自作ゲームの世界に転生したかと思ったけど、乙女ゲームを作った覚えはありません

月野槐樹

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第7章

第432話 角サーモンの切り身の色

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ドロップ品の種類が多くなってその品が評判が良いので、ダンジョン目当てでユガーラン村に来る冒険者の数は増えて来ているそうだ。

「ここのダンジョンは攻略目的より、ドロップ品を獲得して小遣い稼ぎをする目的で来る冒険者が多いんだよ。
トラップは多いけど危険度は低いからね。低ランクの冒険者にもオススメだよ。」

角サーモンパン売りのおじさんは、僕達が正規冒険者登録をしたら、プニョンダンジョンに来ると良いよと勧めてくれた。

おじさん曰く、冒険者になって経験が浅い低ランク冒険者以外にも、小さい子供がいるお父さん冒険者にも向いているダンジョンなんだって。
朝ダンジョンに入って夕方に出て、ドロップ品を売っていればそれなりに安定した生活が出来るからって。
サラリーマン用ダンジョンみたいだぞ、と思ったらラオウル君も似た様なことを考えていたみたいだ。

「それって、冒険者からすると、生活は出来るけど、刺激が少ないんじゃ‥‥。」
「生活の為に冒険者をしている奴も多いのさ。俺みたいに屋台で物を売っているのもそうだけどな。
まあ、ここのダンジョンはトラップが多いから、それなりに刺激はあるらしいぜ。」

おじさんはそう言って二カッと笑った。角サーモンの皮を焼いたチップスの試食を差し出してくれた。カリカリしていて美味しい!

僕達が[美味しい!」って食べていたら,おじさんがニヤリとドヤ顔になった。

「うめえだろ。角サーモンはダンジョン品じゃないが、ユガーラン村の名物になるぜ。前に来た貴族の嬢ちゃんは、ダンジョンも村の地味だとか言ってたけどよぉ。」
「貴族の嬢ちゃん?」
「ああ!綺麗なカッコしてて、この角サーモンの切り身みたいな色した頭してたから貴族だと思うぜ。貴族の坊ちゃんと一緒に見学に来てたんだが、ドロップ品にすげぇ武器とか出ないのかとか、攻略階層が少ないだとか、あれこれ言ってたな。なんか自分が変えてやるみたいな事言ってたけど、ダンジョンにはいる訳でもねぇし意味不明だったぜ。」
「角サーモンの切り身‥‥。」
[ピンクサーモン‥‥。」
「あの日じゃない?最初に来た時会ったじゃん。」

角サーモンパン売りのおじさんの話を聞いて、僕達の脳裏によぎったのは、皆同じ令嬢の事だったみたいだ。
僕達が最初にユガーランに来た日だったら一緒に来ていたのは多分クラウスさんだよね。レイクサーペントが出た日じゃなかったっけ。
レイクサーペントが出る前に帰ったのかな。

「おう。そうだそうだ。レイクサーペントが出た日だな!」

おじさんに確認してみたら、やっぱりレイクサーペントが出た日だったみたいだ。ダンジョンやら村のダメだしをされたその日にレイクサーペントまで出ちゃったから
ユガーラン村はどうなっちゃうのかって悲観したらしくて覚えていたんだって。

ピンクサーモン令嬢がダンジョンの入り口を見に来たのは、プニョンダンジョンを手に入れるつもりだったからなのかな。

「ええ~。ピンクサーモン令嬢って、マカロ男爵の令嬢だったよね‥‥。もしかして‥‥。」
「やっぱりこのダンジョンを‥‥?」

ラルフ君とロルフ君がヒソヒソと話し始めた。
マカロ男爵が狙っていたダンジョンが、プニョンダンジョンだって気がついたみたいだ。でも、角サーモンパン売りのおじさんの前でははっきりいうのは控えていたみたいだ。

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