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副業
副業2−8
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ただ、そのハイカラな外観を、一階部分のテナントの電飾看板が凄まじく台無しにしていた。
その喜劇的な景色のせいか、ビルに近づいてゆくにつれて、銀が感じていた妙な不快感も消えていった。
ビルの近くの街路樹の横を通りかかると、ムクドリの賑やかな鳴き声が聞こえて来た。
木を見上げると、ムクドリ達が鈴なりになって留まっていた。
街路樹は、ムクドリ達がいつも寝床にしているのだろう。木の下は鳥の糞で大変な事になっていた。
「ムクドリもあそこまで集まると不気味ですね」
「ははは、農地に居たら害鳥だけど、都心の木に鈴なりになっている分には、存外居るだけで役にたっていたりするんだよ。
血迷った男に糞を落として正気に戻したりね」
「何ですかそれ」
「不気味な鳴き声で我に返したり」
「小鳥に優しいんですね、好きなんだ?」
だからトランクルームでも銀の事を『小鳥』と言ったのか、と銀は納得した。
「そうでもないよ、好きでもない」
「照れなくても」
「照れてないよ。
好きなのは上野君だけだよ」
からかったら、からかい返されて、逆に銀が頬を染める事になった。
そうこうしているうちに、二人は件のビルの前に到着した。
「ほら、ここだよ」
入り口を見て銀は驚いた。
ビルには、『buil・SHIRAKAMI』と上部に刻まれた、各階数事にのテナントの名前が記された案内看板が貼り付けてあった。
「ボ、ボンボン!」
「ボンボンいうなて。
誰にも内緒だよ。
また松浦みたいな女が出たらたまったもんじゃないよ!」
今、呼び捨てにした・・・。
銀は、驚いて白髪を見た。
「何かあったんですか?」
銀の問いかけに、白髪は少しためらってから言った。
「ストーカーされた。
家族情報調べ上げて独身なら付き合ってくれって迫られた。
キモかったぁ・・・」
白髪は心底嫌そうに言った。
その喜劇的な景色のせいか、ビルに近づいてゆくにつれて、銀が感じていた妙な不快感も消えていった。
ビルの近くの街路樹の横を通りかかると、ムクドリの賑やかな鳴き声が聞こえて来た。
木を見上げると、ムクドリ達が鈴なりになって留まっていた。
街路樹は、ムクドリ達がいつも寝床にしているのだろう。木の下は鳥の糞で大変な事になっていた。
「ムクドリもあそこまで集まると不気味ですね」
「ははは、農地に居たら害鳥だけど、都心の木に鈴なりになっている分には、存外居るだけで役にたっていたりするんだよ。
血迷った男に糞を落として正気に戻したりね」
「何ですかそれ」
「不気味な鳴き声で我に返したり」
「小鳥に優しいんですね、好きなんだ?」
だからトランクルームでも銀の事を『小鳥』と言ったのか、と銀は納得した。
「そうでもないよ、好きでもない」
「照れなくても」
「照れてないよ。
好きなのは上野君だけだよ」
からかったら、からかい返されて、逆に銀が頬を染める事になった。
そうこうしているうちに、二人は件のビルの前に到着した。
「ほら、ここだよ」
入り口を見て銀は驚いた。
ビルには、『buil・SHIRAKAMI』と上部に刻まれた、各階数事にのテナントの名前が記された案内看板が貼り付けてあった。
「ボ、ボンボン!」
「ボンボンいうなて。
誰にも内緒だよ。
また松浦みたいな女が出たらたまったもんじゃないよ!」
今、呼び捨てにした・・・。
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「何かあったんですか?」
銀の問いかけに、白髪は少しためらってから言った。
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白髪は心底嫌そうに言った。
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