します…以後お見知り置きを」
真っ直ぐ伸びた背を曲げ、お辞儀しまた背を伸ばす。
「あの…ここは?」
「ここは桃源城、この城主様の右猿様の城になります」
桃源城…鬼が住まうと噂の城だ…城主の右猿は城下町に姿を見せず、外出する際には巨大な馬車で移動している。一説にはその右猿は鬼ではないかと言われている。
「お菊様、貴方様は右猿様の正妻として選ばれました」
「私が…正妻…?」
「はい、右猿様は貴方様のことを大変お気に召しており、是非正妻として迎え入れたいと申されておりました」
「どうして私なんかが…」
「それは私には分かりませぬ、気になるのであれば是非右猿様へお聞きくださいまし」
ケタケタと笑い、異常なまでにつり上がった目と口角を見ると、人間ですらないと思える。
「さて、これより右猿様とのお見合いを行いますので…こちらへどうぞ」
ぐるりと後ろを向き、着いてくるよう促されるがままに部屋を出る。
部屋を出て目の前は窓があり、外には雪が降り木々が重さに耐えきれずに異様な曲がり方をしている。そこかしこから唸り声のような、叫び声のような声が聞こえてくる。獣とは違う、この世のものとは思えぬ異様な声が先程居た部屋から聞こえてくる。老婆は部屋を出て右の方へと歩んでいる。逆の左に目をやると、かなり長い廊下が伸びている。廊下の少し奥には、異様に頭の大きな男が歩いていっている。毛髪はなく、しわに覆われた皮を見るとおそらくかなりの老人のようだ。
「さぁ、こちらですよお菊様」
老婆の方に目をやると、またあの人間とは思えぬ表情でケタケタと笑いながらこちらを見ている。笑う度に長い髪が揺れ、まるで煙のようでなおのこと不気味さを醸し出している。
言われたように老婆の背を追っていく、外は明るいのになぜがずっと火のついた手燭を持ち歩いている。
最奥には階段があり、天井がかなり高く横もかなりの広さをしている。壁に目をやれば、不気味な絵が描かれている。右腕が異常に長い鬼と、お侍様が睨み合っている絵だ。恐ろしくも荘厳で、値を付ければいくらになるか分からない程だ。階段を降り、顔を上げると大きな正面扉に阻まれており、外に出られそうにもない。
「お、それが例のお嬢さんですかい?」
正面扉の見張りであろう男が声をかけてきた。お侍ではなく足軽といった風貌で、下手に纏められたまげを見るとかなり下級のようだ。
「治五郎、今から右猿様の所にお通しするところだよ、慎みなさい」
「おいおいそりゃホントか?そいつは失礼したな」
それを聞くと男はまた門番としての役目を果たすようにまた視線を元に戻すと、石のように固まってしまった。石のようとは言ったが、比喩ではなくそのままの意味で石となった。精巧に掘られた石の像が置かれているようにすら見える。
正面扉を左に曲がると大きな扉を目の前にして老婆の足が止まる。
「この先に右猿様がお待ちしております、心の準備はよろしいですか?」
「……おめかしなどしてはおりませぬが…よろしいのでしょうか…?」
「あぁよろしいのですよォ、右猿様はそのままのあなたを連れてこいと申しておりましたのでね…」
ケタケタと笑っているのは変わらないが、体の至る箇所から異様な軋む音が聞こえる。
大きな扉が開き、右猿の姿が露わとなる。顔半分は骸骨で、体は細く肌は赤黒く身体中に傷が見える。だがそんな事も気にならないほど異様ななのが「腕」だった。左腕に比べて右腕が異常に長く、身体中には傷跡があるが腕だけが真新しく、赤黒く細い体とは違い筋骨隆々で体毛に満ちている。
「ようお菊、まぁそこに座ってくれ」
「…失礼致します」
鋭い爪に、指先の欠けた手で杯をあおっている。
「そんな固くなくてもよい、言いたいことを言ってみせよ」
「…私は貴方様とは初対面のはずですが」
「そうだな、お主がわしを目にするのは初めてであろうな…わしがただ、お主を見ていただけだからな」
「…なぜ私なのですか」
「お主の生まれた時が悪かったのだ」
話によると、手前の生贄から1万人目の子供を生贄として「食らう」のが習わしとしてあり、そのせいだと言った。その瞬間に生まれた子は巻物に名前が刻まれ、居場所がずっと記される。
だからこそ攫うことも出来たんだとか…あまりにも色々が現実離れしていて、理解し難い。
「それで…なぜわざわざお見合いなんてするのですか?」
「お主の最後の言葉を聞くためにな、これも習わしだ…それで、何かあるかな?」
「……ただ、幸せになりたかったです」
「承知した…その言葉…しかと覚えておこう…式は夜にて執り行う、それまでに準備を済ませておくが良い」
立ち上がり部屋を出て、扉が閉められる。
「それでは、お部屋にてご支度の方をお願い致しますね」
また老婆の後ろをついて行き、目覚めた部屋にまた戻された。
そんなことをただ受け入れるほど私も愚かではない。私は幸せになりたい、ただ人として生きていたい…逃げ出そう…そう逃げるしかない。
「そうそう…一応申しておきますが逃げようなどとはお考えにならない方が身のためですよ…お菊様にとって最悪を味わいたいなら…決して止めませんがね」
少しだけ開いた襖の間から両目が覗いていた。その目はずっと三日月の形になるほど曲がり笑っている。ずっとケタケタ笑い、不気味な軋む音を響かせながら襖が閉じられた。
この部屋を出るのは簡単…でもその後が問題なのだ…あの老婆に一瞬だけ見えた巨大な頭の老人…正面門の石像…どうやって出たものか。
部屋はただ広く床は畳で屋根はどう頑張っても届かない高さだ。でも一つだけ目を引くものがある…真っ赤な色打掛…美しくもおどろおどろしい色打掛だ。
だが私はあんなものの妻になるつもりもない…だが他に手はない。色打掛を身につけ、襖を開ける。
横にはつゆが立っていて、外には美しい桜が散っている。
「美しいわよ、おきく」
「つゆ、私旦那様の所に行くわ」
「えぇ、承知致しました」
つゆの後ろをゆっくり歩み、恋路の始まりに向かっていく。左を見やると美しい総一郎殿がいつものように腕組みをして茶菓子を取りに行っているのが見えた。小さい頃からこの桃源城にいて、あまり言葉を交わさずに別れることとなった。後ろ姿だけでも見られて良かった。最奥の階段には昔から変わらず鬼と宗玄様の戦いが描かれている。つゆが言うには、鬼の名前は猿叫…この絵は宗玄様がその猿叫を討伐する時の絵なんだとか。決着は宗玄様が右腕を失いながらも討伐したのだそうな。
「やぁつゆさんときくさん!これからどこに行くんですかい?」
正面出口を出ようとすると、治五郎さんに話しかけられた。いつもと同じように軽い調子に
「嫁ぎに行くのよ、これが最後かもしれないから挨拶しておきなさい」
「ほんとですかい!お幸せに!」
そういって送り出してくれる治五郎のの目には涙が見えた。
扉を出ようとした瞬間、城の奥から伸びてきた猿のような腕に鷲掴みにされた。
「きく…いや…お菊、まさかそれを着てくれるとは思ってもみなかったよ」
腕が徐々に短くなるのと同時に、奥から右猿がずりずりと座ったままの姿勢でこちらに詰め寄ってくる。座ったままなのに天井に頭を擦り付ける程の巨体だ。私を握る手には力が徐々に強まり、体を締め付ける。口から全て出てしまいそうなほど強い力だ。
「お菊…今のお主はきくに食われておる」
「きく…?」
きくさんは桃源城の城主の一人娘で、嫁入りの道中不慮の事故によって命を落としたそうな。その嫁入りの際に着ていたのがこの色打掛なのだそうだ。
「その色打掛には記憶が染み付いていて、お主は過去の情景を見ておったのだ」
下を見やると、あの老婆が砕け散っていた。人の体ではなく、カラクリのような無機質な筒の内側から炭のように黒い液体がどんどんと広がっていっているのが見える。
「……おつゆの殻が壊れてしまった…また作り直さねばならぬな……まぁ、手間も省けた…習わしを始めよう」
私は掴まれたまま、奥の部屋へと連れていかれた。私が叫ぶ声すら聞きもせず、ただ私が冒したことを咎めるために…
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お菊は「色打掛」となった、右猿の手によって彼女は色打掛に呑み込まれ、またひとつ色打掛の色が増えた。この世のものとは思えない地獄の痛みを味わいながら、この色打掛に呑み込まれたお菊は、永遠に苦痛を味わいながら色打掛と共に朽ちてゆくのだった。
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