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防壁
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しおりを挟む「神々は己の思惑のままに
トロイア軍勢、アカイア軍勢を加護すればよいではないか?」
「なぜ、俺が屋敷に神々を集めたのか……。
アキレスの怒気が定まった運命を変えてしまうのではないかと……。
トロイアの城壁が墜ちるようなことがあってはならない。」
ゼウスは神々に戦の加護を催促した。
ゼウスはオリュンポスの高みから見物をするというが……。
「アレス、まだわからないのか?いいかげんにしたらどうか?
トロイアを加護するのが気に入らぬというのに‥・・・。」
アフロディテが黙ってアレスを連れて行こうとすると……。
「アテネ!軍神アレスが連れていかれた。追撃をするのだろうか?」
ヘラの疑問を受けたアテネの一撃がアレスとアフロディテを襲った。
ふたりは大地の床に倒れてしまった。
「アポロン、戦わずしてオリュンポスの屋敷に帰る気なのか?
トロイアにゼウスの依頼で難攻不落のイリアスの城壁を築いてきた。
城壁が完成した報酬をラオメドン王は払わなかった。
これに勝る遺恨は地上にあるのか?
トロイアなど救う気にはなれない……。」
「ポセイドンが城壁を築いている間、イデ山で牛の世話をしていたのは誰だ?
神々がなぜ戦わなければならないのだ。
人間同士を戦わせればよい!」
「アポロン、ポセイドンに勝たせていいの!
銀の弓矢は誰かにくれてやったのか……。」
「アルテミス、英雄を相手に弓を射るよりも
山で鹿やイノシシを狩っていれば美しいものを……。
英雄を弓で討ちたいというならば相手になろう!」
ヘラはアルテミスから弓矢を奪った。
奪った弓矢でアルテミスの体を殴った。
アルテミスは泣きながらゼウスのもとへ逃げた。
アルテミスの母レトは散乱した弓矢を拾い,ゼウスの屋敷をあとにした。
ヘラはアカイア軍の船陣に向かった。
知恵の神アテネ、海大地の神ポセイドン、火の神ヘパイストスが
アカイア軍勢の加護の支度をした。
美の神アフロディテ、軍神アレス、太陽の神アポロン、月の神アルテミス、
河の神クサントスがトロイア軍勢の加護に向かう。
「アポロン、アキレスの戦意が狂っているわ!
強い悲しみが人間を超えた力を与えているわ。
トロイアの戦士を討ち倒し続けるわ。」
「アルテミス、アキレスはこの戦いで死ぬ定めの運命を持つ戦士。
アキレスの姿を見ただけで震え上がって恐れるトロイア勢……。」
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