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第7章
第448話 集会場横
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温泉蒸し料理の試食会は穏やかに終了した。
元々、サミュエル君一家が領地に帰ることもあって開催した集まりだったけど、僕達がクリューガー領に遊びに行くかもって話をしたからか、サミュエル君は寂しそうな様子ではなくて元気になっていたし、僕達もホッとした。
母様達は馬車で宿に戻るらしいのだけど、僕達はサミュエル君達と散歩しながら帰ることにした。
少し遠回りして、以前お祭りを開催していた広場の前の道を通ると、カコッ、カコッと音が聞こえて来た。
テーブルボールっぽい音だなと思ったら、人が集まっているところがあった。集会場の横にテーブルを出してテーブルボールをしているようだ。。
村の人が一対一で対決していて、その周りを十人くらいの人が囲んで見物していた。
「へえ。テーブルボールって屋外でも出来るんだ。」
「今日はあまり風が吹いていないからかもね。」
テーブルボールのボールは、ほぼ卓球の玉と一緒なので軽くて風が吹いたら吹っ飛んじゃいそうなんだよね。重たいボールにした方が良いのかな。でもそれじゃあ、別の競技になっちゃうかもしれないね。
コーン!
一人がスマッシュをして、ボールがテーブルの端に当たって跳ねて後方に勢いよく飛んで行った。
見物人が飛んで来たボールを掴んで、ぽいっと投げ返した。
見物をしている人達がボール拾いをかねて居るみたいだ。
結構長くラリーが続いているのを眺めていたら、またスマッシュがきまってボールが大きく飛んだ。見物人達の隙間を抜けて行ったボールがこちらに転がって来た。
見物人の一人がボールを追ってこちらに駆けて来た。
見覚えが在る人だった。
村長さんの息子さんのビルさんだ。ビルさんは僕達に気付くと、ニコリと微笑んで挨拶をした。
「こんにちは。」
「こんにちは、ビルさん。‥‥テーブルボールを外でやっているんですね。」
「ええ。集会場を使うつもりが急に会議になっちゃっいまして。外でも良いからテーブルボールをしたいっていう人がいたので台を出してみたんですよ。」
「急な会議なんですか?」
ラルフ君が聞き返すと、ビルさんがちょっと困った様子で頷いた。手にしていたボールを近くの人に手渡した。受け取った人がボールを戻して、テーブルボールが再開された。
「そうなんですよ。蛙魔獣が大分少なくなったって話でしょう?村の青年団で裏山の安全確認に出ようって話だったんですが、
何か反対意見が出始めたらしくて。」
「そうなんですか。」
「ええ。あれですよ。蛙魔獣をバラまいたって奴らが捕まったじゃないですか。他に仲間がいるらしくって、それじゃあ、山はまだ危険なんじゃないかって。」
「他に仲間‥‥?」
ビルさんと話をしていたラルフ君が、ちょっと首を傾げた。ビルさんが頷いた。
聞いて見ると、捕まった悪の集団の一味に仲間がいるっていう証言があって、騎士が山の中を捜索しているらしいんだって。
「自分としては、角狼だって元々出るんだから、多少危険なのは今に始まった事じゃないって思うんですけどねぇ。」
ビルさんはそういって肩を竦めた。ビルさんは村の青年団に入っているそうだ。村の青年団の大半は冒険者登録もしているし、ある程度魔獣と戦う事も出来るけど、危険だから騎士に任せるべきって意見が出たりとかしているんだそうだ。
元々、サミュエル君一家が領地に帰ることもあって開催した集まりだったけど、僕達がクリューガー領に遊びに行くかもって話をしたからか、サミュエル君は寂しそうな様子ではなくて元気になっていたし、僕達もホッとした。
母様達は馬車で宿に戻るらしいのだけど、僕達はサミュエル君達と散歩しながら帰ることにした。
少し遠回りして、以前お祭りを開催していた広場の前の道を通ると、カコッ、カコッと音が聞こえて来た。
テーブルボールっぽい音だなと思ったら、人が集まっているところがあった。集会場の横にテーブルを出してテーブルボールをしているようだ。。
村の人が一対一で対決していて、その周りを十人くらいの人が囲んで見物していた。
「へえ。テーブルボールって屋外でも出来るんだ。」
「今日はあまり風が吹いていないからかもね。」
テーブルボールのボールは、ほぼ卓球の玉と一緒なので軽くて風が吹いたら吹っ飛んじゃいそうなんだよね。重たいボールにした方が良いのかな。でもそれじゃあ、別の競技になっちゃうかもしれないね。
コーン!
一人がスマッシュをして、ボールがテーブルの端に当たって跳ねて後方に勢いよく飛んで行った。
見物人が飛んで来たボールを掴んで、ぽいっと投げ返した。
見物をしている人達がボール拾いをかねて居るみたいだ。
結構長くラリーが続いているのを眺めていたら、またスマッシュがきまってボールが大きく飛んだ。見物人達の隙間を抜けて行ったボールがこちらに転がって来た。
見物人の一人がボールを追ってこちらに駆けて来た。
見覚えが在る人だった。
村長さんの息子さんのビルさんだ。ビルさんは僕達に気付くと、ニコリと微笑んで挨拶をした。
「こんにちは。」
「こんにちは、ビルさん。‥‥テーブルボールを外でやっているんですね。」
「ええ。集会場を使うつもりが急に会議になっちゃっいまして。外でも良いからテーブルボールをしたいっていう人がいたので台を出してみたんですよ。」
「急な会議なんですか?」
ラルフ君が聞き返すと、ビルさんがちょっと困った様子で頷いた。手にしていたボールを近くの人に手渡した。受け取った人がボールを戻して、テーブルボールが再開された。
「そうなんですよ。蛙魔獣が大分少なくなったって話でしょう?村の青年団で裏山の安全確認に出ようって話だったんですが、
何か反対意見が出始めたらしくて。」
「そうなんですか。」
「ええ。あれですよ。蛙魔獣をバラまいたって奴らが捕まったじゃないですか。他に仲間がいるらしくって、それじゃあ、山はまだ危険なんじゃないかって。」
「他に仲間‥‥?」
ビルさんと話をしていたラルフ君が、ちょっと首を傾げた。ビルさんが頷いた。
聞いて見ると、捕まった悪の集団の一味に仲間がいるっていう証言があって、騎士が山の中を捜索しているらしいんだって。
「自分としては、角狼だって元々出るんだから、多少危険なのは今に始まった事じゃないって思うんですけどねぇ。」
ビルさんはそういって肩を竦めた。ビルさんは村の青年団に入っているそうだ。村の青年団の大半は冒険者登録もしているし、ある程度魔獣と戦う事も出来るけど、危険だから騎士に任せるべきって意見が出たりとかしているんだそうだ。
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