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本編
二十八話、そういや緋奈子は
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「あの、言ってる意味がよく・・・」
宙は困惑していた。
勿論、俺たちも困惑している。
「もう二徹してるんだろう。
俺の膝を貸すから少し、眠ったほうがいい」
「いえ、結構です」
即答かい!!
ほら、即答するから大和が落ち込んじゃってるよ。
「会長、そこは借りましょうよ~」
「そこの腐女子、ちょっと黙って下さい」
「ちぇ」
あー、そういや緋奈子は腐女子だったな。
妄想してるのはいつものことだから、すっかり忘れてたわ。
「なら・・・」
お、さっきまで落ち込んでいた大和が生き返った。
膝枕以外に何か思い付いたようだ。
「なら、お前を保健室に連れて行く」
そう言って大和は宙を抱き上げた。
・・・お姫様抱っこで。
「わぁ、大和先輩ナイスです!
御馳走様です!」
「ひーちゃん、やっぱりそこなのね・・・」
「勿論ですとも!」
「勿論ですとも、じゃありません!」
抱き上げられた宙は、
大和の腕の中でもがきながら言った。
「とにかく僕は大丈夫なので、おろして下さい!」
「駄目だ、保健室に連れて行く」
「ならせめて、自分の足で歩かせて・・・
って、ちょっと!!」
こうして、大和に連行された宙は保健室の先生に怒られ、
強制的に早退させられたのであった。
宙は困惑していた。
勿論、俺たちも困惑している。
「もう二徹してるんだろう。
俺の膝を貸すから少し、眠ったほうがいい」
「いえ、結構です」
即答かい!!
ほら、即答するから大和が落ち込んじゃってるよ。
「会長、そこは借りましょうよ~」
「そこの腐女子、ちょっと黙って下さい」
「ちぇ」
あー、そういや緋奈子は腐女子だったな。
妄想してるのはいつものことだから、すっかり忘れてたわ。
「なら・・・」
お、さっきまで落ち込んでいた大和が生き返った。
膝枕以外に何か思い付いたようだ。
「なら、お前を保健室に連れて行く」
そう言って大和は宙を抱き上げた。
・・・お姫様抱っこで。
「わぁ、大和先輩ナイスです!
御馳走様です!」
「ひーちゃん、やっぱりそこなのね・・・」
「勿論ですとも!」
「勿論ですとも、じゃありません!」
抱き上げられた宙は、
大和の腕の中でもがきながら言った。
「とにかく僕は大丈夫なので、おろして下さい!」
「駄目だ、保健室に連れて行く」
「ならせめて、自分の足で歩かせて・・・
って、ちょっと!!」
こうして、大和に連行された宙は保健室の先生に怒られ、
強制的に早退させられたのであった。
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