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第3章
第12話 それぞれのスローライフを
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雨宿りの里周辺で土砂災害が起きて、はや数日が経過していた。隣の里との連絡橋が崩落し、さらに迂回ルートの山道も塞がれ、いわゆる孤立状態に追い込まれてしまった。私とフィード様の拠点は、初日に宿泊した時の流れでずっと観光案内所の上に併設された旅館だ。
昨日はモンスター討伐の緊急クエストをこなしたため、ちょっぴり遅起きだった私。身支度を部屋で整えて、新調した武器を腰に携え、一階の食堂へ。
幸い、外部との連絡は伝書精霊で出来るし、自給自足の集落だったおかげで食糧には困らない。先に、一階で今日の仕事の準備をしていた守護天使フィード様と合流し、食堂のテーブル席につく。
「おはよう、紗奈子。昨日、おとといと結構手強いモンスターを複数相手にしたから、身体がキツいんじゃないか? 無理だったら、今日のクエストはお休みした方が……」
「ここの宿泊施設に温泉が併設されているおかげで、昨日の筋肉疲労もバッチリ回復よ。あとは、美味しいものをたくさん食べて、栄養を補給出来れば今日も戦えるわ」
「そっか……殊勝な心がけだ。いつの間にか、紗奈子も一人前の剣士の仲間入りをしていたんだね。夫のヒストリアと離れているとはいえ、完全契約の乙女剣士だから、戦闘レベルも安定しているのかも。よし、じゃあメニューを確認して最も体力がつきそうなものを……」
パラパラとメニュー表を確認すると、『本日の数量限定ランチは牡丹鍋定食です。お肉はこの数日の間に現地調達したばかりの新鮮なもの! 貧血予防にぜひ』の文字。この二日間のうちに、討伐したモンスターは確かイノシシタイプのモンスターだったはずで、何だか複雑な気分だ。やはり、外部との流通が塞がれている事情から、お肉の調達は現地で狩りをして工面するしかないのだろう。
「今日の限定ランチは、この二日間で退治したイノシシモンスターの牡丹鍋がメインね。何だか、自分の仕留めたモンスターが、みんなの食事として登場するのは不思議な気持ちだけど」
「いわゆるジビエって、やつだね。きっと命に感謝して頂くのが、イノシシ君たちへのせめてもの供養になるよ」
「そうね……命を頂くか……普段は自分で狩りなんかしないから、あんまり考えていなかったけど。いつも食べているお肉やお魚だって、そういうことなのよね。それに里が孤立状態なのに、お肉が食べられるなんて、ありがたいわ」
やがて牡丹鍋定食セットが運ばれてきて、しっかりと血抜きされたイノシシのお肉が、ぐつぐつと一人用鍋の中でお野菜達と一緒に煮込まれていった。大きめの椎茸や紅葉型の人参、ネギや蒟蒻などもおそらく現地の食材だ。
血抜きの日数を考えると、おととい戦ったイノシシ? 最近まで、私と戦っていたはずのイノシシ肉を今日早速食べるというのは、観光客の立場でありながら狩人役も兼任しているわけで、何ともサバイバルな気分である。
「イノシシさん……あなた達の命は大切に引き継ぐから……頂きます」
ゆっくりと噛み締めるように、貴重なお野菜とイノシシ肉を味わっていく。いつもだったらお肉の白い部分が苦手で残してしまう私だけど、文字通り命がけで戦ったイノシシに敬意を表して、好き嫌いなく食べることにした。お味噌出汁のおかげで臭みを感じることなく、ご飯との相性も抜群。
「薬が間に合ったおかげで、ヒストリアの呪いも何とか緩和出来たみたいだし。このまま順調に、土砂崩れから復旧出来るといいね」
「きっと、大丈夫って信じているわ。ただ……フィード様は今日も女神様に謁見しなくてはいけないんでしょう。どう、ゼルドガイアには帰してくれそう?」
「あはは……どうだろうね。けど、彼女はこの異世界の女神になる以前に、守護天使に祈りを捧げてきた人物らしい。祈り子を見捨てるわけにはいかないし、万が一の場合は僕だけここにしばらく残って、紗奈子は帰れるように交渉するから」
本来の訪問の目的だった呪い解除の薬草も、薬師さんが僅かに栽培してくれていたおかげで無事だった。調合を依頼し、小瓶に詰めた薬は転移魔法を駆使してヒストリアの元へと届いたみたい。そのうち、外部から救援も来るとかで、何とか切り抜けられそうな雰囲気だったのだけど。
悩みのタネは、この辺りを仕切る泉の女神様が、すっかり守護天使であるフィード様を気に入ってしまったことだ。乙女ゲームのシナリオが強制的に降りかかるこの異世界で、今回恋愛シミュレーションのプレイヤーポジションを抜擢されたのは、私ではなくフィード様だった。いや、乙女ゲームは基本的に女性が主人公だから、プレイヤーポジションは女神様の方とも考えられる。
そして困ったことに、フィード様も懐いてくる女神様に対してまんざらでもなさそうで、あわよくば堕天してしまうのではと不安になることも。そんな二人を私は責めるわけでもなく、ひっそりと見守ることしか出来ない。何故なら、女神様とは名ばかりの……私よりもおそらく幾らか年下の少女が、寂しさで泣いているのを見過ごせなかったからだ。
深く考えても仕方がないし、自然の流れに任せた方がいいのだろう。お腹も満たされて、そろそろ見廻りのクエストに……と思ったところで、里の娘が観光案内所併設のクエストカウンターに駆け込んできた。どうやら、急ぎのクエスト発注の様子……またモンスターが里に迷い込んできた?
「大変ですっ! 誰か、誰か、腕の立つ方はいませんか? 土砂災害の影響で、災いのモンスターを封じ込めた祠が崩れてしまったようで。里の周辺でも目撃されるようになったのです」
「まぁ! この間は、イノシシモンスターが暴れていたのを退治したのに。今度は悪霊モンスターかい? 申し訳ないけど、紗奈子さん……今日も剣士として討伐に行ってくれるかしら」
「ええ! 里で新調したこの霊力の高い短刀なら、悪霊相手だって大丈夫です」
私が転生した悪役令嬢ガーネット・ブランローズという娘は、どうにも不幸と隣り合わせの体質のようで、アクシデントがつきもののようだ。けれど、慣れない土地に閉じ込められて、病に倒れた最愛の夫とも離れ離れ……という状況では、不安な時間を黙って過ごすよりも身体を動かしていた方が自分自身のためでもある。それが、今お世話になっているここの里の役に立つのであれば、尚更。
気がつけば私もフィード様も少しずつ、スローライフ系乙女ゲームに馴染んでいたのだ。私にとっては、狩りによる食料調達や厄介ごとの片付けが。フィード様にとっては、女神様に外の世界の話を語ることが……それぞれのスローライフなのだろう。
* * *
「じゃあ、私は祠のあたりに出たっていう悪霊モンスターを倒してくるわ。フィード様は昨日同様、女神様のお伺いに行ってきて」
里の出入り口までフィード様に見送ってもらい、私一人で祠の方へ向かおうとすると、スッとフィード様が私の腕を取ってストップをかけた。
「……紗奈子、出来れば僕も一緒に行きたいのだけど」
「ううん……この土地を維持する女神様の呪力が安定すれば、里の災害も緩和されるって、言い伝えがあるそうだし。女神様お気に入りのフィード様が、彼女を元気づけてチカラを与えてあげて。防御スキルの【女神の加護】が発動してくれれば、私もさほど怪我しないでクエストがこなせるわ」
「……ごめん、本当に」
別にフィード様が気にすることでもないのに、守護天使としての役割をうまく果たせないことにもどかしさを感じている様子。すると足音すらたてず、私達の背後に人影が伸びる。
「やぁ紗奈子ちゃん、フィード君。今日もおつとめかな? 討伐クエストに行くなら、イノシシ狩りの時と同じく僕も助っ人するよ」
涼やかな声にハッとして振り向くと、女性と見間違いそうになるくらいの美貌の青年が微笑んでいた。透き通る白い肌、サラサラの揺れる黒髪を一つに束ね、着崩した和装にブーツ姿は江戸時代から明治期に移行するあたりの文明開化を彷彿とさせる。
――彼の名は上総(カズサ)。スローライフ系乙女ゲームにおける一番人気のイケメン薬師。
ゲーム購入者の大半はカズサ目当てと言って良いくらいのカリスマ人気だが、既にヒストリアの妻になっている私にとっては良いお友達。
「ええ、あなたがいれば百人力だわ。今日もよろしくね、カズサ!」
昨日はモンスター討伐の緊急クエストをこなしたため、ちょっぴり遅起きだった私。身支度を部屋で整えて、新調した武器を腰に携え、一階の食堂へ。
幸い、外部との連絡は伝書精霊で出来るし、自給自足の集落だったおかげで食糧には困らない。先に、一階で今日の仕事の準備をしていた守護天使フィード様と合流し、食堂のテーブル席につく。
「おはよう、紗奈子。昨日、おとといと結構手強いモンスターを複数相手にしたから、身体がキツいんじゃないか? 無理だったら、今日のクエストはお休みした方が……」
「ここの宿泊施設に温泉が併設されているおかげで、昨日の筋肉疲労もバッチリ回復よ。あとは、美味しいものをたくさん食べて、栄養を補給出来れば今日も戦えるわ」
「そっか……殊勝な心がけだ。いつの間にか、紗奈子も一人前の剣士の仲間入りをしていたんだね。夫のヒストリアと離れているとはいえ、完全契約の乙女剣士だから、戦闘レベルも安定しているのかも。よし、じゃあメニューを確認して最も体力がつきそうなものを……」
パラパラとメニュー表を確認すると、『本日の数量限定ランチは牡丹鍋定食です。お肉はこの数日の間に現地調達したばかりの新鮮なもの! 貧血予防にぜひ』の文字。この二日間のうちに、討伐したモンスターは確かイノシシタイプのモンスターだったはずで、何だか複雑な気分だ。やはり、外部との流通が塞がれている事情から、お肉の調達は現地で狩りをして工面するしかないのだろう。
「今日の限定ランチは、この二日間で退治したイノシシモンスターの牡丹鍋がメインね。何だか、自分の仕留めたモンスターが、みんなの食事として登場するのは不思議な気持ちだけど」
「いわゆるジビエって、やつだね。きっと命に感謝して頂くのが、イノシシ君たちへのせめてもの供養になるよ」
「そうね……命を頂くか……普段は自分で狩りなんかしないから、あんまり考えていなかったけど。いつも食べているお肉やお魚だって、そういうことなのよね。それに里が孤立状態なのに、お肉が食べられるなんて、ありがたいわ」
やがて牡丹鍋定食セットが運ばれてきて、しっかりと血抜きされたイノシシのお肉が、ぐつぐつと一人用鍋の中でお野菜達と一緒に煮込まれていった。大きめの椎茸や紅葉型の人参、ネギや蒟蒻などもおそらく現地の食材だ。
血抜きの日数を考えると、おととい戦ったイノシシ? 最近まで、私と戦っていたはずのイノシシ肉を今日早速食べるというのは、観光客の立場でありながら狩人役も兼任しているわけで、何ともサバイバルな気分である。
「イノシシさん……あなた達の命は大切に引き継ぐから……頂きます」
ゆっくりと噛み締めるように、貴重なお野菜とイノシシ肉を味わっていく。いつもだったらお肉の白い部分が苦手で残してしまう私だけど、文字通り命がけで戦ったイノシシに敬意を表して、好き嫌いなく食べることにした。お味噌出汁のおかげで臭みを感じることなく、ご飯との相性も抜群。
「薬が間に合ったおかげで、ヒストリアの呪いも何とか緩和出来たみたいだし。このまま順調に、土砂崩れから復旧出来るといいね」
「きっと、大丈夫って信じているわ。ただ……フィード様は今日も女神様に謁見しなくてはいけないんでしょう。どう、ゼルドガイアには帰してくれそう?」
「あはは……どうだろうね。けど、彼女はこの異世界の女神になる以前に、守護天使に祈りを捧げてきた人物らしい。祈り子を見捨てるわけにはいかないし、万が一の場合は僕だけここにしばらく残って、紗奈子は帰れるように交渉するから」
本来の訪問の目的だった呪い解除の薬草も、薬師さんが僅かに栽培してくれていたおかげで無事だった。調合を依頼し、小瓶に詰めた薬は転移魔法を駆使してヒストリアの元へと届いたみたい。そのうち、外部から救援も来るとかで、何とか切り抜けられそうな雰囲気だったのだけど。
悩みのタネは、この辺りを仕切る泉の女神様が、すっかり守護天使であるフィード様を気に入ってしまったことだ。乙女ゲームのシナリオが強制的に降りかかるこの異世界で、今回恋愛シミュレーションのプレイヤーポジションを抜擢されたのは、私ではなくフィード様だった。いや、乙女ゲームは基本的に女性が主人公だから、プレイヤーポジションは女神様の方とも考えられる。
そして困ったことに、フィード様も懐いてくる女神様に対してまんざらでもなさそうで、あわよくば堕天してしまうのではと不安になることも。そんな二人を私は責めるわけでもなく、ひっそりと見守ることしか出来ない。何故なら、女神様とは名ばかりの……私よりもおそらく幾らか年下の少女が、寂しさで泣いているのを見過ごせなかったからだ。
深く考えても仕方がないし、自然の流れに任せた方がいいのだろう。お腹も満たされて、そろそろ見廻りのクエストに……と思ったところで、里の娘が観光案内所併設のクエストカウンターに駆け込んできた。どうやら、急ぎのクエスト発注の様子……またモンスターが里に迷い込んできた?
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「ええ! 里で新調したこの霊力の高い短刀なら、悪霊相手だって大丈夫です」
私が転生した悪役令嬢ガーネット・ブランローズという娘は、どうにも不幸と隣り合わせの体質のようで、アクシデントがつきもののようだ。けれど、慣れない土地に閉じ込められて、病に倒れた最愛の夫とも離れ離れ……という状況では、不安な時間を黙って過ごすよりも身体を動かしていた方が自分自身のためでもある。それが、今お世話になっているここの里の役に立つのであれば、尚更。
気がつけば私もフィード様も少しずつ、スローライフ系乙女ゲームに馴染んでいたのだ。私にとっては、狩りによる食料調達や厄介ごとの片付けが。フィード様にとっては、女神様に外の世界の話を語ることが……それぞれのスローライフなのだろう。
* * *
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里の出入り口までフィード様に見送ってもらい、私一人で祠の方へ向かおうとすると、スッとフィード様が私の腕を取ってストップをかけた。
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