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月城の始まり
2人目
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それから僕とその人間、若槻淳一は楽団のメンバー勧誘に勤しんだ。人間である彼の観点から勧誘方法を見直すことで徐々に興味を持ってくれる人は増えていった。
「いやあ、まさかあの若槻淳一と演奏できる日が来るとは。言葉通り、神に感謝だよ。」
「…やめてくれ、俺にはもう何の肩書もない。」
「肩書はなくても実力はあるだろう?」
「若槻、そこにいる彼は一体…」
「志都喜べ、新メンバーだ。」
「剣崎勇(イサム)です。あのホールを造ったのは貴方なんだって?いやはや、神という存在を目にするのは初めてですが本当に奇跡のような力をお持ちなのですね。」
「ありがとう、僕にはこれしか出来ないけれど。」
新しいメンバーは堅物な若槻とは対照的で明るく社交的で飄々とした人物だった。若くして街では評判のピアニストだったそうだが、若槻がいると聞いてこちらに来てくれたようだ。
「それにしてもここは素晴らしい場所ですね。妹も街の方で打楽器をやっているのですが、一度ここを見せてやりたいです。」
「妹がいるのかい?」
「ええ。なかなかお転婆なやつですが、珍しいもの好きなのできっとここを気に入ると思いますよ。」
「そうなんだ。彼女も演奏者なら仲間になってくれればきっとここも賑やかになるだろうね。」
「ははは、賑やかさは保証しますよ。あいつだけでなく街にいる仲間たちも招きたいところですが…」
「…?何故僕の方を見るんだい?」
「いやぁ、ここの主は貴方だろうから一応許可を取ろうと思って。」
「許可なんて…。むしろ仲間を集めてくれるなんて助かるよ。」
「なら良かった!私に任せて下さい、きっとここを人が溢れる場所にしますよ!」
彼のキラキラとした眼差しに少し圧倒されたが、不思議とその言葉を実現してくれそうだと思えた。元々人間との交流を目的に造ったコンサートホールだ、僕の願いが早くも叶いそうなのは嬉しい。
「いやあ、まさかあの若槻淳一と演奏できる日が来るとは。言葉通り、神に感謝だよ。」
「…やめてくれ、俺にはもう何の肩書もない。」
「肩書はなくても実力はあるだろう?」
「若槻、そこにいる彼は一体…」
「志都喜べ、新メンバーだ。」
「剣崎勇(イサム)です。あのホールを造ったのは貴方なんだって?いやはや、神という存在を目にするのは初めてですが本当に奇跡のような力をお持ちなのですね。」
「ありがとう、僕にはこれしか出来ないけれど。」
新しいメンバーは堅物な若槻とは対照的で明るく社交的で飄々とした人物だった。若くして街では評判のピアニストだったそうだが、若槻がいると聞いてこちらに来てくれたようだ。
「それにしてもここは素晴らしい場所ですね。妹も街の方で打楽器をやっているのですが、一度ここを見せてやりたいです。」
「妹がいるのかい?」
「ええ。なかなかお転婆なやつですが、珍しいもの好きなのできっとここを気に入ると思いますよ。」
「そうなんだ。彼女も演奏者なら仲間になってくれればきっとここも賑やかになるだろうね。」
「ははは、賑やかさは保証しますよ。あいつだけでなく街にいる仲間たちも招きたいところですが…」
「…?何故僕の方を見るんだい?」
「いやぁ、ここの主は貴方だろうから一応許可を取ろうと思って。」
「許可なんて…。むしろ仲間を集めてくれるなんて助かるよ。」
「なら良かった!私に任せて下さい、きっとここを人が溢れる場所にしますよ!」
彼のキラキラとした眼差しに少し圧倒されたが、不思議とその言葉を実現してくれそうだと思えた。元々人間との交流を目的に造ったコンサートホールだ、僕の願いが早くも叶いそうなのは嬉しい。
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