コトリの黒目

すずひも屋 小説:恋川春撒 その他:せつ

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新入社員

新入社員1-5

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自分も教える立場になった今、思えば白髪は、ずいぶんと銀を可愛がってくれていた。
それなのに、OJTが終わったとたん、白髪は違う課に配置換えになってオフィスも分かれてしまった。
片思いの銀には悲しくもあり、ありがたくもあった。
「ども。お久しぶりです」
銀は切ない思いを隠して笑顔で会釈した。
結婚リング、アレがある限り、銀の恋に望みは無い。
なくなっても、多分、ない。
噂では、白髪は学生結婚で、入社時にはすでに結婚していたらしい。
結婚しているという事は、それはすなわち彼がヘテロ異性愛者であるという事だ。
少なくとも、女を抱ける男だという事だ。
仮に白髪が男も愛せる性癖だったとしても、きっと女性的な見た目の人が好きに決まってる。
銀は、ネコだけど、体つきはきちんと男だ。
決して女性に間違われるタイプではない。
「相変わらずモテてますね」
「あれはモテてるんじゃなくて、強請られてるんだよ。
 『付きまとわれるのが嫌だったら男紹介しろっ』て言外に脅してきているんだ。
 あの女ほんと質悪いよ。
 指輪はめてる相手にしつこく言い寄る女なんて、あれくらいでまだ優しいほうさ。
 大丈夫、河本はああいうのに使ってもOKな男だから」
「使っちゃダメな人っているんですか?」
「チビとブサイクとバカとデブと女」
「難しいな!」
「説明が欲しいならまた今度な、
 松浦さんもね、サカるのは良いけどサカリついて良い相手くらい見分けてほしいわ。
 あんなビッチファッション会社にしてくる女、よほどのモノ好きじゃなきゃ本命になんかしないよ。
 紹介しろっていわれてもなぁ」
白髪は、意外と毒舌な所があった。
余程松浦に手をやかされてるらしい。
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