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中洲一家の章
ある春の日の告白
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病院。
所縁里N「今日、僕の妻が37歳の若さで亡くなりました。末期がんでした」
医師「旦那様、大変お気の毒ですが…」
所縁里「そんな…」
中洲所縁里と横たわったまま動かない中洲麻衣。所縁里、麻衣を優しく触る。
麻衣「…」
所縁里N「それは丁度、今から一年前の春…僕は妻から末期がんだと告白され、余命一年の宣告まで受けたと言われました」
中洲家自宅。麻衣、食事の準備をしている。中洲千鶴、一人遊び。そこへ所縁里が帰宅。
所縁里「ただいま」
麻衣「あ、父様のお帰りよ」
所縁里、入ってくる
麻衣「所縁里君おかえりなさい」
所縁里「麻衣ちゃんに千鶴、ただいま。ほら、お土産買ってきたよ」
千鶴「やったぁ!父さんありがとう!」
麻衣「ご飯ももうすぐ出来るわ。座って待っててね」
所縁里「うん。千鶴、父さんと遊んでようか?」
千鶴「うん!」
麻衣、二人を見て微笑む。
数分後。食事中。
麻衣「ねぇあなた?」
所縁里「ん?」
麻衣「ご飯食べ終わったら私の部屋に来て」
所縁里「え、どうして?」
麻衣「話があるの」
所縁里「話?ならここでしろよ」
麻衣「いえ…ダメなの。だからあなただけにあとで話すわ」
所縁里M「麻衣ちゃん?」
麻衣の寝室。所縁里と麻衣。
所縁里「で、なに?」
麻衣「えぇ…」
切り出そうとする。出入り口に千鶴。
千鶴「なんのお話ししてるの?」
麻衣「ち…千鶴」
おどおど
麻衣「何でもないのよ。ほら父さん、千鶴を先にお風呂に入れちゃってよ」
所縁里「先に話せよ。気になるじゃん」
麻衣「(耳打ち)ごめんなさい、でも今はまだあの子にどうしても聞かれたくないの。いずれはあの子も知ることなんだけど…だから」
所縁里「わかったよ」
お風呂。
千鶴「ねぇ父さん、さっき母さんと二人でなに話していたの?」
所縁里「何でもないよ」
わくわく
所縁里「でもひょっとしたら僕にも千鶴にもとってもいい話かもしれないぞ」
千鶴「どう言うこと?」
所縁里「お前もお兄ちゃんになるかもしれないんだ」
千鶴「僕、お兄ちゃんになるの?」
所縁里「かもね」
千鶴「うわぁぁぁ!」
所縁里「こらこら、狭いお風呂なんだからそんなにはしゃぐな」
小声で
所縁里「父さんもまだ母さんから聞いた訳じゃないんだ。でも母さんのあの感じだと、恐らくきっと…だからまだ母さんには言うんじゃないぞ」
千鶴「うん、分かった!」
体を洗い出す。
所縁里「あれ?お前、いつの間に一人で髪を洗えるようになったんだ?」
千鶴「今日だよ」
所縁里「え?」
千鶴「だって僕、もうすぐお兄ちゃんになるんだもん」
所縁里「こいつぅ、もうその気になってるな!」
麻衣、浴室の外でククッと笑う。
寝室。麻衣、千鶴を寝かしつける。
麻衣「眠ったわ」
所縁里「そうか」
麻衣「でもさっき、二人してお風呂で何をあんなに騒いでいたの?」
所縁里「き…聞いてたの?」
麻衣「あんなに大声ではしゃいでいたらわかるわよ。でも流石に内容までは分からなかったわ」
所縁里「い…いや、何でもないよ。それより君、僕だけになにか話があるんだろ?早く教えてよ」
麻衣「わかったわ」
二人、別室に移動。
麻衣、扉を閉める。
麻衣「所縁里君、落ち着いて聞いて」
所縁里「なに?」
麻衣「実は私。今日病院に行ってきたの」
所縁里「病院?」
麻衣「えぇ…あなたには言ってなかったけど、実は最近吐き気がする日が多かったし、体調の悪い日が多かったの」
所縁里、そわそわ
麻衣「そしたらお医者様に言われたわ…私…ガンなんですって。しかももう手遅れの末期」
所縁里「え…」
麻衣「余命宣告まで受けちゃった。あと1年しか生きられないんですって…私」
所縁里「そ、そんな」
笑う。
所縁里「バカな冗談よせよ!僕だって今日が何月何日かくらい知ってるさ。だから騙されないぞ」
カレンダーを指す
所縁里「4月1日エイプリルフール。だから見え透いたそんな暗い嘘でおどかそうとするのはやめろよ!」
麻衣「そう…」
診断書を見せる。
麻衣「これでもまだ私が冗談いっていると思う?」
所縁里、診断書と麻衣を交互に見る。
所縁里「じゃあ…まさか君、本当に?」
麻衣、頷く。所縁里、麻衣を抱き締める。
麻衣「ちょっと…」
所縁里「そんな酷い事ってあるか!」
麻衣「大声出さないでよ!千鶴が起きちゃうじゃないの!」
所縁里「だったら?君を救うにはどうすればいいの?僕には何が出来る?どうすれば君は死なずに済むの?生きられる?」
麻衣「そんな顔しないでよ。まだ私は元気じゃない!」
所縁里「でも」
麻衣「あなたにそんな顔されたんじゃ私が切なくなっちゃうわ!」
笑う
麻衣「まだ1年も先の話よ。明日すぐに死ぬって訳じゃないんだから。私、これからもいつも通り過ごすわ。だからあなたもなにも聞かなかったことにして今まで通りに過ごしてね」
小粋
麻衣「でもこの事はあの子にはまだ内緒よ。だから決してあのこの前で悲しい顔をしたりしないで。わかった?」
所縁里N「妻はタフだった。この翌日からも毎日毎日いつも通り、まるであの日の告白は本当にエイプリルフールの冗談だったんじゃないかって思うくらいに元気で過ごしていたんだ。だから僕も麻衣ちゃんは本当は重い病気で余命があるだなんて忘れかけていたんだ…いや、夢か嘘かって思いたかった。でも…」
麻衣、時々苦しみや痛みを訴える。所縁里、支える。
所縁里N「半年も経つと、妻の体は日常にも支障をきたすようになっていて、痛みや苦しみを訴える回数も多くなった。それに病院の薬による副作用…流石に5歳の息子も違和感を覚え始めたらしい」
千鶴「母さん、最近変だよ。どうしたの?」
麻衣「ごめんね千鶴、ちょっと疲れちゃっただけ。母さんは大丈夫よ」
千鶴、不安げに所縁里を見る。
所縁里「大丈夫だよ。母さん本人だってそう言ってるだろ」
千鶴「うん…」
麻衣「ほら、母さんもう元気になったわ。遊びましょうか?」
千鶴「うん!」
所縁里「無理するなよ」
所縁里、笑う。
所縁里N「でもあの日から丁度一年後の春…恐れていたその日がついにやって来てしまった」
諏訪桑原城。麻衣、所縁里、千鶴
麻衣「ふぁー。気持ちがいい!あれから今日で一年経つのね」
桜を見る
麻衣「こんなにいいお天気なのにまだ蕾だなんて残念ね」
所縁里「また見に来ればいいさ。晴れる日は続くみたいだし、この分だと1週間後には満開じゃないかな?」
微笑む。
所縁里「君だって元気なんだから。来週また見に来よう」
麻衣「あら所縁里君、お仕事は?」
所縁里「有給とっちゃうよ」
麻衣「まぁ!」
千鶴「ねぇお腹空いた。僕、お団子食べたいよ」
所縁里「お、いいね。ならみんなで食べるか、麻衣ちゃんは?」
麻衣「勿論!」
千鶴「僕みたらし!」
麻衣「じゃあ私はクルミ味噌!」
所縁里「僕はよもぎつぶあんにしてみようかな」
麻衣「所縁里君、おじいさんみたい!」
数分後。三人で分けあって食べる。
麻衣「美味しい…」
千鶴「ねぇ、母さんのお団子一つちょうだい」
麻衣「いいわよ。はい」
千鶴、かじる
千鶴「わぁ美味しい!なら僕んのも一つあげるね」
麻衣「ありがとう!」
所縁里「僕も仲間にいれてくれよ」
強い風。三人、手で風を遮る。麻衣、同時に倒れる。
所縁里「すごい風だったな。千鶴、大丈夫だったか?」
千鶴「僕は大丈夫」
キョロキョロ
千鶴「あれ?母さんは?」
所縁里「本当だ。おーい、麻衣ちゃん?」
麻衣、地面に倒れている
所縁里「麻衣ちゃん!?」
千鶴「母さん!?」
所縁里、麻衣を抱き抱える
所縁里「おい麻衣ちゃん!どうしたんだよ、しっかりしろよ!」
麻衣「…」
所縁里N「今日、僕の妻が37歳の若さで亡くなりました。末期がんでした」
医師「旦那様、大変お気の毒ですが…」
所縁里「そんな…」
中洲所縁里と横たわったまま動かない中洲麻衣。所縁里、麻衣を優しく触る。
麻衣「…」
所縁里N「それは丁度、今から一年前の春…僕は妻から末期がんだと告白され、余命一年の宣告まで受けたと言われました」
中洲家自宅。麻衣、食事の準備をしている。中洲千鶴、一人遊び。そこへ所縁里が帰宅。
所縁里「ただいま」
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所縁里、入ってくる
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千鶴「やったぁ!父さんありがとう!」
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所縁里「うん。千鶴、父さんと遊んでようか?」
千鶴「うん!」
麻衣、二人を見て微笑む。
数分後。食事中。
麻衣「ねぇあなた?」
所縁里「ん?」
麻衣「ご飯食べ終わったら私の部屋に来て」
所縁里「え、どうして?」
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所縁里「で、なに?」
麻衣「えぇ…」
切り出そうとする。出入り口に千鶴。
千鶴「なんのお話ししてるの?」
麻衣「ち…千鶴」
おどおど
麻衣「何でもないのよ。ほら父さん、千鶴を先にお風呂に入れちゃってよ」
所縁里「先に話せよ。気になるじゃん」
麻衣「(耳打ち)ごめんなさい、でも今はまだあの子にどうしても聞かれたくないの。いずれはあの子も知ることなんだけど…だから」
所縁里「わかったよ」
お風呂。
千鶴「ねぇ父さん、さっき母さんと二人でなに話していたの?」
所縁里「何でもないよ」
わくわく
所縁里「でもひょっとしたら僕にも千鶴にもとってもいい話かもしれないぞ」
千鶴「どう言うこと?」
所縁里「お前もお兄ちゃんになるかもしれないんだ」
千鶴「僕、お兄ちゃんになるの?」
所縁里「かもね」
千鶴「うわぁぁぁ!」
所縁里「こらこら、狭いお風呂なんだからそんなにはしゃぐな」
小声で
所縁里「父さんもまだ母さんから聞いた訳じゃないんだ。でも母さんのあの感じだと、恐らくきっと…だからまだ母さんには言うんじゃないぞ」
千鶴「うん、分かった!」
体を洗い出す。
所縁里「あれ?お前、いつの間に一人で髪を洗えるようになったんだ?」
千鶴「今日だよ」
所縁里「え?」
千鶴「だって僕、もうすぐお兄ちゃんになるんだもん」
所縁里「こいつぅ、もうその気になってるな!」
麻衣、浴室の外でククッと笑う。
寝室。麻衣、千鶴を寝かしつける。
麻衣「眠ったわ」
所縁里「そうか」
麻衣「でもさっき、二人してお風呂で何をあんなに騒いでいたの?」
所縁里「き…聞いてたの?」
麻衣「あんなに大声ではしゃいでいたらわかるわよ。でも流石に内容までは分からなかったわ」
所縁里「い…いや、何でもないよ。それより君、僕だけになにか話があるんだろ?早く教えてよ」
麻衣「わかったわ」
二人、別室に移動。
麻衣、扉を閉める。
麻衣「所縁里君、落ち着いて聞いて」
所縁里「なに?」
麻衣「実は私。今日病院に行ってきたの」
所縁里「病院?」
麻衣「えぇ…あなたには言ってなかったけど、実は最近吐き気がする日が多かったし、体調の悪い日が多かったの」
所縁里、そわそわ
麻衣「そしたらお医者様に言われたわ…私…ガンなんですって。しかももう手遅れの末期」
所縁里「え…」
麻衣「余命宣告まで受けちゃった。あと1年しか生きられないんですって…私」
所縁里「そ、そんな」
笑う。
所縁里「バカな冗談よせよ!僕だって今日が何月何日かくらい知ってるさ。だから騙されないぞ」
カレンダーを指す
所縁里「4月1日エイプリルフール。だから見え透いたそんな暗い嘘でおどかそうとするのはやめろよ!」
麻衣「そう…」
診断書を見せる。
麻衣「これでもまだ私が冗談いっていると思う?」
所縁里、診断書と麻衣を交互に見る。
所縁里「じゃあ…まさか君、本当に?」
麻衣、頷く。所縁里、麻衣を抱き締める。
麻衣「ちょっと…」
所縁里「そんな酷い事ってあるか!」
麻衣「大声出さないでよ!千鶴が起きちゃうじゃないの!」
所縁里「だったら?君を救うにはどうすればいいの?僕には何が出来る?どうすれば君は死なずに済むの?生きられる?」
麻衣「そんな顔しないでよ。まだ私は元気じゃない!」
所縁里「でも」
麻衣「あなたにそんな顔されたんじゃ私が切なくなっちゃうわ!」
笑う
麻衣「まだ1年も先の話よ。明日すぐに死ぬって訳じゃないんだから。私、これからもいつも通り過ごすわ。だからあなたもなにも聞かなかったことにして今まで通りに過ごしてね」
小粋
麻衣「でもこの事はあの子にはまだ内緒よ。だから決してあのこの前で悲しい顔をしたりしないで。わかった?」
所縁里N「妻はタフだった。この翌日からも毎日毎日いつも通り、まるであの日の告白は本当にエイプリルフールの冗談だったんじゃないかって思うくらいに元気で過ごしていたんだ。だから僕も麻衣ちゃんは本当は重い病気で余命があるだなんて忘れかけていたんだ…いや、夢か嘘かって思いたかった。でも…」
麻衣、時々苦しみや痛みを訴える。所縁里、支える。
所縁里N「半年も経つと、妻の体は日常にも支障をきたすようになっていて、痛みや苦しみを訴える回数も多くなった。それに病院の薬による副作用…流石に5歳の息子も違和感を覚え始めたらしい」
千鶴「母さん、最近変だよ。どうしたの?」
麻衣「ごめんね千鶴、ちょっと疲れちゃっただけ。母さんは大丈夫よ」
千鶴、不安げに所縁里を見る。
所縁里「大丈夫だよ。母さん本人だってそう言ってるだろ」
千鶴「うん…」
麻衣「ほら、母さんもう元気になったわ。遊びましょうか?」
千鶴「うん!」
所縁里「無理するなよ」
所縁里、笑う。
所縁里N「でもあの日から丁度一年後の春…恐れていたその日がついにやって来てしまった」
諏訪桑原城。麻衣、所縁里、千鶴
麻衣「ふぁー。気持ちがいい!あれから今日で一年経つのね」
桜を見る
麻衣「こんなにいいお天気なのにまだ蕾だなんて残念ね」
所縁里「また見に来ればいいさ。晴れる日は続くみたいだし、この分だと1週間後には満開じゃないかな?」
微笑む。
所縁里「君だって元気なんだから。来週また見に来よう」
麻衣「あら所縁里君、お仕事は?」
所縁里「有給とっちゃうよ」
麻衣「まぁ!」
千鶴「ねぇお腹空いた。僕、お団子食べたいよ」
所縁里「お、いいね。ならみんなで食べるか、麻衣ちゃんは?」
麻衣「勿論!」
千鶴「僕みたらし!」
麻衣「じゃあ私はクルミ味噌!」
所縁里「僕はよもぎつぶあんにしてみようかな」
麻衣「所縁里君、おじいさんみたい!」
数分後。三人で分けあって食べる。
麻衣「美味しい…」
千鶴「ねぇ、母さんのお団子一つちょうだい」
麻衣「いいわよ。はい」
千鶴、かじる
千鶴「わぁ美味しい!なら僕んのも一つあげるね」
麻衣「ありがとう!」
所縁里「僕も仲間にいれてくれよ」
強い風。三人、手で風を遮る。麻衣、同時に倒れる。
所縁里「すごい風だったな。千鶴、大丈夫だったか?」
千鶴「僕は大丈夫」
キョロキョロ
千鶴「あれ?母さんは?」
所縁里「本当だ。おーい、麻衣ちゃん?」
麻衣、地面に倒れている
所縁里「麻衣ちゃん!?」
千鶴「母さん!?」
所縁里、麻衣を抱き抱える
所縁里「おい麻衣ちゃん!どうしたんだよ、しっかりしろよ!」
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