自作ゲームの世界に転生したかと思ったけど、乙女ゲームを作った覚えはありません

月野槐樹

文字の大きさ
430 / 466
第7章

第430話 ダンジョン入口見学

しおりを挟む
皆警戒しながら歩いているけど、偵察君の包囲網でオタマジャクシ魔獣は遊歩道には入って来ないように締め出している。
時々バン!ってぶつかるような音がするだけで、特に何も起こらずに開けた場所まで出て来た。

苔むした感じの大きな岩がそびえるように立っていて、その周囲が塀で囲まれていた。門らしき所に冒険者の格好をした人が二人立っていた。

「うん?君達、まだ正規冒険者じゃない子がいるかな?」

空いていたからか、僕達の姿を見たら、門番をしていた人が声をかけてきた。
ラルフ君が、ダンジョンの入り口を見学に来たと説明をしてくれた。
ギルドの登録証がある人は見せてって言われて、僕以外は、正規冒険者や見習い冒険者なので、皆登録証を見せていた。

「君はまだ登録していないんだね。それだと割引はないけど、子供料金だね。」

ダンジョンの周囲を囲まれていた塀の内側まで入って見学をさせてもらうには、ダンジョンの中に入らなくても見学料がかかるらしい。
登録証を持っていない事自体は、悪い事でもなさそうなんだけど、見習い冒険者よりちょっと入場料が高くなるんだって。
そうは言っても、ダンジョンの中に入るわけでもないし、子供料金ってことでそんなに高い金額じゃなかった。。

見学料や入場料は、管理費用となって、門番さん達の依頼料とかになったりするらしい。

「この塀はね。万一ダンジョンで魔獣溢れが発生した場合に、すぐに村に被害が行かないようにする為に設置されているんだよ。
これだけで完全に魔獣溢れを阻止出来れば良いけど、できなかったとしても、村の人を避難させたりとか、対策する時間を作るためさ。」

料金を払うと、門の奥からもう一人出て来て、案内をしてくれた。
ダンジョンの入り口を囲んでいる塀の説明からしてくれる。門を抜けると、小さい広場みたいになっていた。

テントがいくつかあり、屋台なんかも出ていた。

「あ、角サーモン‥‥。」
屋台の屋根近くに角サーモンっぽい絵がかかれた看板が出ていた。

角サーモンのソテーじゃなくて、パンに挟んだ物を売っているらしい。
隣にソーセージの店もあった。

「ダンジョンの中での食事用だよ。ここで買ってからダンジョンに入る人は多いんだ。」

案内の人が説明してくれる。他にもポーションだとか、ダンジョンに入るのに買い足しておくような物がいくつか売られているようだ。
売っている人も冒険者なんだって。

「無事にダンジョンから帰ってくるためには事前の準備が大事なんだよ。ダンジョン内で迷った時に食糧を持っていないと飢え死にする確立が上がるから、
ちゃんと準備をしていくように勧めているんだよ。」

他にも、ダンジョンで怪我をした人の応急処置ができるように、治療用のテントも用意されているんだって。
単純に、冒険者の登録証だけチェックして、ダンジョンの入場を管理しているだけなのかと思ったら、結構色々と設備が整えられていた。
ちょっと感心して見ていると、ダンジョンの入り口が騒がしくなって,何人かの冒険者が出てくるのが見えた。

「参った!またトラップだよ!」
「おお,お疲れ。何処まで行った?」
「二階層の奥、多分、三階層への階段の手前。あとちょっとだったのに!」
「トラップにかかって、怪我がないだけ、ラッキーだろ。」
「はあー、でも、また入場料がかかっちまう。」
「それはそういうルールだからねぇ。」

どうやらプニョン君のワープ池に嵌ったらしい。入り口入ってすぐの所に、トラップの出口みたいなのがあって、
ダンジョン奥でワープ池に嵌った人が、そこに出てくる事があるみたいだ。入り口からすぐ見えるところで、ワープして出て来ちゃった場合には、
一度ダンジョンから出て、再入場する時はもう一度入場料を払うというルールなんだって。

「罰ゲーム的な感じなのかな。」

再入場の料金を払う話を聞いて、ロルフ君が呟いた。
ダンジョンの入り口から入ってすぐの場所だったら、まだダンジョンの中だと思うけど、再入場するルールは、皆従っているんだって。
たまにゴネる人もいることはいるみたいだけど、トラップに嵌ったくせに、グズグズ言うのは格好悪いって言われちゃうそうだ。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます

天田れおぽん
ファンタジー
 ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。  ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。  サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める―――― ※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。

飯屋の娘は魔法を使いたくない?

秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。 魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。 それを見ていた貴族の青年が…。 異世界転生の話です。 のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。 ※ 表紙は星影さんの作品です。 ※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。

ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします

未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢 十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう 好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ 傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する 今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった

悪徳領主の息子に転生しました

アルト
ファンタジー
 悪徳領主。その息子として現代っ子であった一人の青年が転生を果たす。  領民からは嫌われ、私腹を肥やす為にと過分過ぎる税を搾り取った結果、家の外に出た瞬間にその息子である『ナガレ』が領民にデカイ石を投げつけられ、意識不明の重体に。  そんな折に転生を果たすという不遇っぷり。 「ちょ、ま、死亡フラグ立ち過ぎだろおおおおお?!」  こんな状態ではいつ死ぬか分かったもんじゃない。  一刻も早い改善を……!と四苦八苦するも、転生前の人格からは末期過ぎる口調だけは受け継いでる始末。  これなんて無理ゲー??

異世界に転生したので幸せに暮らします、多分

かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。 前世の分も幸せに暮らします! 平成30年3月26日完結しました。 番外編、書くかもです。 5月9日、番外編追加しました。 小説家になろう様でも公開してます。 エブリスタ様でも公開してます。

余命半年のはずが?異世界生活始めます

ゆぃ♫
ファンタジー
静波杏花、本日病院で健康診断の結果を聞きに行き半年の余命と判明… 不運が重なり、途方に暮れていると… 確認はしていますが、拙い文章で誤字脱字もありますが読んでいただけると嬉しいです。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

処理中です...