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出会い

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「ハァー?俺からぶつかった?この女が...ゲホッ」
「...うるせーよ。男がネチネチと」
小柄な男を殴り
「テメェーふざけ...あっ...お...お前たしか」
怯えながら、男が俺の方に指をさしながら
「ここらじゃ有名な、来栖梨穂(クルスリオ)だ」
「えっ...誰すか?」
「バカ...前に喧嘩売ってきた相手を全員ボコったて有名なんだよ。しかも一人で」
「えっ...」

 五人ぐらいいる男達が俺の顔を青ざめた顔で見て
 「ずみまぜんでした。ほんとはその子ぶつかってないんです、わざとぶつかりました」

頭下げながら言い

 「ハァー...俺にじゃねぇーだろ
    謝るのはよー。」
小柄な男の頭を掴み「あの女の子に謝れよ」
  「は..はい。....あのほんとにすみませんでした」

「.....」

「....」俺は女の子の方を目で見ると、震えながら唇を噛み締めていた
頭を掴んでいた手を離し
「...消えろ。クズ、次同じことしたら...許さねーから」

「は...はい。すみませんでした」
5人ぐらいの男達は慌てて走っていった


 「....大丈夫?」
俺はその子に声をかけると
 
 「だ...大丈夫です」
目に涙を溜めながら肩を震わせ「助けてくれてありがとうございます」

「怖かったよね...大丈夫?歩ける?」
俺は出来るだけ優しく話しかけ
女の子はフルフルと首を横に振り
「あ...足動かないです...ごめんなさい」
泣きながら謝ってきて

「...大丈夫だから、座れる所に移動しよ、ん...嫌かもしれないけど...俺おんぶするから...あそこの公園に移動しよ、」
俺は公園の方を指差し

「...えっ...おんぶ?えっ...私...重いんで、そんなの申し訳ないです、あ...歩けます」
フラフラ歩こうとする女の子の腕を引き

「フラフラじゃん。危ないから...乗って」

俺はおんぶをする体制になり女の子に言うと

「...お願いします」女の子が乗り、ゆっくりと歩き出した。

「ごめんね、怖い思いして見知らぬ男におんぶされるの嫌だろうけど...少しだけ我慢して、流石にあそこじゃ危ないし、いろんな人が見てたし...」
「ありがとうございます。助けてくれて、心配までしてくれて...私...すごく...怖かったです」

 泣きながら震えているのが背中越しに伝わってくる


 公園のベンチに座らせ
「...ありがとうございます。」
「いーえ、じゃあ、俺は行くね」
行こうとした時
「あの、名前教えてください。お...お礼したいです」
立ち上がり、俺の服を掴み

「えっ...と...来栖梨穂です。」
「梨穂さん...綺麗な名前」
俺は、クスッと笑い
「...君の名前は?」
「あっ!!失礼しました。私の名前は
     
      平野愛衣です。
 初めまして」



    
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