ブルースプリングファイヤーモンキー

すずひも屋 小説:恋川春撒 その他:せつ

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ナイトメア

ナイトメア18

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マッシュルームは、ケンの期待に反して、ホテルに直行した。
使うホテルまで勝手に決めて、さっさと入って行った。
使い慣れているホテルなのか、マッシュルームは勝手に色々済ませてケンをエレベーターまで誘導した。
「・・・使いなれてるんだね」
余りに即物的な行動を繰り返され、ケンの心はしぼんでいった。
「がっかりした?」
と、聞かれて、これから楽しくボディランゲージをしようという相手に『はい。そりゃもう』なんて言える人は少ない。
ケンが上目遣いでだまっていると、流石に何か感じ取ったのか、マッシュルームはケンを抱きしめてくれた。
ホテルは羽振りが良いのか、エレベーターの中までクーラーがきつめに効いていて、少し肌寒かったケンには自分を抱きしめる男の温もりがとても心地よく感じられた。
「子ザル君、良い匂いがする」
「朝、お風呂入って来たから」
「綺麗にしてきてくれたんだ?うれしいな」
単純なケンは、マッシュルームの優しい抱擁で、すっかり気分が上がった。
深呼吸すると、マッシュルームの着けている香水の香りが、ケンの肺をいっぱいに満たした。
何となく、今まで感じていた不快感が、ただの気のせいだった気がして、ケンはすっかりマッシュルームへの警戒心を解いてしまった。
ケンが今日の自分の行動の全てを後悔したのは、ベッドに寝ころんだ直後だった。
「わぁ、凄い!こんないかにもラブホテルなんて所、初めて来た」
ホテルの部屋の内装は、ケンが思っていたよりもずっと豪華で、ケンは思わずはしゃいで部屋を見て回り、そして、ベッドの上に腰かけた。
「ベッドの具合はどうだい?」
「良いね。スプリングもちゃんとしてる」
ケンがベッドに寝ころんだところで、マッシュルームが入り口の扉を開けた。
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