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第一章
礼儀知らず
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ゴブリンと女達は俺達を見て止まり、次いで周りのゴブリンの死体を見てまた俺達を見た。プティーとククルは素早くヴィヴィの頭や肩に移動した。
プティーさん、貴女の主は俺なんですが……まぁ、良いか。さて、どうしたものかね~。ゴブリンはもう十分だから戦う必要はないんだが。
俺が悩んでいたら、女達の中でもひときわ派手なドレスを着た女が金切声で叫んだ。
「貴方!何をぼさっとしているのです!早くわたくしを助けなさい!」
わたくしをか……自分だけ助かればそれで良いと…ふ~ん。
俺の纏う空気が変わったのを感じたヴィヴィが服を引っ張る。
「オズ?」
「ちょっと遊ぶから、ここから動くなよ」
「助けるの?オズが?」
「いつもなら放っておくが、今回は……ククッ」
「はぁ~…ほどほどにね」
さすがヴィヴィ、俺の性格が分かってる。なんか、可哀想な子を見る目で見られた気がするが俺は気にしない!
俺は血を与えた奴等に命じた。
《同種のみを殺せ》
俺の命令に従い、死んだゴブリンたちが立ちあがり生きているゴブリンに向かい歩きだす。足がないものは這いずり、それすらもできない者達はピクピクしている。前と後ろから上がる悲鳴。
「ひっ!?お、オズ!」
「大丈夫、大丈夫」
俺はしがみつくヴィヴィを宥めながら、ゴブリン達に目を向けると、そこはまさに阿鼻叫喚の光景が。女達はもれなく失神しゴブリンたちも次々殺されていった。
自分でやってて何だが気持ち悪りいな。あぁいう自分勝手な奴みてると苛虐心が刺激されるんだよ。うん、しょうがない!
「さぁ~てと……帰るか!」
「オズ!」
いい気分で帰ろうとしたら、ヴィヴィに説教された。いくら何でもやり過ぎだと言われ、気持ち悪いと言われ散々だった。説教の途中で口が滑り、棲みかにいる苗床の女の話をしてからはもっと大変だった。ヴィヴィに見せたくなかったと言う俺の言い訳は切り捨てられる。
「もっと酷いもの見せた奴が言う台詞か~!」
「ごもっとも」
更に怒らせたので、面倒だが棲みかから運び出しさっきの女達の近くに置いた。本当は今すぐ帰りたいが、さすがの俺もそれを言うほどバカじゃないので女達が目覚めるまで待つはめになった。それから暫く目覚めた女達だったが、俺を見てビビってる。助けたのに失礼な奴等だと思っていたが、更に失礼な奴がいた。
「この平民ごときが!しかもそのタグ…貴方、役立たずの従魔師ギルドの人間ね!わたくしをこんな目に合わせて絶対許さないわ!お父様にお願いして処刑してあげるから覚悟なさい!」
こいつ……殺して良いかな?っと目でヴィヴィに問いかけると、頷きかけて慌てて駄目だと頭を横に振った。……残念。
プティーさん、貴女の主は俺なんですが……まぁ、良いか。さて、どうしたものかね~。ゴブリンはもう十分だから戦う必要はないんだが。
俺が悩んでいたら、女達の中でもひときわ派手なドレスを着た女が金切声で叫んだ。
「貴方!何をぼさっとしているのです!早くわたくしを助けなさい!」
わたくしをか……自分だけ助かればそれで良いと…ふ~ん。
俺の纏う空気が変わったのを感じたヴィヴィが服を引っ張る。
「オズ?」
「ちょっと遊ぶから、ここから動くなよ」
「助けるの?オズが?」
「いつもなら放っておくが、今回は……ククッ」
「はぁ~…ほどほどにね」
さすがヴィヴィ、俺の性格が分かってる。なんか、可哀想な子を見る目で見られた気がするが俺は気にしない!
俺は血を与えた奴等に命じた。
《同種のみを殺せ》
俺の命令に従い、死んだゴブリンたちが立ちあがり生きているゴブリンに向かい歩きだす。足がないものは這いずり、それすらもできない者達はピクピクしている。前と後ろから上がる悲鳴。
「ひっ!?お、オズ!」
「大丈夫、大丈夫」
俺はしがみつくヴィヴィを宥めながら、ゴブリン達に目を向けると、そこはまさに阿鼻叫喚の光景が。女達はもれなく失神しゴブリンたちも次々殺されていった。
自分でやってて何だが気持ち悪りいな。あぁいう自分勝手な奴みてると苛虐心が刺激されるんだよ。うん、しょうがない!
「さぁ~てと……帰るか!」
「オズ!」
いい気分で帰ろうとしたら、ヴィヴィに説教された。いくら何でもやり過ぎだと言われ、気持ち悪いと言われ散々だった。説教の途中で口が滑り、棲みかにいる苗床の女の話をしてからはもっと大変だった。ヴィヴィに見せたくなかったと言う俺の言い訳は切り捨てられる。
「もっと酷いもの見せた奴が言う台詞か~!」
「ごもっとも」
更に怒らせたので、面倒だが棲みかから運び出しさっきの女達の近くに置いた。本当は今すぐ帰りたいが、さすがの俺もそれを言うほどバカじゃないので女達が目覚めるまで待つはめになった。それから暫く目覚めた女達だったが、俺を見てビビってる。助けたのに失礼な奴等だと思っていたが、更に失礼な奴がいた。
「この平民ごときが!しかもそのタグ…貴方、役立たずの従魔師ギルドの人間ね!わたくしをこんな目に合わせて絶対許さないわ!お父様にお願いして処刑してあげるから覚悟なさい!」
こいつ……殺して良いかな?っと目でヴィヴィに問いかけると、頷きかけて慌てて駄目だと頭を横に振った。……残念。
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