幼女のようじょ

えあのの

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第一章 出会い

5日目 「ラピルパンの皮焼いちゃいました」

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(.....ということでお料理することになったんだけどどうしようかなぁ、この国の人.....そもそもこの世界の人の好みが分からないんだけど......)

「いつもはどういう朝ご飯なんですか?」

「そうねぇ、マリーお嬢様はお目覚めになるのが遅いのでいつも簡単に済ませていますよ。うちには専属のパン職人がいますので.....日替わりのパンをお召し上がりになりますね」

 そうソフィアが答えると、

「パンですか!」

 みよはきらきらと目を輝かせていた。

(そういえば、塞ぎ込んでた私におばあちゃんがよくパンを焼いてくれたっけ......)

「私、すっごく美味しいパンしってるんです」

 そう、彼女の大好物であるメロンパンだった。

「それならラピルの実を砂糖と混ぜて固めたものをパンに乗せて焼いたラピルパンというのがありますが......」

 ソフィアがそう答えると何やら含み笑いで、みよはこう言った。

「ふっふっふ、甘いわね! ソフィアさん!」

「えっ?」

 ソフィアはなぜみよが急にそんなことを言ったのか分からないようだった。

「使う果実はそれで結構です! でも、もっと美味しい食べ方があるんですよ!」

 みよは得意げな顔でそう言った。

「まずはですね.....溶き卵、砂糖、ホットケーキミックスに溶かしたバターを加えてください。そうしたら好きな大きさに丸めてバターナイフとかでつぶすんです!」

 ソフィアは一生懸命メモを取っていた。

「すみません、そのホットケーキミックスというのは?」

「あー、本当は薄力粉って言うのが必要なんだけど......小麦粉でも大丈夫かな......」

(料理通の人に絶対怒られる......って言っても知ってる人誰もいないからいいよね!)

「あと重曹って言ってわかる? 膨張剤みたいなものなんだけど......」

「それならありますよ!」

 ソフィアは棚からそれらしい重曹のような粉を出してきてくれた。

「それなら小麦粉と砂糖を4対1くらいの割合でまぜてそこに重曹の変わりになるものと塩を少し加えれば......」

「これでいいんですか?」

 さすが、メイドさんである。非常に手際が良かったのですぐにできそうだ。

「はい、そうです! あとはさっきのとまぜて焼き上げた後に上からラピル果汁と砂糖を溶かしたものをかけて固まるのを待てば完成です!」

「では、今から焼いてまいります」

(私だっておばあちゃんに迷惑かけないようにってずっと料理のお手伝いをしてきたんだから!きっと大丈夫......だよね?)

 するとマリーが眠い目を擦りながらみよの方に近づいてきた。

「あ、マリー起きてきたんだ! おはよう! 2回目だけどね」

「ねぇ、みよは何してるの~?」

 マリーは半開きの目でそう呟いた。

「朝ごはん作ってたんだよ~マリーのために!」

 そう私が言うとマリーは、ぱーっと笑顔になって喜びを表現していた。

「ほんと~!? うれしい.....」

(なんだか朝だからかマリーがふわふわしている......かわいい)

 よしよし、みよはマリーの寝癖のたった長い髪をとかすように頭を撫でた。

「も~みよやめて~」

 そう言いながらもマリーは満更でもないようだ。

 そんなことをしていると何やら甘くてそれでいて香ばしい匂いがしてきた。どうやらマリーもその香りに気がついたみたいだ。

(そろそろ完成かな.....)

「みよ様。焼き上がりました」

「ありがとう。やっとできた!」

 出来上がったそれは、みよが元いた世界で食べたそのものだった。

「そう名付けてこれは"ラピルパンの皮焼いちゃいました"!」

(私が大好きだったこれ、マリーにも気に入って貰えるかな......)

 みよはパンを口に運ぶマリーをじっくりと見つめていた。

「何これ! 美味しいわ! やっぱりあなたをうちに招いて正解だったわ! 毎日作って!」

 美味しいものを食べて目覚めたのかマリーはいつもの感じに戻っていた。

「えー、そのために私を呼んだの~?」

「えっ、あ、それは違うけど......」

「まあいいや、マリーが喜んでくれたならそれで」

(マリーの笑顔でご飯3杯はいけるね! もっとも米なんてこの国にはないけど)

 美味しそうにパンを頬張るマリーは思いついたように喋りだした。

「決めたわ! みよ! 今日は買い物へいきましょう! みよに新しい服を買ってあげるわ!」





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