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第4章
第08話 おまじないをみんなで
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朝から始まった認定試験初日もいよいよ大詰め、夕刻過ぎから乙女剣士認定試験バトル本番の予定。公平性を保つために、地下に広がる小規模の闘技スペースを借りてオープン形式で行われることになった。
「良かったわね、紗奈子さんっ。可愛い乙女剣士の認定試験戦だけあって、チケットが完売したわよっ。クエストクリア時には、あなた達にも報奨金が支払われるからっ!」
「あはは……何だか恥ずかしいけど頑張ります」
商売上手なのか、ディーナさんはこの認定試験バトルのチケットを、自ら売り子をしてゴブリン族達に売っていた模様。今回のように闘技場を使用する場合、チケット収益の一部がクエスト時に発生する報奨金になるようだ。
「へぇ……小規模会場とはいえ駆け出しの剣闘士だったら、満員御礼で嬉しい限りの来場者が集まったな。新人にしてはいい線いってるぞ、紗奈子。このまま順調に知名度を増やして、次はもう少し大きめの会場を狙って……」
まるで小さな子供を褒めるように、アルサルの手で頭をポンポンと撫でられる。ステージ裏とはいえスタッフの人達もいるのに、こういう時に子供扱いはやめていただきたい。
「あのぉ……アルサルはそういうの詳しいみたいだけど、私は剣闘士活動なんてしたことないし、よく分からないわ。ピアノの発表会とかならイメージできるんだけどね」
「けど、アルサルさんの情報はいろんな意味で有益かも知れませんよ。普段は剣が上手く振るえるのに、進級試験では緊張して実力を発揮出来ない人もいると聞きます。人前で何かをするということに慣れる意味では、小規模会場は妥当なギャラリーの数と言えるでしょう」
クルルが話をまとめたところで、試験開始十分前のチャイムが鳴る。来場者向けのアナウンスも流れ始めて、カウントダウンといったところ。ザワザワとした来場者の話し声や、イベント特有の高揚した雰囲気に徐々に呑まれてきた。
(あれっ……さっきまで全然平気だったのに、いろいろな話を聞いていたら緊張してきちゃった。どうしよう……)
普段は何ともない手が震える……とまではいかないけど、何となく強張っている気がしなくもない。
(この手で剣を握って、俊敏に動くことは出来るだろうか? 闘技場はそれなりに広いスペースだけど、透明な魔法壁の区切りにぶつかればそれなりに痛いはず。間合いの取り方を気をつけて……)
いけない、このままでは俗に言う【プレッシャー】に負けてしまう。こんな時、緊張しないようにするおまじないを何か考えないと。
すると、私と全く同じ考えだった人物が一人、心の声を反映するかのように超絶イケボで私の背後、後頭部の辺りから饒舌にアドバイスし始めた。
「ふむ、なんだか身体がいつもより強張っているな、紗奈子嬢。よし、この騎士団長エルファムが、東方伝来ヒューマン族のおまじないを教えて差し上げよう。いいかな、手のひらに漢字で人という字を書いて飲む! これを三回繰り返せば、視線の圧を跳ね除ける強靭なサムライ特有の精神力が、一時的に手に入るとされていて……」
「あっ……そのおまじないなら、私も知っています。確か、東方では小さな子供でも出来る簡単なおまじないとして親しまれているやつで。って、エルファムさんっ? どうしてここに」
そう……乙女ゲーム特有のイケボで、語る男の正体は……私が前世で推しキャラだったエルファムさんだ。
ゼルドガイア王国の縁戚にあたる貴族出身、剣・槍・斧と様々な武器種の扱いに長けていて、パラディン系のガードスキルも高い、いわゆるエリート騎士団長様である。銀色の長髪をハーフアップに束ねて、切れ長の金眼という絵に描いたような美形。整った鼻筋や唇、細身ながら長身で均一の取れたスタイル、何気ない一言すら天に届くような良い声で囁くのが特徴。
一説によれば、実は天使と人間の間に生まれたハーフだとか、隠された翼が疼くと廃墟を羽ばたくのが習慣だとか、都市伝説を幾つか持っている。そんなレアキャラ要素を持つエルファムさんが、何故ローカルエリアのゴブリンの地下ギルド闘技場にいるのだろうか。
「当初の予定では、紗奈子嬢がこの認定バトル試験に合格してから、この真上にあるゴブリン博物館で合流する予定だったのだが。バトルの様子を、ヒューマン族の騎士も見届けた方が良いとの意見があってな。まぁオレ個人としても万が一、紗奈子嬢達の身に何かあったら心配だったから、ちょうど良かったよ。ちなみにバックヤードにお邪魔してるが、ちゃんと部下と一緒にチケットを購入したぞ」
「そうだったんですか、チケットまで購入して……何だかすみません。異種族だらけの会場で戦うのって気持ち的に緊張するし、エルファムさんが来てくれて安心しました。ところで、ここの真上って博物館だったんですね。それで、すぐに来れたんだ」
地図を見返すと、キャンプをした森から次のクエスト地点がゴブリンの洞窟入り口。さらに次のクエスト地点に博物館がある。ゴブリンの洞窟は、街のような機能を果たしていた時代があるだけに地下内部がかなり広い。気がつけば博物館がちょうど真上だとしても、おかしくはない。
「良かったですね、紗奈子お嬢様! 直属上司になる予定のエルファムさんに、今から腕を見てもらいましょう」
「よし、ステージに上がる前にみんなで、歴戦の騎士エルファムさんオススメのおまじないを試してみようか」
ゼルドガイア国の母国語は魔法文字だけど、東方伝来の漢字は簡単なものなら書ける人も多い。私の場合は日本人だから漢字は得意だけど、このおまじないは久しぶりだ。
「……そうね! アドバイス通り、東方伝来の漢字で人という字を手のひらに三回書いて……」
地球から異世界に転生して、エルファムさんへの気持ちは初恋未満の憧れだったことに気づいたけど……。でも、今の自分がヒストリア王子のことが婚約者として好きだとしても、憧れの人が特別なことには変わりなかった。
いつの間にかプレッシャーが心の中から消えていたのは、きっとおまじないのせいだけじゃない。けれど、それは私の胸の内にしまっておくことにした。
そして、私は剣を抜き……乙女剣士のステージに上がるのだ。
「良かったわね、紗奈子さんっ。可愛い乙女剣士の認定試験戦だけあって、チケットが完売したわよっ。クエストクリア時には、あなた達にも報奨金が支払われるからっ!」
「あはは……何だか恥ずかしいけど頑張ります」
商売上手なのか、ディーナさんはこの認定試験バトルのチケットを、自ら売り子をしてゴブリン族達に売っていた模様。今回のように闘技場を使用する場合、チケット収益の一部がクエスト時に発生する報奨金になるようだ。
「へぇ……小規模会場とはいえ駆け出しの剣闘士だったら、満員御礼で嬉しい限りの来場者が集まったな。新人にしてはいい線いってるぞ、紗奈子。このまま順調に知名度を増やして、次はもう少し大きめの会場を狙って……」
まるで小さな子供を褒めるように、アルサルの手で頭をポンポンと撫でられる。ステージ裏とはいえスタッフの人達もいるのに、こういう時に子供扱いはやめていただきたい。
「あのぉ……アルサルはそういうの詳しいみたいだけど、私は剣闘士活動なんてしたことないし、よく分からないわ。ピアノの発表会とかならイメージできるんだけどね」
「けど、アルサルさんの情報はいろんな意味で有益かも知れませんよ。普段は剣が上手く振るえるのに、進級試験では緊張して実力を発揮出来ない人もいると聞きます。人前で何かをするということに慣れる意味では、小規模会場は妥当なギャラリーの数と言えるでしょう」
クルルが話をまとめたところで、試験開始十分前のチャイムが鳴る。来場者向けのアナウンスも流れ始めて、カウントダウンといったところ。ザワザワとした来場者の話し声や、イベント特有の高揚した雰囲気に徐々に呑まれてきた。
(あれっ……さっきまで全然平気だったのに、いろいろな話を聞いていたら緊張してきちゃった。どうしよう……)
普段は何ともない手が震える……とまではいかないけど、何となく強張っている気がしなくもない。
(この手で剣を握って、俊敏に動くことは出来るだろうか? 闘技場はそれなりに広いスペースだけど、透明な魔法壁の区切りにぶつかればそれなりに痛いはず。間合いの取り方を気をつけて……)
いけない、このままでは俗に言う【プレッシャー】に負けてしまう。こんな時、緊張しないようにするおまじないを何か考えないと。
すると、私と全く同じ考えだった人物が一人、心の声を反映するかのように超絶イケボで私の背後、後頭部の辺りから饒舌にアドバイスし始めた。
「ふむ、なんだか身体がいつもより強張っているな、紗奈子嬢。よし、この騎士団長エルファムが、東方伝来ヒューマン族のおまじないを教えて差し上げよう。いいかな、手のひらに漢字で人という字を書いて飲む! これを三回繰り返せば、視線の圧を跳ね除ける強靭なサムライ特有の精神力が、一時的に手に入るとされていて……」
「あっ……そのおまじないなら、私も知っています。確か、東方では小さな子供でも出来る簡単なおまじないとして親しまれているやつで。って、エルファムさんっ? どうしてここに」
そう……乙女ゲーム特有のイケボで、語る男の正体は……私が前世で推しキャラだったエルファムさんだ。
ゼルドガイア王国の縁戚にあたる貴族出身、剣・槍・斧と様々な武器種の扱いに長けていて、パラディン系のガードスキルも高い、いわゆるエリート騎士団長様である。銀色の長髪をハーフアップに束ねて、切れ長の金眼という絵に描いたような美形。整った鼻筋や唇、細身ながら長身で均一の取れたスタイル、何気ない一言すら天に届くような良い声で囁くのが特徴。
一説によれば、実は天使と人間の間に生まれたハーフだとか、隠された翼が疼くと廃墟を羽ばたくのが習慣だとか、都市伝説を幾つか持っている。そんなレアキャラ要素を持つエルファムさんが、何故ローカルエリアのゴブリンの地下ギルド闘技場にいるのだろうか。
「当初の予定では、紗奈子嬢がこの認定バトル試験に合格してから、この真上にあるゴブリン博物館で合流する予定だったのだが。バトルの様子を、ヒューマン族の騎士も見届けた方が良いとの意見があってな。まぁオレ個人としても万が一、紗奈子嬢達の身に何かあったら心配だったから、ちょうど良かったよ。ちなみにバックヤードにお邪魔してるが、ちゃんと部下と一緒にチケットを購入したぞ」
「そうだったんですか、チケットまで購入して……何だかすみません。異種族だらけの会場で戦うのって気持ち的に緊張するし、エルファムさんが来てくれて安心しました。ところで、ここの真上って博物館だったんですね。それで、すぐに来れたんだ」
地図を見返すと、キャンプをした森から次のクエスト地点がゴブリンの洞窟入り口。さらに次のクエスト地点に博物館がある。ゴブリンの洞窟は、街のような機能を果たしていた時代があるだけに地下内部がかなり広い。気がつけば博物館がちょうど真上だとしても、おかしくはない。
「良かったですね、紗奈子お嬢様! 直属上司になる予定のエルファムさんに、今から腕を見てもらいましょう」
「よし、ステージに上がる前にみんなで、歴戦の騎士エルファムさんオススメのおまじないを試してみようか」
ゼルドガイア国の母国語は魔法文字だけど、東方伝来の漢字は簡単なものなら書ける人も多い。私の場合は日本人だから漢字は得意だけど、このおまじないは久しぶりだ。
「……そうね! アドバイス通り、東方伝来の漢字で人という字を手のひらに三回書いて……」
地球から異世界に転生して、エルファムさんへの気持ちは初恋未満の憧れだったことに気づいたけど……。でも、今の自分がヒストリア王子のことが婚約者として好きだとしても、憧れの人が特別なことには変わりなかった。
いつの間にかプレッシャーが心の中から消えていたのは、きっとおまじないのせいだけじゃない。けれど、それは私の胸の内にしまっておくことにした。
そして、私は剣を抜き……乙女剣士のステージに上がるのだ。
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