14 / 147
第1章
第12話 色違いの似ている2人
しおりを挟む
「はあああっ! 喰らえっ。駆け出しスラッシュッ!」
「プルルーン!」
ガーネットの攻撃、プルオレンジに10のダメージ。プルオレンジを撃退した!
緩やかな丘を登りながら、途中出くわすモンスター相手に剣を振るう。最初は雑魚モンスターのプルピンクにすら馬鹿にされる太刀筋だったが、だいぶ慣れてきたみたい。色違い亜種のプルオレンジには、勝てるようになってきた。
冒険者スマホから、バトル成功のメッセージが流れて無事に戦闘に勝利出来たことを確認する。
「ヤッタァ。また、勝っちゃった。コツを掴んだら、剣を持つのが怖くなくなったわ、この丘そのものが鍛錬エリアになってるとは思わなかったけど」
「お見事ですがお嬢様、少し手首を痛めてるみたいですよ。今、痛み止めのポーションを……はいっ。無理しないで下さいね」
アルサルの錬金術は、想像してたよりも高度なものらしく、打ち身や捻挫くらいなら一瞬で治すことが可能だ。けど患部を確認するたびにアルサルの大きな手が、私の小さな手に触れるため、不思議と意識をしてしまい心臓に悪い。
「あっありがとう、アルサル。そうね、これから試験なのに怪我したら元も子もないものね」
変な気持ちだ、庭師アルサルのことは前世で乙女ゲームをプレイしていた時だってそれほど意識していなかったのに。やはり、昨日の夜何もなかったとはいえ、同じ部屋で泊まったから異性として意識してしまっているのだろうか。
それとも……?
これまで、庭師としてうちで働いていた時のアルサルは、お仕事がしやすいように作業用のラフなファッションで、砕けた感じだった。けれど、今は水色のシャツとブラウンのジャケットで、いわゆるよそ行きっぽいトラッドファッションだ。
バンダナを巻いて作業していることが多かった髪の毛も、綺麗にセットされてウェーブがかったこげ茶の髪の毛が艶めいている。整った目鼻立ちはとても端正で、どこかの王子様かと錯覚するような……。
そう、整えたアルサルはまるで身分を隠してお忍びで旅をする王子様のように、感じる時がある。田舎育ちを気にしているわりには、動作のひとつひとつが洗練されているように見えるのだ。
まるで『ヒストリア王子』のような、アルサルをどこか少しずつ変えたらヒストリア王子になってしまうような。そんな錯覚をしてしまう自分が、ちょっぴり憎かった。
(きっと、初めての旅で疲れているんだわ。もうすぐ、本物のヒストリア王子に会えるし。2人が並ぶのを見れば、馬鹿な考えも消えるはず)
「はははっ! なんだ、ガーネット嬢もアルサルも、突然無言になって。やっぱり、疲れが溜まっているんだろうな。だが、見違えるほど剣の腕は良くなったぞ。あと5分くらいで香久夜御殿だから、頑張れよ。どうだガーネット嬢、剣の調子は」
気を遣ってくれているのか、騎士団長エルファムさんから励ましのお言葉をいただく。
「えっ? あっはい。あと一息ですよね。プルオレンジにしかまだ勝てないけど、入門試験はどうかしら。数時間前はプルピンクにすら、勝てなかったけど」
今のところ、冒険者スマホの討伐モンスターリストに記録されているのは、水まんじゅうのようなモンスター『プルオレンジ』のみ。残念ながら、最初に遭遇したプルピンクは自力で討伐出来なかったため、リストは未登録だ。
「ふむ、プルオレンジはプルピンクの亜種、いわゆる色違いというやつだ。色が違うということは、その生き物の特性が違う」
「ああ、確かに。プルオレンジは、遭遇してすぐに直接攻撃してくるけど。プルピンクは、仲間を呼んで応戦してきたっけ」
もしかすると、同じプル族に所属する2匹の体力などは近しいのかも知れないけれど。直情型で当たって砕けろ的にぶつかってくる『プルオレンジ』と、自分が非力なのを理解していて上位のモンスターを呼び出す『プルピンク』では、バトルスタイルが全く違う。
「どちらの方が強いというより、色が違うから性質も攻略方法も異なるぞ。兄弟だからって、同じ人間ではないのと一緒で……おっとおしゃべりが過ぎたな」
一瞬だけ、いつも他人に気を遣うアルサルの目が、ギロリとエルファムさんを睨みつけた気がした。目上の人には、そんな態度を取らない人なんだけど。エルファムさんも突然そそくさと先に行ってしまって、何だか気まずそうだ。
いわゆる、『禁句のようなこと』を言ってしまったのだろうか。
* * *
やがて、丘を登りきるとゴール地点でヒストリア王子が待っていてくれて、出迎えてくれた。王子様としてではなく、『ギルドマスター賢者ヒストリア』として。
「やぁ、最初はどうなるかと思っていたけど。遅からず早からず、そこそこ良い体力の配分だったね。お疲れ様、ガーネット、騎士団長……。それに、アルサル」
天使が青年になったような、美しい笑顔でニッコリと微笑んだのも束の間。よそ行きファッションのアルサルと対峙して、少しだけ時が止まった。
一瞬、どこか物憂げで……そんな表情をヒストリア王子から読み取れた。
いつも煌びやかなファッションのヒストリア王子は、今日は賢者仕様のコスチュームで黒のシャツに落ち着いた紫色のマントとシックな装いだ。それに対して、アルサルは通常時よりも品が良く……何が言いたいのかというと、つまり。
普段は遠い雰囲気だった2人が、ちょっとだけ歩み寄ってしまったのだ。
ゆるくウェーブがかった髪の毛は、金髪か栗色かの違い。大きな目元は、澄んだ青か落ち着いた茶色かの違い。
2人が似てると感じたのは、どうやら思い込みではなかったらしい。
先程、騎士団長エルファムさんが突然、バツが悪そうにそそくさと逃げてしまった意味が直感で分かった気がする。
色が違うと性質が違う、兄弟だからと言って同じ人間ではない。まるで、色違いのように似ている『ヒストリア王子』と『庭師アルサル』のことを指しているかのようで。
その言葉の意味を私がもっと深く理解するようになるのは、まだほんの少し先のことだ。
「プルルーン!」
ガーネットの攻撃、プルオレンジに10のダメージ。プルオレンジを撃退した!
緩やかな丘を登りながら、途中出くわすモンスター相手に剣を振るう。最初は雑魚モンスターのプルピンクにすら馬鹿にされる太刀筋だったが、だいぶ慣れてきたみたい。色違い亜種のプルオレンジには、勝てるようになってきた。
冒険者スマホから、バトル成功のメッセージが流れて無事に戦闘に勝利出来たことを確認する。
「ヤッタァ。また、勝っちゃった。コツを掴んだら、剣を持つのが怖くなくなったわ、この丘そのものが鍛錬エリアになってるとは思わなかったけど」
「お見事ですがお嬢様、少し手首を痛めてるみたいですよ。今、痛み止めのポーションを……はいっ。無理しないで下さいね」
アルサルの錬金術は、想像してたよりも高度なものらしく、打ち身や捻挫くらいなら一瞬で治すことが可能だ。けど患部を確認するたびにアルサルの大きな手が、私の小さな手に触れるため、不思議と意識をしてしまい心臓に悪い。
「あっありがとう、アルサル。そうね、これから試験なのに怪我したら元も子もないものね」
変な気持ちだ、庭師アルサルのことは前世で乙女ゲームをプレイしていた時だってそれほど意識していなかったのに。やはり、昨日の夜何もなかったとはいえ、同じ部屋で泊まったから異性として意識してしまっているのだろうか。
それとも……?
これまで、庭師としてうちで働いていた時のアルサルは、お仕事がしやすいように作業用のラフなファッションで、砕けた感じだった。けれど、今は水色のシャツとブラウンのジャケットで、いわゆるよそ行きっぽいトラッドファッションだ。
バンダナを巻いて作業していることが多かった髪の毛も、綺麗にセットされてウェーブがかったこげ茶の髪の毛が艶めいている。整った目鼻立ちはとても端正で、どこかの王子様かと錯覚するような……。
そう、整えたアルサルはまるで身分を隠してお忍びで旅をする王子様のように、感じる時がある。田舎育ちを気にしているわりには、動作のひとつひとつが洗練されているように見えるのだ。
まるで『ヒストリア王子』のような、アルサルをどこか少しずつ変えたらヒストリア王子になってしまうような。そんな錯覚をしてしまう自分が、ちょっぴり憎かった。
(きっと、初めての旅で疲れているんだわ。もうすぐ、本物のヒストリア王子に会えるし。2人が並ぶのを見れば、馬鹿な考えも消えるはず)
「はははっ! なんだ、ガーネット嬢もアルサルも、突然無言になって。やっぱり、疲れが溜まっているんだろうな。だが、見違えるほど剣の腕は良くなったぞ。あと5分くらいで香久夜御殿だから、頑張れよ。どうだガーネット嬢、剣の調子は」
気を遣ってくれているのか、騎士団長エルファムさんから励ましのお言葉をいただく。
「えっ? あっはい。あと一息ですよね。プルオレンジにしかまだ勝てないけど、入門試験はどうかしら。数時間前はプルピンクにすら、勝てなかったけど」
今のところ、冒険者スマホの討伐モンスターリストに記録されているのは、水まんじゅうのようなモンスター『プルオレンジ』のみ。残念ながら、最初に遭遇したプルピンクは自力で討伐出来なかったため、リストは未登録だ。
「ふむ、プルオレンジはプルピンクの亜種、いわゆる色違いというやつだ。色が違うということは、その生き物の特性が違う」
「ああ、確かに。プルオレンジは、遭遇してすぐに直接攻撃してくるけど。プルピンクは、仲間を呼んで応戦してきたっけ」
もしかすると、同じプル族に所属する2匹の体力などは近しいのかも知れないけれど。直情型で当たって砕けろ的にぶつかってくる『プルオレンジ』と、自分が非力なのを理解していて上位のモンスターを呼び出す『プルピンク』では、バトルスタイルが全く違う。
「どちらの方が強いというより、色が違うから性質も攻略方法も異なるぞ。兄弟だからって、同じ人間ではないのと一緒で……おっとおしゃべりが過ぎたな」
一瞬だけ、いつも他人に気を遣うアルサルの目が、ギロリとエルファムさんを睨みつけた気がした。目上の人には、そんな態度を取らない人なんだけど。エルファムさんも突然そそくさと先に行ってしまって、何だか気まずそうだ。
いわゆる、『禁句のようなこと』を言ってしまったのだろうか。
* * *
やがて、丘を登りきるとゴール地点でヒストリア王子が待っていてくれて、出迎えてくれた。王子様としてではなく、『ギルドマスター賢者ヒストリア』として。
「やぁ、最初はどうなるかと思っていたけど。遅からず早からず、そこそこ良い体力の配分だったね。お疲れ様、ガーネット、騎士団長……。それに、アルサル」
天使が青年になったような、美しい笑顔でニッコリと微笑んだのも束の間。よそ行きファッションのアルサルと対峙して、少しだけ時が止まった。
一瞬、どこか物憂げで……そんな表情をヒストリア王子から読み取れた。
いつも煌びやかなファッションのヒストリア王子は、今日は賢者仕様のコスチュームで黒のシャツに落ち着いた紫色のマントとシックな装いだ。それに対して、アルサルは通常時よりも品が良く……何が言いたいのかというと、つまり。
普段は遠い雰囲気だった2人が、ちょっとだけ歩み寄ってしまったのだ。
ゆるくウェーブがかった髪の毛は、金髪か栗色かの違い。大きな目元は、澄んだ青か落ち着いた茶色かの違い。
2人が似てると感じたのは、どうやら思い込みではなかったらしい。
先程、騎士団長エルファムさんが突然、バツが悪そうにそそくさと逃げてしまった意味が直感で分かった気がする。
色が違うと性質が違う、兄弟だからと言って同じ人間ではない。まるで、色違いのように似ている『ヒストリア王子』と『庭師アルサル』のことを指しているかのようで。
その言葉の意味を私がもっと深く理解するようになるのは、まだほんの少し先のことだ。
0
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。
ラム猫
恋愛
異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。
『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。
しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。
彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
ワンチャンあるかな、って転生先で推しにアタックしてるのがこちらの令嬢です
山口三
恋愛
恋愛ゲームの世界に転生した主人公。中世異世界のアカデミーを中心に繰り広げられるゲームだが、大好きな推しを目の前にして、ついつい欲が出てしまう。「私が転生したキャラは主人公じゃなくて、たたのモブ悪役。どうせ攻略対象の相手にはフラれて婚約破棄されるんだから・・・」
ひょんな事からクラスメイトのアロイスと協力して、主人公は推し様と、アロイスはゲームの主人公である聖女様との相思相愛を目指すが・・・。
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
前世では美人が原因で傾国の悪役令嬢と断罪された私、今世では喪女を目指します!
鳥柄ささみ
恋愛
美人になんて、生まれたくなかった……!
前世で絶世の美女として生まれ、その見た目で国王に好かれてしまったのが運の尽き。
正妃に嫌われ、私は国を傾けた悪女とレッテルを貼られて処刑されてしまった。
そして、気づけば違う世界に転生!
けれど、なんとこの世界でも私は絶世の美女として生まれてしまったのだ!
私は前世の経験を生かし、今世こそは目立たず、人目にもつかない喪女になろうと引きこもり生活をして平穏な人生を手に入れようと試みていたのだが、なぜか世界有数の魔法学校で陽キャがいっぱいいるはずのNMA(ノーマ)から招待状が来て……?
前世の教訓から喪女生活を目指していたはずの主人公クラリスが、トラウマを抱えながらも奮闘し、四苦八苦しながら魔法学園で成長する異世界恋愛ファンタジー!
※第15回恋愛大賞にエントリーしてます!
開催中はポチッと投票してもらえると嬉しいです!
よろしくお願いします!!
転生したら魔王のパートナーだったので、悪役令嬢にはなりません。
Y.ひまわり
恋愛
ある日、私は殺された。
歩道橋から突き落とされた瞬間、誰かによって手が差し伸べられる。
気づいたら、そこは異世界。これは、私が読んでいた小説の中だ。
私が転生したのは、悪役令嬢ベアトリーチェだった。
しかも、私が魔王を復活させる鍵らしい。
いやいや、私は悪役令嬢になるつもりはありませんからね!
悪役令嬢にならないように必死で努力するが、宮廷魔術師と組んだヒロイン聖女に色々と邪魔されて……。
魔王を倒すために、召喚された勇者はなんと転生前の私と関わりの深い人物だった。
やがて、どんどん気になってくる魔王の存在。前世に彼と私はどんな関係にあったのか。
そして、鍵とはいったいーー。
※毎日6時と20時に更新予定。(全114話)
★小説家になろうでも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
