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第31話 校外学習で水族館へ⑤
しおりを挟むお土産を買ってお店を後にした私たち四人は、水族館にあるレストランへと来た。
このレストランの店内の壁は、一部が大きな水槽になっていて魚や海老など、海の生物を席から観賞できるようになっている。
流石、水族館クオリティ…!
さて、私たちのテーブルにはオムライスにドリア、ハンバーグに特大カツカレーと美味しそうな料理が並んでいる。順に私、竜胆さん、有咲ちゃん、奈緒ちゃんの頼んだものだ。
特大カツカレーは物理的にお腹に入らなそうだが…まぁ奈緒ちゃんなら大丈夫なのだろう(謎の信頼)
そんな事を考えながら、もぐもぐと口を動かす。
オムライスは卵がとろとろで美味しいし、皆で仲良くシェアしたし。それに目では優雅に泳ぐ海の生き物たちを見て楽しめるし、横には愛しの竜胆さんがいるしで、まさにここは天国である。
そうやって幸せを感じながら食事を進め、いよいよメインのデザートタイムとなる。
食べ終えた食器が片付けられた後、それはテーブルへと運ばれてきた。
「うおぉー! すげぇ!」
それを見た有咲ちゃんはテンション爆上がりである。まぁそれも無理はない。有咲ちゃんの好きなシャチのパフェなのだから。
『シャチデラックスパフェ』
このレストランの目玉とも言えるパフェで、土台は生クリーム、バニラアイス、シフォンケーキと黒胡麻、チョコが使われており、白と黒の二色で構成されている。そして最上層には水の青色を思い浮かばせるソーダ味のかき氷が山型に盛られていて、その中央にシャチのクッキーが二本刺さっている。
そんな、とってもデラックスなパフェなのである。
「美味しそうだねぇ~」
そう言う奈緒ちゃんの口からは今にも涎が垂れてきそうだ。危ない危ない(女子力的に)
さっさと皆で記念の写真を撮ったあと、早速テーブルの中心に置いた魅惑のシャチデラックスパフェに向かって四方向それぞれからスプーンを持つ手が伸びる。
うーん、美味しい!
かき氷が乗ったパフェってあんまり見ないけど、生クリームと絡めてかき氷を食べると味的には練乳がけっぽくなるね。良き良き。
土台の黒胡麻とかチョコとかは味が喧嘩するかもと思ったけど絶妙なバランスで互いの良さを引き立てあっている。
これはシャチでデラックスなパフェですわ…。
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楽しい時間は早く過ぎ去ってしまうもので、現在の時刻は十八時。
私たちは既にバスに乗って帰っているところだ。
レストランで食事をしてお腹がいっぱいの私にとって、バスの揺れは宛ら揺りかごの如し。
眠気がマックスになり段々と意識が遠のくなか、竜胆さんが私の頭を寄せて自らの肩を貸してくれた、そんな気がする。気の所為かな…?
「ふふ、おやすみ」
「んぅ」
眠気に抗えずに眠り姫となってしまった私は、竜胆さんが頭を撫でてくれる夢を見ていた。
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