幼馴染の境界線

番外編

校長直々の生徒会長への頼みごと

面倒なことになった。

生徒会長ということもあってか、
多々面倒なことには巻き込まれるが
今回は本当に面倒なことだ。

「白井、お前の友達である
   あの幼馴染カップルの痴話喧嘩が
    周りの迷惑にならないよう、
   生徒会長として見張っておいてくれ」

「はい！？」

今朝の朝礼で担任に頼まれてしまった案件。

僕だって・・・僕だって止めれるもんなら止めたいですよ！

あの二人には本っ当に迷惑噴射器ですからね。

痴話喧嘩だって、
あの二人にとっては『ただの幼馴染の喧嘩』であって
痴話喧嘩と認識してないんですよ。

それをどうやって止めろと！？

しかも、校長直々の頼みといわれてしまった案件は放置できない。


はぁぁ・・・
僕は今日もまた、振り回されないといけないようですね。

まぁ、どんなに迷惑ごとを増やされても
彼らが大切な友人であることには変わりなく、
これからもずっと仲良くしていきたいと思っていることは
口が裂けても言いませんけどね。

「さて、今日もやることが山積みですね」

「宙、あまり無理するなよ」

「ええ、ありがとうございます。
    大和君も熱中症などに気をつけて下さいね」

「ああ、気をつける」

大切な友人の一人である彼と他愛のない話をする、
それだけでも楽しくて仕方がない。

彼らと出会ってから僕の日常は
とても楽しく、とても愛おしいものとなった。

今日も、僕に出来ることを精一杯、頑張るとするか。

こうして、また僕のいつもの日常が始まった。