異世界転生した最強の開眼者

遠月 アヤメ

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第7話

ルベーク村

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「ハルトそろそろ森を抜けそうだよ」


もふもふはハルトの顔を眺めながら伝えた。



目の前に広がる眩しい光に目が眩む。


光が全身を包見込み長かった暗闇の森を抜け
た。


そこには、小さな村がポツリと見える。



「もふもふ村だ!!」


「やっと長かった暗闇の森を抜けたぞ。」


「村に着いたら、何か美味いものでも食べよう」



ハルトは笑顔でヨダレをすすりながら、もふもふに問いかけた。



もふもふは、ジーッとハルトを見て



「でもハルト・・・美味しいもの食べるって言ってるけど、お金あるの?」



ハルトは「はっ!」っと声を上げ、立ち止まった。


絶望感に満ち溢れ、ハルトの目には涙が溜まっている。



もふもふは、はぁーっとため息をついて、


「もしかしたら、村にギルドがあるかもしれないから、とりあえず村に行こうか」


「ギルドがあれば、報酬クエストの依頼があるし、クエストをこなして、お金を貯めよう」


っとハルトに伝える。



ハルトは目をうるうるさせながら、もふもふの顔を見て、

「ギルド?!」


首を傾げながら、キョトンとしている




もふもふも、ハルトの顔を見ながらキョトンとしていた。


「えっ!もしかして、ハルトって・・」

「ギルド知らないの?」



キョトンとしていた、もふもふだったが、衝撃的な事実が今ここにあるのでは無いかと思い、ビックリした表情へと変えた。




ハルトは首を傾げながら



「うん。知らない」


っとだけ言って、村を眺めながらヨダレを垂らす。




もふもふはピョーンと飛び上がり




「えぇぇーーーーー!!!」




っと叫んだ。



もふもふの声は、暗闇の森に響き渡る。




「えっ!えっ!ハルト・・ギルドだよ?」



「知らないってありえないよ」


「じゃあ、今までどうやって生きてきたの?!」



「人間はギルド報酬でお金を稼ぎ、生計を立てているんだよ」



「今まで、どうしてたの?」






もふもふの頭の中は、疑問だらけになりハルトを質問責めにした。






ハルトは垂らしたヨダレを拭き、もふもふの顔を見て




「あーー・・えぇーーと・・」




少し時間を空けてから、決意したかのように、今までことを話し出した。



【自分はこの世界の人間でないこと】


【目覚めたら洞窟にいたこと】


【アイリス神のこと】


【異常ステータスのこと】


すべて包み隠さず、もふもふに伝えた。




もふもふは、何度かピョーンと飛び跳ねてビックリしていたが、途中からキョトンとしてした。


ビックリを通り越して、笑えてきたもふもふはハルトを見て



「ハルトの異常な強さは、そこにあったんだね」


「この世界のこと何もしらないってことも理解出来たよ。」



「村に行く前に、この世界のことを僕がわかる限りハルトに教えてあげる」




もふもふは語り出した。





まず、この世界は4つの大陸で分かれているんだ。


「火の大陸」

「水の大陸」

「風の大陸」

「土の大陸」

この4つの大陸はかつて一つの大きな大陸だった。

しかし数千年前、闇の神現れ世界を統一しようとした。


それを阻止し闇の神を倒す為、火・水・風・土の神が力を合わせて極大魔法を使ったんだ。


その極大魔法の反動で大陸が裂け、4つの大陸に分かれたらしい。



そんでもって、今ハルトがいる大陸が土の大陸となるんだよ。


土の大陸は、森や山、洞窟といった環境がメインの大陸になるかなー


ちなみに、この世界のには、人間、亜人、魔物が存在しているんだけど、基本的には魔物が悪い奴、人間や亜人は協力関係にあるんだよ。


魔物は、人間や亜人を殺して食べたりするんだ。人間や亜人を食べることで、力をつけることができるみたい。


人間と亜人の目的は平和な世界を作ることで


目的が同じだから、協力して一緒に平和な世界を作ろうって意気投合し、魔物を討伐する組織ができたんだよ。


それが、さっき言った【ギルド組織】ってやつね。



ギルド組織にもランク付けされてて


上級ギルド

中級ギルド

下級ギルド


の3つのギルドがあり、各階級別にさまざまなギルドが存在しているんだよ。



どこかのギルドにハルトも入れば、討伐クエストや採取クエスト、依頼クエストなどに参加出来るし、無事に依頼達成できれば報酬がギルドから支払いされるってことだよ。



晴れて、美味い飯が食べれるってこと



ざっくり簡単に説明するとこんな感じだよ。




ハルトは腕を組みながら、頷いた。



「もふもふは、どうしてそんなにこの世界のこと詳しいのだい?」





もふもふは、「えっ?!」っとした表情を浮かべて沈黙した


「ハルト・・実は僕ね・・」


っと言ったあと、


「変化」っと叫んだ。


その瞬間、もふもふキツネから、人間型に変化した。


「実は僕は、狐型の亜人なんだよ」


「黙っててごめんね」


「隠すつもりは無かったんだけど、ハルトが、もふもふキツネの方が嬉しそうにしてたから言い出せなくて、、」




ハルトは目をキラキラさせながら、もふもふを上から下までジロジロ見ている。



もふもふは、日本の年齢で15歳ほど、髪の色は白く頭にはもふもふの耳、お尻には白いもふもふの尻尾がある。
ハルトは、耳と尻尾を触りたくて触りたくてモゾモゾしていた。



「こ、これからは隠し事は無しだからな!」


「そのかわり、隠し事をしていたのだから、真っ白なもふもふの耳と尻尾を触らせてください。」


「お願いします。」と、もふもふに言った。



もふもふは



「す、少しだけなら、、大丈夫です、」


っと恥じらいを見せていた。



ハルトが、もふもふの耳をヨダレを少し垂らしながら触ろうとしたとき



狐型亜人の、もふもふの胸がハルトのお腹に当たる



ハルトは「えっ?!」っと驚いた!



「胸に膨らみがある」


「もふもふさん?」



「あなたって・・」


「もしかして、もしかしてだけど」


「女の子・・かい?!」




もふもふは笑顔でハルトを見つめ



「うん!!」


っと元気いっぱいに答えた。







ハルトは少し時間をあけてから




「えぇぇーーーーーー!!」




と叫び、暗闇の森に響かせた。














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