33 / 147
第1章
ヒストリア王子目線03:愛する彼女に記憶が辿り着くまでは
しおりを挟む
1周目のタイムリープの記憶は、他のパラレルワールドと時間軸が融合することで、プツリと切れた。
記憶が途切れたのは……正確には、僕のいた世界では流産という哀しい結末で生まれてこれなかった弟『アルサル』が、異世界転生者の魂の受け皿になることで存在する世界と融合し……。さらに前世の記憶と魂を引き継ぐ『もう1人のガーネット・ブランローズ嬢』が現れて、その2人がここの世界の住人になることを僕が完全に『認識』した瞬間である。
* * *
僕ヒストリアが弟アルサルと初めて会ったのは、彼が十七歳の頃だ。小さな頃にも何度か会ったことのある設定らしいが、おそらくそれはパラレルワールドの方の話だろう。
思わず女性が見惚れそうな栗色の髪のスラリとした『いわゆるイケメン』が、父に連れられてレストランにやってきた。それがアルサルである……もちろん、いろいろと込み入った話があるため貸切だ。
「ちゃんと会うのは……初めまして、かな。ヒストリア王子」
「一応、腹違いとはいえ兄弟なんだから、ヒストリアって呼び捨てでいいよ。よろしくね」
持ち前の社交性と作り笑顔でアルサルとの初対面も、なるべくにこやかにするが、内心はヒヤヒヤしていた。僕がタイムリープとパラレルワールドの禁呪を何度か行った影響で、既にこの世にはいないはずのアルサルが生存している世界へと生まれ変わっていたのだから。
アルサルは栗色の髪とこげ茶色の瞳が特徴で、はっきりとした目鼻立ち、金髪碧眼の僕とは色違い風だ。違いといえば、辺境の田舎で豊かな自然に囲まれて育ったせいか、アルサルの方が男っぽい体躯である。
「アルサルはなぁ……辺境の田舎暮らしが長いものの、錬金術を勉強している秀才でな。珍しい薬やアイテムを自分の手で作り出すことが出来るんだよ。これは、珍しい植物が自生する辺境地で育ったおかげだろうが。ふふっ……何が功を奏するか分からないなぁ」
離れて暮らしているからなのか、それともそれとも本来的には、この世界では生まれて来れないはずのアルサルを国王である父は随分と可愛がっているようだった。良い暮らしはしているらしいが『隠し子』というポジションに生まれた彼は、もう少し捻くれているのかと思ったけれど。父が、愛情を示しているせいか、それほど鬱屈しているようには見えなくて安心した。
我が国は魔法国家であるものの、錬金術は資料不足で発展しなかった国。アルサルは隣国の王家の血を引くだけあって、錬金術の資料が隣国の王家から次々送られ、どんどん知識は増えていったらしい。父も彼のために、出来るだけの援助をしていたのだろう。
まぁ、父が気にいるのも分かる気がする。顔よし、スタイルよし、声よしの三拍子で、尚且つ錬金の才能に恵まれている……自慢したくなるのだろう。コースの料理を食べるナイフやフォークの手つきもそつなく、上流の教育がきちんと施されているのは明らかだった。
「へぇ……錬金術というのは、随分と凄いんだね。我が国では、殆ど発展していない技術だけど、もしかして隣国の技術なのかな? 難解な現象も治せたり……例えば石化とか」
まだかろうじて、1周目のガーネット嬢が石化で苦しんでいることを覚えていた僕は、石化の解除が錬金術で出来るか聞き出そうと必死だった。もしかすると、アルサルの登場によってガーネット嬢の呪いが解けて、タイムリープが終わるかも知れないからだ。
「石化ですか……なんのモンスターが原因で、石化しているのか調べる必要があるけど。例えば、有名どころだとメデューサが原因の場合はその生き血が必要だというし」
「ふむ。ヒストリアも賢者としては有望だが、錬金術師の血を引いていないからなぁ。アイテムなんかで困ったことがあったら、アルサルに相談すると良い。ただし、兄弟だからといって錬金の依頼料はきちんと支払うんだぞ。よし、ギルドで仕事を引き受けられるように手続きしよう! アルサルはさらに錬金の知識を深めるために、普段はブランローズ邸で庭園の世話も行うつもりらしいから……まぁ仲良くな」
父の計らいで同じギルドに所属することになり、接点を作りやすくなったことにホッとする。石化技術をアルサルに相談することで糸口が見つかるだろうし、貴重な錬金術が身近で利用しやすくなったからだ。
これまで、錬金術を他国に依頼しようにも、技術の流出を防ぐという条約のせいで貴重とされる錬金の薬は輸入不可能だった。素材を無効に採取しにいっても、肝心の錬金を依頼できる相手すらいない。特に石化レベルの現象解除は、かなり難しく秘術レベルの知識が必要。だが、隣国王家の秘術を使えば……かなり成功率は高いはずだ。
一気に解決へと進むはずが、もう1人の『ガーネット・ブランローズ嬢』の登場で、すべてストップしてしまう。
「ヒストリア王子、ごきげんよう! ふふっ。今日も我が家の薔薇は綺麗よっ」
「ガーネット……なのか……?」
僕の記憶よりもやや幼いもう1人のガーネット、その無邪気で可愛いらしい笑顔は僕の心を一瞬で射抜く。
僕の中での認識が彼女の存在を認めた時に……最初のガーネットに関する記憶は遮断されて、僕は彼女とアルサルと終わりの見えない三角関係を続けることになった。
僕はタイムリープの根源であり、アルサル達は転生前の罪を背負っている。だから、因果を解消するまでは、この閉ざされた輪に閉じ込められる運命だったのだろう。
真に愛すべき『僕だけのガーネット』に僕の記憶が辿り着くまで……僕は記憶の迷宮を彷徨っていたに過ぎない。
きっと、これで良かったんだ。
例え僕が『早乙女紗奈子という前世の記憶を持つ、もう1人のガーネット嬢』に何度失恋しようとも……。僕が愛していたのは、『女神像として封印されている本来のガーネット嬢』ただ1人なんだから。
――けど、紗奈子のことも好きだったのは真実で……不思議と胸が苦しくて……。だからさ、ちょっとだけ……泣いてもいいだろう?
記憶が途切れたのは……正確には、僕のいた世界では流産という哀しい結末で生まれてこれなかった弟『アルサル』が、異世界転生者の魂の受け皿になることで存在する世界と融合し……。さらに前世の記憶と魂を引き継ぐ『もう1人のガーネット・ブランローズ嬢』が現れて、その2人がここの世界の住人になることを僕が完全に『認識』した瞬間である。
* * *
僕ヒストリアが弟アルサルと初めて会ったのは、彼が十七歳の頃だ。小さな頃にも何度か会ったことのある設定らしいが、おそらくそれはパラレルワールドの方の話だろう。
思わず女性が見惚れそうな栗色の髪のスラリとした『いわゆるイケメン』が、父に連れられてレストランにやってきた。それがアルサルである……もちろん、いろいろと込み入った話があるため貸切だ。
「ちゃんと会うのは……初めまして、かな。ヒストリア王子」
「一応、腹違いとはいえ兄弟なんだから、ヒストリアって呼び捨てでいいよ。よろしくね」
持ち前の社交性と作り笑顔でアルサルとの初対面も、なるべくにこやかにするが、内心はヒヤヒヤしていた。僕がタイムリープとパラレルワールドの禁呪を何度か行った影響で、既にこの世にはいないはずのアルサルが生存している世界へと生まれ変わっていたのだから。
アルサルは栗色の髪とこげ茶色の瞳が特徴で、はっきりとした目鼻立ち、金髪碧眼の僕とは色違い風だ。違いといえば、辺境の田舎で豊かな自然に囲まれて育ったせいか、アルサルの方が男っぽい体躯である。
「アルサルはなぁ……辺境の田舎暮らしが長いものの、錬金術を勉強している秀才でな。珍しい薬やアイテムを自分の手で作り出すことが出来るんだよ。これは、珍しい植物が自生する辺境地で育ったおかげだろうが。ふふっ……何が功を奏するか分からないなぁ」
離れて暮らしているからなのか、それともそれとも本来的には、この世界では生まれて来れないはずのアルサルを国王である父は随分と可愛がっているようだった。良い暮らしはしているらしいが『隠し子』というポジションに生まれた彼は、もう少し捻くれているのかと思ったけれど。父が、愛情を示しているせいか、それほど鬱屈しているようには見えなくて安心した。
我が国は魔法国家であるものの、錬金術は資料不足で発展しなかった国。アルサルは隣国の王家の血を引くだけあって、錬金術の資料が隣国の王家から次々送られ、どんどん知識は増えていったらしい。父も彼のために、出来るだけの援助をしていたのだろう。
まぁ、父が気にいるのも分かる気がする。顔よし、スタイルよし、声よしの三拍子で、尚且つ錬金の才能に恵まれている……自慢したくなるのだろう。コースの料理を食べるナイフやフォークの手つきもそつなく、上流の教育がきちんと施されているのは明らかだった。
「へぇ……錬金術というのは、随分と凄いんだね。我が国では、殆ど発展していない技術だけど、もしかして隣国の技術なのかな? 難解な現象も治せたり……例えば石化とか」
まだかろうじて、1周目のガーネット嬢が石化で苦しんでいることを覚えていた僕は、石化の解除が錬金術で出来るか聞き出そうと必死だった。もしかすると、アルサルの登場によってガーネット嬢の呪いが解けて、タイムリープが終わるかも知れないからだ。
「石化ですか……なんのモンスターが原因で、石化しているのか調べる必要があるけど。例えば、有名どころだとメデューサが原因の場合はその生き血が必要だというし」
「ふむ。ヒストリアも賢者としては有望だが、錬金術師の血を引いていないからなぁ。アイテムなんかで困ったことがあったら、アルサルに相談すると良い。ただし、兄弟だからといって錬金の依頼料はきちんと支払うんだぞ。よし、ギルドで仕事を引き受けられるように手続きしよう! アルサルはさらに錬金の知識を深めるために、普段はブランローズ邸で庭園の世話も行うつもりらしいから……まぁ仲良くな」
父の計らいで同じギルドに所属することになり、接点を作りやすくなったことにホッとする。石化技術をアルサルに相談することで糸口が見つかるだろうし、貴重な錬金術が身近で利用しやすくなったからだ。
これまで、錬金術を他国に依頼しようにも、技術の流出を防ぐという条約のせいで貴重とされる錬金の薬は輸入不可能だった。素材を無効に採取しにいっても、肝心の錬金を依頼できる相手すらいない。特に石化レベルの現象解除は、かなり難しく秘術レベルの知識が必要。だが、隣国王家の秘術を使えば……かなり成功率は高いはずだ。
一気に解決へと進むはずが、もう1人の『ガーネット・ブランローズ嬢』の登場で、すべてストップしてしまう。
「ヒストリア王子、ごきげんよう! ふふっ。今日も我が家の薔薇は綺麗よっ」
「ガーネット……なのか……?」
僕の記憶よりもやや幼いもう1人のガーネット、その無邪気で可愛いらしい笑顔は僕の心を一瞬で射抜く。
僕の中での認識が彼女の存在を認めた時に……最初のガーネットに関する記憶は遮断されて、僕は彼女とアルサルと終わりの見えない三角関係を続けることになった。
僕はタイムリープの根源であり、アルサル達は転生前の罪を背負っている。だから、因果を解消するまでは、この閉ざされた輪に閉じ込められる運命だったのだろう。
真に愛すべき『僕だけのガーネット』に僕の記憶が辿り着くまで……僕は記憶の迷宮を彷徨っていたに過ぎない。
きっと、これで良かったんだ。
例え僕が『早乙女紗奈子という前世の記憶を持つ、もう1人のガーネット嬢』に何度失恋しようとも……。僕が愛していたのは、『女神像として封印されている本来のガーネット嬢』ただ1人なんだから。
――けど、紗奈子のことも好きだったのは真実で……不思議と胸が苦しくて……。だからさ、ちょっとだけ……泣いてもいいだろう?
0
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。
ラム猫
恋愛
異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。
『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。
しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。
彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
ワンチャンあるかな、って転生先で推しにアタックしてるのがこちらの令嬢です
山口三
恋愛
恋愛ゲームの世界に転生した主人公。中世異世界のアカデミーを中心に繰り広げられるゲームだが、大好きな推しを目の前にして、ついつい欲が出てしまう。「私が転生したキャラは主人公じゃなくて、たたのモブ悪役。どうせ攻略対象の相手にはフラれて婚約破棄されるんだから・・・」
ひょんな事からクラスメイトのアロイスと協力して、主人公は推し様と、アロイスはゲームの主人公である聖女様との相思相愛を目指すが・・・。
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
前世では美人が原因で傾国の悪役令嬢と断罪された私、今世では喪女を目指します!
鳥柄ささみ
恋愛
美人になんて、生まれたくなかった……!
前世で絶世の美女として生まれ、その見た目で国王に好かれてしまったのが運の尽き。
正妃に嫌われ、私は国を傾けた悪女とレッテルを貼られて処刑されてしまった。
そして、気づけば違う世界に転生!
けれど、なんとこの世界でも私は絶世の美女として生まれてしまったのだ!
私は前世の経験を生かし、今世こそは目立たず、人目にもつかない喪女になろうと引きこもり生活をして平穏な人生を手に入れようと試みていたのだが、なぜか世界有数の魔法学校で陽キャがいっぱいいるはずのNMA(ノーマ)から招待状が来て……?
前世の教訓から喪女生活を目指していたはずの主人公クラリスが、トラウマを抱えながらも奮闘し、四苦八苦しながら魔法学園で成長する異世界恋愛ファンタジー!
※第15回恋愛大賞にエントリーしてます!
開催中はポチッと投票してもらえると嬉しいです!
よろしくお願いします!!
転生したら魔王のパートナーだったので、悪役令嬢にはなりません。
Y.ひまわり
恋愛
ある日、私は殺された。
歩道橋から突き落とされた瞬間、誰かによって手が差し伸べられる。
気づいたら、そこは異世界。これは、私が読んでいた小説の中だ。
私が転生したのは、悪役令嬢ベアトリーチェだった。
しかも、私が魔王を復活させる鍵らしい。
いやいや、私は悪役令嬢になるつもりはありませんからね!
悪役令嬢にならないように必死で努力するが、宮廷魔術師と組んだヒロイン聖女に色々と邪魔されて……。
魔王を倒すために、召喚された勇者はなんと転生前の私と関わりの深い人物だった。
やがて、どんどん気になってくる魔王の存在。前世に彼と私はどんな関係にあったのか。
そして、鍵とはいったいーー。
※毎日6時と20時に更新予定。(全114話)
★小説家になろうでも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる