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第5章
第06話 堕天使の嘲笑
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善は急げと言わんばかりに、すぐに橋の修繕を頼めそうなデイヴィッド先生に連絡を取ったリーアさん。先方も偶々スケジュールが空いていたらしく、今日の午後には聖堂離れのコンサバトリーに来れると言う。
アンティーク電話の受話器を置いて、安堵の表情で私とクルルに朗報を報告するリーアさん。どうやらデイヴィッド先生はこちら側の世界でも、人気のある庭師のようだ。
「やりましたよ、サナ、クルーゼ。運良くスケジュールが空いているそうで、早速ミーティングが出来そうです。せっかくですし、今日はデイヴィッド先生も交えて、コンサバトリーでアフタヌーンティーと洒落込みましょう。
「えっ……ええ。良かったです……」
「承知致しました。準備に取り掛かります」
上機嫌なリーアさんの機嫌を損ねないように適当な相槌だけうって、深いコメントは控えてしまう。クルルはエプロンを装備して、テキパキとテーブルのセッティングを開始。今のクルルはエクソシスト姿できちんと若い男性に見えるが、慣れた手つきは長いこと女性に扮してメイドをしていた賜物だろう。
出迎えのためにキッチンスペースで、軽食の準備をしているうちにあっという間に来訪時間となった。
* * *
「久しぶりだね、紗奈子嬢。こちら側での暮らしは如何かな?」
当然のようにやって来たデイヴィッド先生は、席に座ると開口すぐに久しぶりとの挨拶。こちら側というのはパラレルワールドのことを指しているのだろう。
「如何かなって……やっぱり本物のデイヴィッド先生なのっ。私とクルルは鏡の世界に魂ごとワープさせられて、右も左も分からずじまいなのに。貴方はまるで当たり前のように……一体、どうして」
「ハハハッ! 本物も何も、君が知っているゼルドガイアもこちら側のゼルドガイアも、どちらも嘘偽り無い世界だと思わんかね」
仮に、自分達の住んでいた世界が本物で、こちら側の世界が偽物という設定にしてしまうと。リーアさんの存在そのものを、否定する結果になってしまう。短期間とはいえ衣食住の世話になっている身としては、そんな風にリーアさんのことを決めつけることなど出来ないのだ。きっと、デイヴィッド先生もそれを承知の上で、敢えてこのような話の流れを作っているのだろう。
「そっそれは……確かに、両方とも現実的な世界だとは思うけど」
「まぁ、鏡の世界への往来については……時に芸術への熱意は時空をも超えるのだよ。我が弟子アルサルにも、そのうちその域に達して欲しいものだ」
――我が弟子アルサル。
まだ、リーアさんには私達の世界に関する情報は全て提供していないし、デイヴィッド先生がアルサルを弟子にしていることすら知らないはずだ。つまり、今目の前にいるデイヴィッド先生は私が知っている【アルサルの師匠のデイヴィッド先生】の確率が高い。
ただ、その域に達するだのなんだの具体的な方法を明らかにしてくれないので、情報が収集出来ない。何となくだけど、向こう側にいる時よりもノリがフランクな感じもするが、間違いなくデイヴィッド先生本人だ。
「芸術家の熱意って、そんな精神論だけで時空を超えられるわけないじゃないですかっ」
「そんなことはないぞ、紗奈子嬢。最終的に芸術家としてのオーラを高めることで、鏡の向こう側への道が開けるのだよ」
「オーラって、どうやって高めるんです……」
それ以上は上手くはぐらかされてしまい、この場にいないアルサルの話はほどほどになった。まとめ役を引き受けているリーアさんが、私とデイヴィッド先生の会話が途切れたタイミングを見計らって本題に入る。
「まぁまぁサナ、鏡の世界の話題についてはまた次の機会に……。まさか、鏡の世界を往来出来る方がいただなんて、それだけでも収穫ですよ。さて、今回の計画はデイヴィッド先生の建築魔法を駆使して、土砂崩れにより落ちた橋を新しいものに変えるという方向性で」
「ああ。偶然とは言え、スケジュールをアルダー王子の別荘の改築作業に充てていた期間だが。居住者が殆どいない庭を改築するより、東方の人々を助ける方が重要だ……と、アルダー王子がね……」
どうやら今回の修繕計画を後押ししているのは、リーアさんの腹違いの弟であるアルダー王子のようだ。すぐに聖堂まで駆けつけて来れたのも、アルダー王子が自分の別荘の改築計画を一旦停止して東方支援を優先してくれたおかげだという。
「そうですか、あのアルダー王子が。彼は私に対して随分ツンケンしてますが、不思議とデイヴィッド先生の前では素直になれるみたいです。彼もこの国の後継としての自覚や人助けの精神があるのでしょう」
リーアさんとヒストリア王子が似ているせいで、何となくアルダー王子とアルサルも似ている人物像になってしまっている。が、実際のところはよく分からないのが現状である。
そんな流れのせいか、今回の修繕計画にはアルダー王子のお付きのじいやさんも同席していて、簡易版の計画書を制作してくれた。もしかすると、この予算も本来はアルダー王子の別荘改築の予算を東方支援に充てているのかも知れない。じいやさんが今の現場の報告をまとめて、私達にも教えてくれる。
「アルダー王子の元に届いた現地の報告によると、土砂が起きた周辺の片付け作業はゴーレム達に命じて、早急に進めているとのこと。ですが大規模な建築魔法をすぐに使える者は、東の都でも少数。デイヴィッド先生の魔法があれば、百人力ですな。フォッフォッフォ」
「雨宿りの里のみなさんやカエデさんのことも心配ですし、食糧支援もしつつ着工を急ぐということで……」
だいぶ、今回の計画からは部外者的な雰囲気も高まってきたので、大人しくクリームたっぷりのフルーツサンドウィッチを食べてこの場を見守ることに。同じく、じっと様子を窺っていたクルルに見解を求めるが……。
「ねぇ、クルル。どう思う? こちらの方……やっぱり、私達の知っているデイヴィッド先生よね」
「このお方がデイヴィッド先生であることは確かだと思いますが、それ以前にもっと大事なことを見落としていました。お嬢様……後で大事なお話が」
「えっ……一体、どうしたのクル……ル?」
それ以上は不必要に言葉を発しないクルルだが、私の手にそっと悪魔除けのお守りを握らせてくれる。
『オレが堕天使だと今更気付くなんて、もう遅いよ……エクソシスト君』
一瞬……心に直接響くような低い声で、デイヴィッド先生がクルルを嘲笑った気がした。
アンティーク電話の受話器を置いて、安堵の表情で私とクルルに朗報を報告するリーアさん。どうやらデイヴィッド先生はこちら側の世界でも、人気のある庭師のようだ。
「やりましたよ、サナ、クルーゼ。運良くスケジュールが空いているそうで、早速ミーティングが出来そうです。せっかくですし、今日はデイヴィッド先生も交えて、コンサバトリーでアフタヌーンティーと洒落込みましょう。
「えっ……ええ。良かったです……」
「承知致しました。準備に取り掛かります」
上機嫌なリーアさんの機嫌を損ねないように適当な相槌だけうって、深いコメントは控えてしまう。クルルはエプロンを装備して、テキパキとテーブルのセッティングを開始。今のクルルはエクソシスト姿できちんと若い男性に見えるが、慣れた手つきは長いこと女性に扮してメイドをしていた賜物だろう。
出迎えのためにキッチンスペースで、軽食の準備をしているうちにあっという間に来訪時間となった。
* * *
「久しぶりだね、紗奈子嬢。こちら側での暮らしは如何かな?」
当然のようにやって来たデイヴィッド先生は、席に座ると開口すぐに久しぶりとの挨拶。こちら側というのはパラレルワールドのことを指しているのだろう。
「如何かなって……やっぱり本物のデイヴィッド先生なのっ。私とクルルは鏡の世界に魂ごとワープさせられて、右も左も分からずじまいなのに。貴方はまるで当たり前のように……一体、どうして」
「ハハハッ! 本物も何も、君が知っているゼルドガイアもこちら側のゼルドガイアも、どちらも嘘偽り無い世界だと思わんかね」
仮に、自分達の住んでいた世界が本物で、こちら側の世界が偽物という設定にしてしまうと。リーアさんの存在そのものを、否定する結果になってしまう。短期間とはいえ衣食住の世話になっている身としては、そんな風にリーアさんのことを決めつけることなど出来ないのだ。きっと、デイヴィッド先生もそれを承知の上で、敢えてこのような話の流れを作っているのだろう。
「そっそれは……確かに、両方とも現実的な世界だとは思うけど」
「まぁ、鏡の世界への往来については……時に芸術への熱意は時空をも超えるのだよ。我が弟子アルサルにも、そのうちその域に達して欲しいものだ」
――我が弟子アルサル。
まだ、リーアさんには私達の世界に関する情報は全て提供していないし、デイヴィッド先生がアルサルを弟子にしていることすら知らないはずだ。つまり、今目の前にいるデイヴィッド先生は私が知っている【アルサルの師匠のデイヴィッド先生】の確率が高い。
ただ、その域に達するだのなんだの具体的な方法を明らかにしてくれないので、情報が収集出来ない。何となくだけど、向こう側にいる時よりもノリがフランクな感じもするが、間違いなくデイヴィッド先生本人だ。
「芸術家の熱意って、そんな精神論だけで時空を超えられるわけないじゃないですかっ」
「そんなことはないぞ、紗奈子嬢。最終的に芸術家としてのオーラを高めることで、鏡の向こう側への道が開けるのだよ」
「オーラって、どうやって高めるんです……」
それ以上は上手くはぐらかされてしまい、この場にいないアルサルの話はほどほどになった。まとめ役を引き受けているリーアさんが、私とデイヴィッド先生の会話が途切れたタイミングを見計らって本題に入る。
「まぁまぁサナ、鏡の世界の話題についてはまた次の機会に……。まさか、鏡の世界を往来出来る方がいただなんて、それだけでも収穫ですよ。さて、今回の計画はデイヴィッド先生の建築魔法を駆使して、土砂崩れにより落ちた橋を新しいものに変えるという方向性で」
「ああ。偶然とは言え、スケジュールをアルダー王子の別荘の改築作業に充てていた期間だが。居住者が殆どいない庭を改築するより、東方の人々を助ける方が重要だ……と、アルダー王子がね……」
どうやら今回の修繕計画を後押ししているのは、リーアさんの腹違いの弟であるアルダー王子のようだ。すぐに聖堂まで駆けつけて来れたのも、アルダー王子が自分の別荘の改築計画を一旦停止して東方支援を優先してくれたおかげだという。
「そうですか、あのアルダー王子が。彼は私に対して随分ツンケンしてますが、不思議とデイヴィッド先生の前では素直になれるみたいです。彼もこの国の後継としての自覚や人助けの精神があるのでしょう」
リーアさんとヒストリア王子が似ているせいで、何となくアルダー王子とアルサルも似ている人物像になってしまっている。が、実際のところはよく分からないのが現状である。
そんな流れのせいか、今回の修繕計画にはアルダー王子のお付きのじいやさんも同席していて、簡易版の計画書を制作してくれた。もしかすると、この予算も本来はアルダー王子の別荘改築の予算を東方支援に充てているのかも知れない。じいやさんが今の現場の報告をまとめて、私達にも教えてくれる。
「アルダー王子の元に届いた現地の報告によると、土砂が起きた周辺の片付け作業はゴーレム達に命じて、早急に進めているとのこと。ですが大規模な建築魔法をすぐに使える者は、東の都でも少数。デイヴィッド先生の魔法があれば、百人力ですな。フォッフォッフォ」
「雨宿りの里のみなさんやカエデさんのことも心配ですし、食糧支援もしつつ着工を急ぐということで……」
だいぶ、今回の計画からは部外者的な雰囲気も高まってきたので、大人しくクリームたっぷりのフルーツサンドウィッチを食べてこの場を見守ることに。同じく、じっと様子を窺っていたクルルに見解を求めるが……。
「ねぇ、クルル。どう思う? こちらの方……やっぱり、私達の知っているデイヴィッド先生よね」
「このお方がデイヴィッド先生であることは確かだと思いますが、それ以前にもっと大事なことを見落としていました。お嬢様……後で大事なお話が」
「えっ……一体、どうしたのクル……ル?」
それ以上は不必要に言葉を発しないクルルだが、私の手にそっと悪魔除けのお守りを握らせてくれる。
『オレが堕天使だと今更気付くなんて、もう遅いよ……エクソシスト君』
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